シュガーヒル・ギャング
2017年12月30日 音楽 ヒップホップのまさしく走りとなるチームをここにきて、見ようとは。六本木・ビルボードライブ東京。ファースト・ショウ。MCでも言っていたが、初来日だそうです。
アンセム曲「ラッパーズ・ディト」がリリースされたのが、1979年。そして、当時はまだターンテーブルが用いられ始めたころで、そのサウンドは生バンドが担っていた。その状況は1983年ぐらいまで続いたか。それが、初期オールド・スクール・ラップの流儀。そして、当時のシュガーヒルのハウス・バンドはベースのダグ・ウィブッシュ(2000年4月9日、2001年7月27日)やギターのスキップ・マクドナルドやドラムのキース・ルブランらが担った。だから、厳密には彼らも来ないと片肺とも言えるのだが、栄えある諸曲が流れるだけで上がるはずと確信し、会場に向かう。
3MC、1DJにてパフォーマンス。うち、マスター・ジーとスーツを着た身体の大きなワンダー・マイクの2人のMCがオリジナル・メンバー。オープナーは、E.W.&.F. (2006年1月19日、2012年5月17 日)の「イン・ザ・ストーン」に合わせて力づく的にラップ。ザ・コモドアーズ「ブリック・ハウス」、ファンカデリック「フラシュライト」、ジェイムズ・ブラウン(2000年8月5日)「セックス・マシーン」、ザ・ジャクソン5「アイ・ウォント・ユー・バック」、プリンス(2002年11月19日)「パープル・レイン」(これはオリジナルのサンプリングではなく、別な演奏を使っていた)など有名曲をネタにラップするものも多かった。
また、中盤ではなんとバンド演奏も敢行。マスター・ジーがドラム、ワンダー・マイクがベース、他の2人がキーボードを担当。これも有名曲カヴァーであったが、ラップではなくどれもDJ氏が歌う。まあ、余儀以外の何ものでもなかったが、彼らがバンド音でスタートしたことを重んじるぼくには少しうれしかった。
あと、なるほどと思わせられたのは、まあ有名曲ぼったくりが多かったことが幸いし、脈々と受け継がれる米国ブラック・ミュージックの径みたいなものを感じさせていたこと。我々はつながってきている、その感覚は望外に得ることができた。
ちなみに、80年代に入ると、件のダグ・ウィブッシュとスキップ・マクドナルドとキース・ルブランはUKダブ・サウンドの総本山“ON-U・サウンド”を率いるエイドリアン・シャーウッド(2011年12月9日)に誘われ渡英。そのON-Uの音作りにいろいろ関わるとともに、タックヘッドというバンド名で活動し、アルバム群も出すようになった。また、マクドナルドはブルースとトリッキー(2001年7月27日)が直結しちゃったようなやさぐれサイバーブルーズ・プロジェクトであるリトル・アックスという表現手段も持っていて、そちらにもウィンブッシュやルブランは関与。リトル・アックスはソニー傘下のオーケイ、ON-U、リアル・ワールド、エコービーチなどのレーベルから、10枚を超えるアルバムを出している。
▶過去の、ダグ・ウィンブッシュ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-4.htm ポーラ・コール・バンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm 27日 フジ・ロックのモス・デフ
▶︎過去の、トリッキー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm フジ・ロック27日
▶過去の、E.W.&.F.
http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/
http://43142.diarynote.jp/201205301252113538/
▶過去の、JB
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック初日
▶過去の、ザ・ジャクソンズ
http://43142.diarynote.jp/201112201157058751/
http://43142.diarynote.jp/201212111331075592/
▶過去の、ティト・ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/201007161048008489/
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
▶過去の、映画「THIS IS IT」
http://43142.diarynote.jp/200911010930562162/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
<数日前の、国際郵便>
ポーランドからCDが届く。お、クリスマス・ギフト? 差出人は、レシェック・モジジェル(2016年3月9日)。封入されていたのは、Leszek Możdżer & Holland Baroque名義の『Earth Particles』(Outside Music,OM CD008)。ホーランド・バロックはオランダの広角型バロック集団で、2008年以降10枚を超えるアルバムを出している。で、同作は10曲入り、71分の作品であるが、これがなんとも素晴らしい。モジジェル(ピアノ、キーボード)に加え、2人のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ダブル・ベース、ハプシコード/オルガン。そして、クローザーには娘と思しき幼い声も入る。よく作られた曲はモジシェルのオリジナルだ。モジジェルがクラシックにも強い人であるのは知っていたが。クラシック系室内楽的編成を通して、しなやかさや創意が優美にこんこんと湧き上がる様は絶品。ピアノ演奏も生え、ミニマルやジャズ要素も刺激的に散りばめられた、審美眼に富むクロスオーヴァー作品。あの人ならこれを聞いたならどんな感想を漏らすだろうかとか、そんなことも思いっぱなし。いい年末お供の音楽になりました。
▶︎過去の、レシェック・モジジェル
http://43142.diarynote.jp/201603111218495183/
アンセム曲「ラッパーズ・ディト」がリリースされたのが、1979年。そして、当時はまだターンテーブルが用いられ始めたころで、そのサウンドは生バンドが担っていた。その状況は1983年ぐらいまで続いたか。それが、初期オールド・スクール・ラップの流儀。そして、当時のシュガーヒルのハウス・バンドはベースのダグ・ウィブッシュ(2000年4月9日、2001年7月27日)やギターのスキップ・マクドナルドやドラムのキース・ルブランらが担った。だから、厳密には彼らも来ないと片肺とも言えるのだが、栄えある諸曲が流れるだけで上がるはずと確信し、会場に向かう。
3MC、1DJにてパフォーマンス。うち、マスター・ジーとスーツを着た身体の大きなワンダー・マイクの2人のMCがオリジナル・メンバー。オープナーは、E.W.&.F. (2006年1月19日、2012年5月17 日)の「イン・ザ・ストーン」に合わせて力づく的にラップ。ザ・コモドアーズ「ブリック・ハウス」、ファンカデリック「フラシュライト」、ジェイムズ・ブラウン(2000年8月5日)「セックス・マシーン」、ザ・ジャクソン5「アイ・ウォント・ユー・バック」、プリンス(2002年11月19日)「パープル・レイン」(これはオリジナルのサンプリングではなく、別な演奏を使っていた)など有名曲をネタにラップするものも多かった。
また、中盤ではなんとバンド演奏も敢行。マスター・ジーがドラム、ワンダー・マイクがベース、他の2人がキーボードを担当。これも有名曲カヴァーであったが、ラップではなくどれもDJ氏が歌う。まあ、余儀以外の何ものでもなかったが、彼らがバンド音でスタートしたことを重んじるぼくには少しうれしかった。
あと、なるほどと思わせられたのは、まあ有名曲ぼったくりが多かったことが幸いし、脈々と受け継がれる米国ブラック・ミュージックの径みたいなものを感じさせていたこと。我々はつながってきている、その感覚は望外に得ることができた。
ちなみに、80年代に入ると、件のダグ・ウィブッシュとスキップ・マクドナルドとキース・ルブランはUKダブ・サウンドの総本山“ON-U・サウンド”を率いるエイドリアン・シャーウッド(2011年12月9日)に誘われ渡英。そのON-Uの音作りにいろいろ関わるとともに、タックヘッドというバンド名で活動し、アルバム群も出すようになった。また、マクドナルドはブルースとトリッキー(2001年7月27日)が直結しちゃったようなやさぐれサイバーブルーズ・プロジェクトであるリトル・アックスという表現手段も持っていて、そちらにもウィンブッシュやルブランは関与。リトル・アックスはソニー傘下のオーケイ、ON-U、リアル・ワールド、エコービーチなどのレーベルから、10枚を超えるアルバムを出している。
▶過去の、ダグ・ウィンブッシュ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-4.htm ポーラ・コール・バンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm 27日 フジ・ロックのモス・デフ
▶︎過去の、トリッキー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-7.htm フジ・ロック27日
▶過去の、E.W.&.F.
http://43142.diarynote.jp/200601271855390000/
http://43142.diarynote.jp/201205301252113538/
▶過去の、JB
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック初日
▶過去の、ザ・ジャクソンズ
http://43142.diarynote.jp/201112201157058751/
http://43142.diarynote.jp/201212111331075592/
▶過去の、ティト・ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/201007161048008489/
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
▶過去の、映画「THIS IS IT」
http://43142.diarynote.jp/200911010930562162/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-11.htm
<数日前の、国際郵便>
ポーランドからCDが届く。お、クリスマス・ギフト? 差出人は、レシェック・モジジェル(2016年3月9日)。封入されていたのは、Leszek Możdżer & Holland Baroque名義の『Earth Particles』(Outside Music,OM CD008)。ホーランド・バロックはオランダの広角型バロック集団で、2008年以降10枚を超えるアルバムを出している。で、同作は10曲入り、71分の作品であるが、これがなんとも素晴らしい。モジジェル(ピアノ、キーボード)に加え、2人のヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ダブル・ベース、ハプシコード/オルガン。そして、クローザーには娘と思しき幼い声も入る。よく作られた曲はモジシェルのオリジナルだ。モジジェルがクラシックにも強い人であるのは知っていたが。クラシック系室内楽的編成を通して、しなやかさや創意が優美にこんこんと湧き上がる様は絶品。ピアノ演奏も生え、ミニマルやジャズ要素も刺激的に散りばめられた、審美眼に富むクロスオーヴァー作品。あの人ならこれを聞いたならどんな感想を漏らすだろうかとか、そんなことも思いっぱなし。いい年末お供の音楽になりました。
▶︎過去の、レシェック・モジジェル
http://43142.diarynote.jp/201603111218495183/