ロバート・グラスパー・トリオ
2016年12月20日 音楽 ロバート・グラスパー(2007年10月3日、2009年4月13日、2009年12月19日2010年12月16日、2012年6月12日、2013年1月25日、2014年8月20日、2015年6月8日)に加え、ダブル・ベースのヴィセンテ・アーチャー(2007年10月3日、2009年4月13日、2010年7月24日、2013年2月2日、2013年6月4日)とドラムのダミアン・リード。同名義の新作『カヴァード』と同じ顔ぶれだが、それってグラスパーの『イン・マイ・エレメント』以来の同じ奏者がそろったトリオ作となる。ジャズ・ピアノとヒップホップ・ビートの鮮烈な相乗表現を具現したあのアルバムはグラスパーにとって最後のリアル・ジャズ・アルバムとなり、それ以降のグラスパー作品はポスト・ソウルの作り手として出したブツだと、ぼくは思っている。同エキスペリメントの2016年最新作『アート・サイエンス』の1部では見事な現代ジャズ曲を開陳しているものの。
その3人に、ターンテーブルのDJシャヒ・サンダンス(2003年11月18、同22 日)が付いた4人で演奏。シャヒ・サンダンスはジャズ奏者との絡みを持ってきたヴェテランのDJで、2003年のミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日)公演に同行したことがる。今回、どんな様を繰り出すのかと思えば、かなり抑制されたノリで今様効果音をあっさり入れていた。
オープナーは、プリンス(2002年11月19日)の「サイン・オブ・タイムス」。ひたひたという感じで、20分ぐらいは演奏したのではないか。その曲にも多大に現れていたように、ベースはエレクトリック・ベース的なフレイズを刻み(でも、音がアコースティックのそれで、縦を使う意義が出る)、ドラムはヒップホップ的なビートを通常のドラム・セットで叩き出す。クリス・デイヴ(2009年4月13日、2009年12月19日 、2010年12月16日、2012年9月21日、2013年9月28日、2015年8月18日、2016年1月25日、2016年10月11日)やマーク・ジュリアナ(2006年5月17日、2015年3月13日、2016年1月4日)らに代表される現代ジャズ・ドラマーのように二つのビートを並置して叩くようなねじれはなく、彼はひたすらタイトに人力ヒップホップ・ビートを連ねていく。そして、そこにグラスパーはアコースティック・ピアノ音をのせる。
10年前のジャズ・ピアニスト時代と異なり、彼はエネルギッシュになったり、アウトする方向に出たりはしない。それは、技術を出すことに興味はなくなりより歌うように弾きたい、R&Bの聞き手に明快にジャズ様式を知らせたい(2015年にインタヴューした際、そういうことを言っていた)という思惑が働いての行き方だ。そんな彼の生の演奏を見てへえと思ったのは、大半を鍵盤の左半分、つまり低い方を弾いていたこと。そんなに極端なピアニストは稀のような気がする。
ピアノをソロ演奏で披露する場面もあり、その際は「かつては右手と左手、違うフレイズを弾く練習をよくした」片鱗も出たか。もうちょい鮮烈に飛び出してと思う部分はなくはなかったが、それこそは彼の考えるクールネスの発露だろう。各曲は長め、今のおいらのピアノ美学を出すぞという気持ちは解き放たれていた。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
▶過去の、ロバート・グラスパー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/201206141342549869/
http://43142.diarynote.jp/201301270742196778/
http://43142.diarynote.jp/201408210931581467/
http://43142.diarynote.jp/201506070919133558/
http://43142.diarynote.jp/201506091124003170/
▶過去の、ヴィセンテ・アーチャー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090413
http://43142.diarynote.jp/?day=20100724
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
▶︎過去の、シャヒ・サンダンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm 18日と22日。18日の方にオリヴァー・レイクの息子と記しているが、ジーン・レイクの息子のよう。
▶過去の、ミシェル・ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200805090836380000/
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
http://43142.diarynote.jp/201311191050581790/
http://43142.diarynote.jp/201407151135353688/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm 2002年11月19日
▶過去の、クリス・デイヴ
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20120921
http://43142.diarynote.jp/?day=20130928
http://43142.diarynote.jp/201601260728484520/
http://43142.diarynote.jp/201610141747514263/
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
http://43142.diarynote.jp/?month=201601
<今日の、期待>
そういえば、昨日の飲みの席で、バークリー音楽大学はボストンという地理的な不利さもあり、今後は苦戦するのではないか。。。。という、余計なお世話な話題が出た。やはり、NYこそが音楽享受&活動に最大級に優れた都市であるから。その伏線となるのが、ロバート・グラスパーが出ているNYのニュー・スクール大学の躍進。ジェイソン・モラン(2007年1月16日、2007年1月17日、2008年4月6日、2013年1月6日、2015年1月20日、2015年1月21日)、ホセ・ジェイムズ(2008年9月18日、2010年11月11日、2011年1月12日、2012年2月18日、2012年9月13日、2013年2月15日、2014年7月27日、2015年2月15日、2016年2月16日)、ベッカ・スティーヴンス(2015年1月29日、2016年3月27日)、黒田卓也(2012年2月18日、2012年9月13日、2013年2月15日、2014年5月25日、2015年1月30日、2015年2月15日、2016年9月17日、2016年12月16日)とコーリー・キング(2013年2月15日、2013年6月4日、2014年5月25日、2014年8月7日、2016年5月31日)、ローガン・リチャードソン(2016年2月3日)など、現在シーンで名を出している人物を同大は輩出している。キングなんて、進学のために音大めぐりをした際にその自由な雰囲気に触れ、進学先はそこしかないと思ったなんて、インタヴューで言っていたものな。⇨http://www.cdjournal.com/main/cdjpush/corey-king/1000001221。
大雑把に見るとニュー・スクールの方が今のNYの新しい動きを担う奏者を出しているという印象もあるが、もちろん同大卒のメインストリーム系のミュージシャンもいる。その代表格が、新年早々にコットンクラブで自己トリオ(そのベース奏者は、大林武司〜2014年5月25日、2015年9月5日、2016年2月16日、2016年9月4日、2016年12月16日〜や黒田と仲良しの在NYの中村恭士〜2009年10月15日、2015年9月5日〜)の公演を持つドラマーのアリ・ジャクソン(2012年6月8日、2014年4月24日)。1976年デトロイト生まれの彼は2歳年下のグラスパーとは顔見知りだったわけだが、ジャクソンの場合は基本メインストリーム・ジャズの道を歩んでいる御仁。米国ジャズ界大御所のウィントン・マルサリス(2000年3月9日)の信頼が厚く、ジェフ・テイン・ワッツ(2007年12月18日、2010年10月21日、2012年1月13日、2015年3月10日、2016年9月3日)の席を受けるようにマルサリス・ファミリー入りし、当然のことならマルサリスが仕切るリンカーン・センター・ジャズ・オーケストラの主任ドラマーにも収まっている。そんなわけなので、ジャクソンはエリック・クラプトン(2006年11月20日)とマルサリスの協調作『プレイ・ザ・ブルース』(ライノ)やリンカーン・オーケスラが入ったサッチェル・ジャズ・アンサンブル(2016年9月3日)の映画『ソング・オブ・ラホール』にも入っているわけだ。“ジャズは4ビート”という言い方は今や過去の話で、非4ビートの現代的な跳ねのもとインプロヴィゼーションや脈々と受け継がれてきたジャズの飛躍感覚を露わにするというのが、今の前線にあるジャズの図式とも言える。先日の黒田卓也や今日のグラスパー・トリオもそうした線上にある。そうしたなか、ジャクソンにはちゃんとした4ビートを今のジャズ表現として成り立たせる方策を示すことを期待したい。基本はコンサヴァ路線だろうが、アルト奏者を擁するカルテットにて15年前に出した彼のライヴ盤『Groove at Jazz Entete』(Blue Geodesics)の最終曲「Groove for Clermont-Ferrand」はパンデイロも(ブラジル的ではなく)用いた、かなり面白い構造を持つグルーヴィな曲だった。
▶過去の、ジェイソン・モラン
http://43142.diarynote.jp/200701201417260000/
http://43142.diarynote.jp/200701201418210000/
http://43142.diarynote.jp/200804081928430000/
http://43142.diarynote.jp/201301151731112021/
http://43142.diarynote.jp/201501210901575140/
http://43142.diarynote.jp/201501220923108418/
▶過去の、ホセ・ジェイムズ
http://43142.diarynote.jp/200809191051472579/
http://43142.diarynote.jp/201011140051119042/
http://43142.diarynote.jp/201101131336421886/
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201408051020111821/
http://43142.diarynote.jp/201502170939564537/
http://43142.diarynote.jp/201602181207326029/
▶過去の、ベッカ・スティーヴンス
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160327
▶過去の、黒田卓也
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
http://43142.diarynote.jp/201209191239346073/
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079/
http://43142.diarynote.jp/201501310942048841/
http://43142.diarynote.jp/201502170939564537/
http://43142.diarynote.jp/201609201835285184/
http://43142.diarynote.jp/201612181010384754/
▶過去の、コリー・キング
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224
http://43142.diarynote.jp/201405271755563079/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201606101027587993/
▶過去の、ローガン・リチャードソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20160203
▶︎過去の、アリ・ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/?day=20120608
http://43142.diarynote.jp/201404260901127573/
▶過去の大林武司
http://43142.diarynote.jp/?day=20140525
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160216
http://43142.diarynote.jp/201609201052518160/
http://43142.diarynote.jp/201612181010384754/
▶過去の、中村恭士
http://43142.diarynote.jp/200910161214535124/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
▶過去の、ウィントン・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
▶過去の、ジャフ・テイン・ワッツ
http://43142.diarynote.jp/200712190953140000/
http://43142.diarynote.jp/201010221631583852/
http://43142.diarynote.jp/201201141645353138/
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http://43142.diarynote.jp/?day=20150310
http://43142.diarynote.jp/201609201032322395/
▶過去の、エリック・クラプトン
http://43142.diarynote.jp/200611221236140000/
▶︎過去の、サッチャル・ジャズ・アンサンブル
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
その3人に、ターンテーブルのDJシャヒ・サンダンス(2003年11月18、同22 日)が付いた4人で演奏。シャヒ・サンダンスはジャズ奏者との絡みを持ってきたヴェテランのDJで、2003年のミシェル・ンデゲオチェロ(2002年6月18日、2003年11月18日、2003年11月22日、2008年5月7日、2009年5月15日、2013年11月18日、2014年7月14日)公演に同行したことがる。今回、どんな様を繰り出すのかと思えば、かなり抑制されたノリで今様効果音をあっさり入れていた。
オープナーは、プリンス(2002年11月19日)の「サイン・オブ・タイムス」。ひたひたという感じで、20分ぐらいは演奏したのではないか。その曲にも多大に現れていたように、ベースはエレクトリック・ベース的なフレイズを刻み(でも、音がアコースティックのそれで、縦を使う意義が出る)、ドラムはヒップホップ的なビートを通常のドラム・セットで叩き出す。クリス・デイヴ(2009年4月13日、2009年12月19日 、2010年12月16日、2012年9月21日、2013年9月28日、2015年8月18日、2016年1月25日、2016年10月11日)やマーク・ジュリアナ(2006年5月17日、2015年3月13日、2016年1月4日)らに代表される現代ジャズ・ドラマーのように二つのビートを並置して叩くようなねじれはなく、彼はひたすらタイトに人力ヒップホップ・ビートを連ねていく。そして、そこにグラスパーはアコースティック・ピアノ音をのせる。
10年前のジャズ・ピアニスト時代と異なり、彼はエネルギッシュになったり、アウトする方向に出たりはしない。それは、技術を出すことに興味はなくなりより歌うように弾きたい、R&Bの聞き手に明快にジャズ様式を知らせたい(2015年にインタヴューした際、そういうことを言っていた)という思惑が働いての行き方だ。そんな彼の生の演奏を見てへえと思ったのは、大半を鍵盤の左半分、つまり低い方を弾いていたこと。そんなに極端なピアニストは稀のような気がする。
ピアノをソロ演奏で披露する場面もあり、その際は「かつては右手と左手、違うフレイズを弾く練習をよくした」片鱗も出たか。もうちょい鮮烈に飛び出してと思う部分はなくはなかったが、それこそは彼の考えるクールネスの発露だろう。各曲は長め、今のおいらのピアノ美学を出すぞという気持ちは解き放たれていた。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
▶過去の、ロバート・グラスパー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
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▶過去の、ヴィセンテ・アーチャー
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▶︎過去の、シャヒ・サンダンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm 18日と22日。18日の方にオリヴァー・レイクの息子と記しているが、ジーン・レイクの息子のよう。
▶過去の、ミシェル・ンデゲオチェロ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200805090836380000/
http://43142.diarynote.jp/200905161026033788/
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http://43142.diarynote.jp/201407151135353688/
▶過去の、プリンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm 2002年11月19日
▶過去の、クリス・デイヴ
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
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▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
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<今日の、期待>
そういえば、昨日の飲みの席で、バークリー音楽大学はボストンという地理的な不利さもあり、今後は苦戦するのではないか。。。。という、余計なお世話な話題が出た。やはり、NYこそが音楽享受&活動に最大級に優れた都市であるから。その伏線となるのが、ロバート・グラスパーが出ているNYのニュー・スクール大学の躍進。ジェイソン・モラン(2007年1月16日、2007年1月17日、2008年4月6日、2013年1月6日、2015年1月20日、2015年1月21日)、ホセ・ジェイムズ(2008年9月18日、2010年11月11日、2011年1月12日、2012年2月18日、2012年9月13日、2013年2月15日、2014年7月27日、2015年2月15日、2016年2月16日)、ベッカ・スティーヴンス(2015年1月29日、2016年3月27日)、黒田卓也(2012年2月18日、2012年9月13日、2013年2月15日、2014年5月25日、2015年1月30日、2015年2月15日、2016年9月17日、2016年12月16日)とコーリー・キング(2013年2月15日、2013年6月4日、2014年5月25日、2014年8月7日、2016年5月31日)、ローガン・リチャードソン(2016年2月3日)など、現在シーンで名を出している人物を同大は輩出している。キングなんて、進学のために音大めぐりをした際にその自由な雰囲気に触れ、進学先はそこしかないと思ったなんて、インタヴューで言っていたものな。⇨http://www.cdjournal.com/main/cdjpush/corey-king/1000001221。
大雑把に見るとニュー・スクールの方が今のNYの新しい動きを担う奏者を出しているという印象もあるが、もちろん同大卒のメインストリーム系のミュージシャンもいる。その代表格が、新年早々にコットンクラブで自己トリオ(そのベース奏者は、大林武司〜2014年5月25日、2015年9月5日、2016年2月16日、2016年9月4日、2016年12月16日〜や黒田と仲良しの在NYの中村恭士〜2009年10月15日、2015年9月5日〜)の公演を持つドラマーのアリ・ジャクソン(2012年6月8日、2014年4月24日)。1976年デトロイト生まれの彼は2歳年下のグラスパーとは顔見知りだったわけだが、ジャクソンの場合は基本メインストリーム・ジャズの道を歩んでいる御仁。米国ジャズ界大御所のウィントン・マルサリス(2000年3月9日)の信頼が厚く、ジェフ・テイン・ワッツ(2007年12月18日、2010年10月21日、2012年1月13日、2015年3月10日、2016年9月3日)の席を受けるようにマルサリス・ファミリー入りし、当然のことならマルサリスが仕切るリンカーン・センター・ジャズ・オーケストラの主任ドラマーにも収まっている。そんなわけなので、ジャクソンはエリック・クラプトン(2006年11月20日)とマルサリスの協調作『プレイ・ザ・ブルース』(ライノ)やリンカーン・オーケスラが入ったサッチェル・ジャズ・アンサンブル(2016年9月3日)の映画『ソング・オブ・ラホール』にも入っているわけだ。“ジャズは4ビート”という言い方は今や過去の話で、非4ビートの現代的な跳ねのもとインプロヴィゼーションや脈々と受け継がれてきたジャズの飛躍感覚を露わにするというのが、今の前線にあるジャズの図式とも言える。先日の黒田卓也や今日のグラスパー・トリオもそうした線上にある。そうしたなか、ジャクソンにはちゃんとした4ビートを今のジャズ表現として成り立たせる方策を示すことを期待したい。基本はコンサヴァ路線だろうが、アルト奏者を擁するカルテットにて15年前に出した彼のライヴ盤『Groove at Jazz Entete』(Blue Geodesics)の最終曲「Groove for Clermont-Ferrand」はパンデイロも(ブラジル的ではなく)用いた、かなり面白い構造を持つグルーヴィな曲だった。
▶過去の、ジェイソン・モラン
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▶過去の、ホセ・ジェイムズ
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▶過去の、ベッカ・スティーヴンス
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▶過去の、黒田卓也
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▶過去の、コリー・キング
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▶︎過去の、アリ・ジャクソン
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▶過去の、中村恭士
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▶過去の、ウィントン・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
▶過去の、ジャフ・テイン・ワッツ
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▶過去の、エリック・クラプトン
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▶︎過去の、サッチャル・ジャズ・アンサンブル
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