ロックはバカものの、心意気の音楽である。そんなことを示し続けてきたギタリスト/シンガー(ピアノも少し弾いた)であるシルヴェイン・シルヴェインが癌で亡くなった。晩年はナッシュヴィルに住んでいたという。1970年代初頭、日本ではグラム・ロックの流れで紹介されたニューヨーク・ドールズのケヴァいギタリストとして世に出て、同僚のデイヴィッド・ヨハンセンやジョニー・サンダース(1991年死去)らとともに気を吐いた。1979年以降は、何作も何気にポップな自己R&R作を出している。ある意味、米国的な好ましい破茶滅茶さを出していたいた人(と書くと語弊があるかな)ではあったが、彼は移民の子だった。本名はシルヴァン・ミズラヒ。小さい時期にユダヤ系エジプト人の両親とともにカイロを出て、フランスを経てニューヨークに定住した。彼の心地やふまいにはそういう移民の国たる合衆国の襞が見え隠れしていると考えると、もう一つの余白が見えてくるかもしれない。

<今日の、そうだったのか>
 マックPCにおいて二つの指でクリックする使い方があるのを初めて知った。それ、itunes/アップル・ミュージックのプレイリストを送る必要性にかられて、ははは。