新宿ピットイン。ノルルウェー勢が出る公演で、第一部はピアニストのクリスチャン・ヴァルムルーのソロ・パフォーマンス。ピアニストと書いたが、その多くは弦をいじるももので、旧来のジャズ・マナーにあるものではない。だが、正しいジャズ流儀や発想を通ってこその演奏ではあったはず。

 冒頭は反復ドローン効果を下敷きにすると書けるもので、少しザ・ネックス(2016年12月14日)の方法論を思い出させる。その後、エレクトロニクス効果や気持ちのいいインサート音なども繰り出し、見事なサウンド・スケープを紡ぐ。ふうむ、いろんな音を出していたなー。ピアノの構造や道理をよく知っているからこその、オルタナティヴという言い方もできるか。ありそうで、ぼくは初めて接するピアノ演奏のパターンと思う。しかし、生真面目な会場のオーナーだったら、調律が狂うと気をもんでしょうがないパフォーマンスであるとも思った。ハハハ。でも、もしかすると、名手がやると全然狂わないのかもしれない。

▶︎過去の、ザ・ネックス
http://43142.diarynote.jp/201612171446143839/

 休憩を挟んだ2部は、ザ・ニュー・ソングスというユニットにジム・オルーク(2000年3月25日、2001年2月21日、2006年4月18日、2006年10月22日、2007年4月20日、2008年8月24日、2010年4月15日、2010年11月17日、2011年1月8日、2013年4月21日、2013年5月24日、2014年10月11日、2015年4月9日)が加わるユニット。読み方がわからないので、メンバーの個人名の列記は避けるが、ザ・ニュー・ソングスは女性ヴォーカル、たっぷりエフェクトを用いる二人のギタリストという編成。ギター奏者は生ギターと電気ギターをそれぞれに持ち、共に電気効果はしこたま介す。一方、ヴォーカルはアフリカ系だが、それ的な歌い方は一切せず、楽器音に反応して詠唱系のものを軽く流す。そして、ギタリストが2人いるためオルークはギターは持たず、ヴィンテージなアナログ・シンセなどを置きエレクトロニクス音を出す。こちらのパフォーマンスは、なんかいろんな模様を持つ透明性の高いシートをそれぞれが持ち合い、重ね合っているという所感を持った。

▶過去の、ジム・オルーク
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/livezanmai.htm
http://43142.diarynote.jp/200604210538510000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061022
http://43142.diarynote.jp/?day=20070420
http://43142.diarynote.jp/?day=20080824
http://43142.diarynote.jp/?day=20090531
http://43142.diarynote.jp/201004180836405961/
http://43142.diarynote.jp/201011181757468769/
http://43142.diarynote.jp/201101111201402329/
http://43142.diarynote.jp/201304230829016302/
http://43142.diarynote.jp/201305280923275394/
http://43142.diarynote.jp/201410210814495715/
http://43142.diarynote.jp/201504131107563912/

<今日の、前座>
 自分としては少しやっかいな用事を済ませた後に新宿に回ったら、少し時間が早い。ピットインは日曜でも20時開演であるから。で、飲み屋がいろいろと軒を連ねる2丁目界隈を探索。真面目そうな女の子が店頭に立って案内している飲食店が散見されたが、それはこのあたりのトレンドなの? なるほど、汚い男性がやっているよりはいいよな。さて、ぼくはどういう店で喉を潤わせたでしょう?

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