ポーランド人のバカみたいに才を持つシンガーのアンナ・マリア・ヨペック(2015年9月5日、2016年12月25日、2018年3月19日 )は付き合いの長い、近しい奏者をともなってのもの。ピアノとフルートとカホンのクシシュトフ・ヘルジン(2015年9月5日、2016年12月25日)とエレクトリック・ベースとダブル・ベースのロベルト・クビシン(2015年9月5日、2016年12月25日)とアコースティック・ギターやポーランドの伝統笛のピョトル・ナザルク(2015年9月5日)が同行。ときに、みんなコーラスを取り、とくにピョトル・ナザルクはデュエットぽく歌う場合あり。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。

 一言で言えば、“幽玄”という言葉が当てはまるだろう、パフォーマンス。バンド音と一体になり、音楽の美をグラデーション豊かに描いていく様は他に例えるものがなく、独創的だ。パット・メセニー(1999年12月15日、2002年9月19日、2010年6月12日、2012年1月25日、2012年3月3日、2013年5月21日、2015年9月27日、2019年1月7日、2019年1月11日、2019年1月16日)、小曽根真(2011年3月28日、2011年8月6日、2012年8月24日、2012年9月8日、2013年8月1日、2013年10月26日、2014年9月7日、2015年9月5日、2016年9月3日、2017年9月12日、2018年3月29日)、ゴンサル・ルバルカバ(2005年3月16日、2007年11月21日、2010年8月22日、2014年1月10日、2014年1月12日、2015年4月7日、2019年8月16日)、ブランフォード・マルサリス(2001年10月24日、2010年3月8日、2010年10月21日)ら国外の辣腕奏者を迎えたアルバムをいろいろ作っている彼女だが、その事実は彼女のショウに接すればみな当然のことと納得するに違いない。

 おそらく、どれもポーランド語で歌われる曲であったか。MCは英語と、少し日本語(彼女は破格の親日家ですね)。一番新しいアルバムとなるマルサリスとの双頭作『Ulotne/幻想』はポーランドの民謡に根ざす内容であったが、そこからの曲が多かったのか。それとも、彼女が出演した舞台曲をロベルト・クビシンとのデュオで録った前作『CZAS KOBIETY』からの曲もあったのか。とにかく、軸足をしっかりとポーランドに置きつつ(=それはポーランドの芸術性の高さを照らし出すものである)、いろんな地点へと舞っていくその広がりの様には言葉を失う。アンコールを含めて、彼女たちは90分、パフォーマンスした。

▶︎過去の、アンナ・マリア・ヨペックたち
http://43142.diarynote.jp/?day=20150905
http://43142.diarynote.jp/201612270940364817/
https://43142.diarynote.jp/201803201235152920/
▶過去の、パット・メセニー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/december1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://43142.diarynote.jp/201006181520054406/
http://43142.diarynote.jp/201201271245417497/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
https://43142.diarynote.jp/201901090933013218/
https://43142.diarynote.jp/201901121341307532/
https://43142.diarynote.jp/201901180819479701/
▶︎過去の、小曽根真
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/?day=20110806
http://43142.diarynote.jp/?day=20120824
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/?day=20130801
http://43142.diarynote.jp/201310280755386500/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
http://43142.diarynote.jp/201709130923483891/
https://43142.diarynote.jp/201803301412566401/
▶過去の、ゴンサロ・ルバルカバ
http://43142.diarynote.jp/200503240453290000/
http://43142.diarynote.jp/200711290930350000/
http://43142.diarynote.jp/201008261620103318/
http://43142.diarynote.jp/201401161534392423/
http://43142.diarynote.jp/201401171004104264/
http://43142.diarynote.jp/201504081451142675/
https://43142.diarynote.jp/201908191116487861/
▶過去の、ブランフォード・マルサリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-10.htm
http://43142.diarynote.jp/201003101340038868/
http://43142.diarynote.jp/201010221631583852/

<今日の、勘違い> 
 祭日振替休日なのを忘れて平日のファーストの時間に会場に行ったら、ファースト・ショウを見終えた人たちと、受け付け階への階段ですれ違う。ありゃ。実は会場に向かう地下鉄のなかで、今日は夕刊を持ってくるのを忘れたと思っていた。ぼくは夕方に外出する場合、必ず投函されている夕刊を持って出かける。外で携帯を見ないようにしていることもあり。だが、今日はお休み。夕刊をピック・アップするのを忘れたのではなく、夕刊休刊日で、手にしようにもドアには差し込まれていなかったのだナ。また、会社員の知人が掛川で持たれたFESTIVAL de FRUE から今日の午後に帰ってくると言っていて、多忙ななか代休とれたんだなと思っていたら、もともとお休み日であったのか。 “フリーランスあるある”で、休祭日にはときに無頓着になりますね。そういえば、文化の日である昨日の朝刊には<秋の叙勲>者のリストが掲載されていたが、皆70歳以上。それが慣例で、じじい名誉賞であるのがよく分かった。恵まれた境遇にいる人たちのお戯れ也。外国人叙勲者も100人強いて、彼らのなかには50代や60代の人もいた。ところで、文化の日はもともと明治天皇の誕生日であることから、右寄りの方々から“明治の日”にしようという声がけっこう上がっていると聞く。ふはあ、本当に今の日本は噴飯モノ事項が多すぎる。話を戻すが、ご好意でファースト登録をセカンドに替えていただく。めでたし目出度し、そして実演は毎度ながら圧倒的によく満たされた気分になりぐびぐび。昨日はビールをたくさん飲んだので、今日は日本酒路線で、小瓶ながら2本も頼んでしまう。彼女はこの後、上海と北京のブルーノートでライヴをするという。上海にもブルーノートがあるとは知らなかった。でも、同国のサッカー・チームの監督や選手に対するお金のかけ方を見れば、中国にいくつもブルーノートがあっても不思議はないな。

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