ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド。ボブ・ジェイムス・カルテット
2015年3月5日 音楽 この日はまず六本木・ビルボードライブ東京で、ニューオーリンズのザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド(2002年7月30日、2004年7月27日、2004年9月17日、2007年5月15日 2004年9月17日)を見る。おお、前回に見たのはもう10年以上も前となるのか。
スーザフォン(やはり、デカい)のカーク・ジョセフを筆頭に、ともにヴァーカルも取るトランペッターのグレゴリー・デイヴィスとエフレム“ET”タウンズ、テナー・サックスのケヴィン・ハリス(中盤まで、タンバリンに専念する)、若目の見かけを持つバリトン・サックスのロジャー・ルイス(なかなか、音が効いていた)、ギターのタケシ・シンムラ、ドラムのジュリアン・アディソンという面々なり。
5人の管楽器奏者(トロンボーン奏者が入っていない編成は初めてのこと?)は基本オリジナル曲で勝負した近作『Twenty Dozen』(Savoy、2012)に名前が見られる。今回の同行ギタリストのシンムラはミア・ボーダーズやビッグ・サム(2002年7月30日、2007年2月2日)ズ・ファンキー・ネイションといったニューオーリンズのミュージシャンの実演サポートなんかにも関わっているので、ニューオーリンズ在住だろう。北海道出身と紹介されていた彼、これまでにダーティ・ダズンに入ったギター奏者のなかでは、ぼくが触れたかぎり一番違和感が少ない。タム類やシンバル類をたくさん並べたまだ20代だろうドラマーは本当にうれしそうにドカスカ叩く。
近作は非ニューオーリンズ情緒を排そうとする指針も感じられたが、実演はセカンド・ライン系ビートのもと、ぐりぐりと行く。先に触れたようにテナー奏者は4曲目の途中までタンバリンに専念したので、それまでは四管にての表現。どの曲も煽り系ヴォーカルが入るため、その管楽器の数だとブラス・バンド表現というよりは、これは菅奏者の多い、伝統色も濃いファンキー・グループの公演だとしたほうがいいか。そしたら、4曲目のニューオーリンズ系スタンダードの長尺メドレーでは、トロンボーンとトランペットの日本人女性2人が加わる。管楽器のメンバーたち、彼女たちがステージに出てくると、本当にうれしそう。それで、テナー奏者も負けじとピカピカの楽器を袖に取りに戻り、そのまま手にし場内をソロして回った。
全6曲、80分ほどの、娯楽感覚にも長けたショウ。最後の手数多いドラム・ソロにはびっくり。なんかハードなトーキング・ドラム奏者が10人並んでいるみたい(おおいに、誇張あり)なそれ、起爆力ありました。また、最後にETがトランペットとフリューゲルホーンを一緒に吹くのは、前回と同様……。
▶過去の、ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040727
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/200705181811530000/
▶過去の、ビッグ・サム
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200702090041480000/
その後、南青山・ブルーノート東京で、人気キーボード奏者/アレンジャーのボブ・ジェイムス(2013年9月3日)のカルテットを見る。アコースティック・ピアノを弾く本人に加え、アフリカ系ギタリストのベリー・ヒューズ、父親はイラケレのベーシストであったというキューバ人ベース奏者のカリートス・デルプエルト、ちゃんと個人としてエスタブリッシュされているドラマーのクラレンス・ペン(2012年12月17日)という面々。
ぼくの興味はまず、ベーシストのデルプエルトであったか。高校までキューバにいたあとバークリー音楽大学に進んだ彼はビリー・チャイルズ(2012年3月15日)の2014 年ソニー/マスターワークス盤(ローラ・ニーロへのトリビュート作。リッキー・リー・ジョーンズ〜2004年3月26日、2005年12月31日、2010年5月23日、2012年9月27日、2013年8月7日〜やアリソン・クラウス、ベッカ・スティーヴンス〜2015年1月29日〜、レデシ〜2002年6月12日、2007年11月12日、2009年1月25日、2010年1月8日2012年3月21日〜らが参加し、ストリングス音も豊穣)に部分参加したり、昨年はチック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日)ともツアーをやっている。今回の演奏については、判断保留。彼は1曲のみ、5弦の電気を演奏した。
なるほど、なあ。これは、門外漢の聞き手にとって、理想的なジャズ・カルテット表現と言えるだろう。とくに、ロック・バンドをやっている若い人なんかには、なんとも刺激的な、ジャズへの招待状となるものではないか。ちょいトリッキーなところも持つジェイムスのソロは興味をひくだろうし(大昔はアヴァンギャルド・ジャズをやっていた片鱗がそこにはちょびっと顔を出す?)、手弾きとピック弾きを上手に併用するギタリストはジャズ・ギターの(時にファジーな)魅力をさらりと出すし、また各奏者間のインタープレイの様がバカみたいに分りやすいし、リズム隊はちゃんと立った感覚を有していて(ペンのアクセントの差し込み方、格好いいなー)、それも親しみやすさに繋がるだろうし……。といった塩梅で、いろんな要点が異常なくらいくっきりとアピールする。最初はブルージーなのをやったが、カルテット・ヒューマン曲やジェイムスのフュージョン時代のメロディアス曲もやるのも、取っ付きやすさに繋がるだろう。
4人は流れる感覚やときに構成された感覚のもと、古くさくならないアコースティックかつスポンテニアスなジャズをしかとやりとおす。ジェイムズはピアノ音を拾い、テーマ部などで電気キーボード的な加工音を出す場合も。うーん、ツっぱって純ピアノ音で勝負してほしかったかなー。
▶過去の、ジェイムス/カルテット・ヒューマン
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
▶過去の、クラレンス・ペン
http://43142.diarynote.jp/201212190844487864/
▶過去の、ビリー・チャイルズ
http://43142.diarynote.jp/201203161146266803/
▶リッキー・リー・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/200403261054430000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20051231
http://43142.diarynote.jp/201006031536173725/
http://43142.diarynote.jp/201210021332368431/
http://43142.diarynote.jp/201308110827534904/
▶ベッカ・スティーヴンス
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
▶レデシー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200711131002450000/
http://43142.diarynote.jp/200901270025408952/
http://43142.diarynote.jp/201001091312302526/
http://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
<今日の、看板>
表参道駅ホームにある一つの看板に、あれれえ。なんとカズとネイマールがツーショットで並んでいる西川布団のマットレスの広告があった。寝具の類って利益率が高いのか、景気いいんだな。なんかJリーグのいまいちな状況はいろいろと報じられる(たとえば、スポーツ・チャンネルは昼間野球のキャンプの実況中継やオープン戦中継をしつこいぐらい放映しているが、サッカーのそれは絶対にやっていないはず)が、やっぱり広告界において、世界とつながる感覚を野球以上に持つサッカーは重要なコンテンツなのか。夜半、流れた店で、件のカズとネイマールのマットレス広告のことを話に出すと、その映像もあることを教えられる。地上波うつらないと、ほんとTV-CFに関してはうとくなるなー。
スーザフォン(やはり、デカい)のカーク・ジョセフを筆頭に、ともにヴァーカルも取るトランペッターのグレゴリー・デイヴィスとエフレム“ET”タウンズ、テナー・サックスのケヴィン・ハリス(中盤まで、タンバリンに専念する)、若目の見かけを持つバリトン・サックスのロジャー・ルイス(なかなか、音が効いていた)、ギターのタケシ・シンムラ、ドラムのジュリアン・アディソンという面々なり。
5人の管楽器奏者(トロンボーン奏者が入っていない編成は初めてのこと?)は基本オリジナル曲で勝負した近作『Twenty Dozen』(Savoy、2012)に名前が見られる。今回の同行ギタリストのシンムラはミア・ボーダーズやビッグ・サム(2002年7月30日、2007年2月2日)ズ・ファンキー・ネイションといったニューオーリンズのミュージシャンの実演サポートなんかにも関わっているので、ニューオーリンズ在住だろう。北海道出身と紹介されていた彼、これまでにダーティ・ダズンに入ったギター奏者のなかでは、ぼくが触れたかぎり一番違和感が少ない。タム類やシンバル類をたくさん並べたまだ20代だろうドラマーは本当にうれしそうにドカスカ叩く。
近作は非ニューオーリンズ情緒を排そうとする指針も感じられたが、実演はセカンド・ライン系ビートのもと、ぐりぐりと行く。先に触れたようにテナー奏者は4曲目の途中までタンバリンに専念したので、それまでは四管にての表現。どの曲も煽り系ヴォーカルが入るため、その管楽器の数だとブラス・バンド表現というよりは、これは菅奏者の多い、伝統色も濃いファンキー・グループの公演だとしたほうがいいか。そしたら、4曲目のニューオーリンズ系スタンダードの長尺メドレーでは、トロンボーンとトランペットの日本人女性2人が加わる。管楽器のメンバーたち、彼女たちがステージに出てくると、本当にうれしそう。それで、テナー奏者も負けじとピカピカの楽器を袖に取りに戻り、そのまま手にし場内をソロして回った。
全6曲、80分ほどの、娯楽感覚にも長けたショウ。最後の手数多いドラム・ソロにはびっくり。なんかハードなトーキング・ドラム奏者が10人並んでいるみたい(おおいに、誇張あり)なそれ、起爆力ありました。また、最後にETがトランペットとフリューゲルホーンを一緒に吹くのは、前回と同様……。
▶過去の、ザ・ダーティ・ダズン・ブラス・バンド
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20040727
http://43142.diarynote.jp/200410071540230000/
http://43142.diarynote.jp/200705181811530000/
▶過去の、ビッグ・サム
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-7.htm
http://43142.diarynote.jp/200702090041480000/
その後、南青山・ブルーノート東京で、人気キーボード奏者/アレンジャーのボブ・ジェイムス(2013年9月3日)のカルテットを見る。アコースティック・ピアノを弾く本人に加え、アフリカ系ギタリストのベリー・ヒューズ、父親はイラケレのベーシストであったというキューバ人ベース奏者のカリートス・デルプエルト、ちゃんと個人としてエスタブリッシュされているドラマーのクラレンス・ペン(2012年12月17日)という面々。
ぼくの興味はまず、ベーシストのデルプエルトであったか。高校までキューバにいたあとバークリー音楽大学に進んだ彼はビリー・チャイルズ(2012年3月15日)の2014 年ソニー/マスターワークス盤(ローラ・ニーロへのトリビュート作。リッキー・リー・ジョーンズ〜2004年3月26日、2005年12月31日、2010年5月23日、2012年9月27日、2013年8月7日〜やアリソン・クラウス、ベッカ・スティーヴンス〜2015年1月29日〜、レデシ〜2002年6月12日、2007年11月12日、2009年1月25日、2010年1月8日2012年3月21日〜らが参加し、ストリングス音も豊穣)に部分参加したり、昨年はチック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日)ともツアーをやっている。今回の演奏については、判断保留。彼は1曲のみ、5弦の電気を演奏した。
なるほど、なあ。これは、門外漢の聞き手にとって、理想的なジャズ・カルテット表現と言えるだろう。とくに、ロック・バンドをやっている若い人なんかには、なんとも刺激的な、ジャズへの招待状となるものではないか。ちょいトリッキーなところも持つジェイムスのソロは興味をひくだろうし(大昔はアヴァンギャルド・ジャズをやっていた片鱗がそこにはちょびっと顔を出す?)、手弾きとピック弾きを上手に併用するギタリストはジャズ・ギターの(時にファジーな)魅力をさらりと出すし、また各奏者間のインタープレイの様がバカみたいに分りやすいし、リズム隊はちゃんと立った感覚を有していて(ペンのアクセントの差し込み方、格好いいなー)、それも親しみやすさに繋がるだろうし……。といった塩梅で、いろんな要点が異常なくらいくっきりとアピールする。最初はブルージーなのをやったが、カルテット・ヒューマン曲やジェイムスのフュージョン時代のメロディアス曲もやるのも、取っ付きやすさに繋がるだろう。
4人は流れる感覚やときに構成された感覚のもと、古くさくならないアコースティックかつスポンテニアスなジャズをしかとやりとおす。ジェイムズはピアノ音を拾い、テーマ部などで電気キーボード的な加工音を出す場合も。うーん、ツっぱって純ピアノ音で勝負してほしかったかなー。
▶過去の、ジェイムス/カルテット・ヒューマン
http://43142.diarynote.jp/201309051241384602/
▶過去の、クラレンス・ペン
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▶過去の、ビリー・チャイルズ
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▶リッキー・リー・ジョーンズ
http://43142.diarynote.jp/200403261054430000/
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▶ベッカ・スティーヴンス
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
▶レデシー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://43142.diarynote.jp/200711131002450000/
http://43142.diarynote.jp/200901270025408952/
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http://43142.diarynote.jp/201203260805006088/
▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/
<今日の、看板>
表参道駅ホームにある一つの看板に、あれれえ。なんとカズとネイマールがツーショットで並んでいる西川布団のマットレスの広告があった。寝具の類って利益率が高いのか、景気いいんだな。なんかJリーグのいまいちな状況はいろいろと報じられる(たとえば、スポーツ・チャンネルは昼間野球のキャンプの実況中継やオープン戦中継をしつこいぐらい放映しているが、サッカーのそれは絶対にやっていないはず)が、やっぱり広告界において、世界とつながる感覚を野球以上に持つサッカーは重要なコンテンツなのか。夜半、流れた店で、件のカズとネイマールのマットレス広告のことを話に出すと、その映像もあることを教えられる。地上波うつらないと、ほんとTV-CFに関してはうとくなるなー。
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