レムボート

2022年2月27日 音楽
 ピアノの栗林すみれ(2021年11月27日、2021年12月25日 )、ギターの藤本一馬 (2011年8月22日、2012年6月17日 、2013年4月19日、2019年7月6日、2019年12月18日、2021年11月26日、2021年11月27日)、ダブル・ベースの西嶋徹(2012年11月21日、2017年6月27日、2018年12月10日、2019年12月18日、2021年11月27日)、ドラムの福盛進也 (2018年1月7日、2018年4月7日、2019年1月5日、2019年6月14日、2019年12月18日、2021年11月25日、2021年11月26日、2021年11月27日、2021年12月25日 )からなる4ピースのグループであるレムボート(2021年11月27日)のライヴを、渋谷・公園通りクラシックスで見る。

 まさしくジャズ・カルテットらしくない、メロディ感覚と間を抱えたジャズ・カルテット。楽曲は、4人がそれぞれに思いを籠めたものを対等に出しあう。それらがこの4人ならではのメンバーシップ/相互理解を介して、得難い抑制美とストーリーテリングとなり表れては消える。ジャズ回路という名の敏感なアンテナを張り巡らせた先にある、なだらかにして情景的な対話の数々。迷宮に入る場合もちょいあるが、アンサブル感覚の妙で角は取られる。人を威圧するのではなく優しさや慈しみで包み込むような流動音のなかに、ハっとさせる清新な瞬間は多々。それはメンバーたちも感じるところなのだろう、それを認知しお互いに微笑み合ったりもする。ふふふ。そういえば、4人は向かい合うように位置して、演奏した。

 福盛が主宰するレーベル“nagalu”発の、レムボートのデビュー作『星を漕ぐもの』(2021年)に収録された10曲をすべて演奏する。1部では藤本はすべて生ギターを弾いたので、アルバムの曲配置とは少し違う順番での披露なり。終演後に、『星を漕ぐもの』が売れていたなー。“nagalu”は2枚組、モノラル、特殊パッケージの作品を出すことを是としているが、余白が多いデザイン・パッケージを持つので、そこにメンバーにサインを求める人が相次いでいた。

▶︎過去の、栗林すみれ
https://43142.diarynote.jp/202111280904312385/
https://43142.diarynote.jp/202112261053209499/
▶︎過去の、藤本一馬
https://43142.diarynote.jp/201109100857091783/
https://43142.diarynote.jp/201206210942136482/
https://43142.diarynote.jp/201304211111189539/
https://43142.diarynote.jp/201907071754237718/
https://43142.diarynote.jp/201912191314476679/
https://43142.diarynote.jp/202008290914077509/
https://43142.diarynote.jp/202111270737509911/
https://43142.diarynote.jp/202111280904312385/
▶︎過去の、西嶋徹
http://43142.diarynote.jp/?day=20121121
https://43142.diarynote.jp/201706281510173316/
https://43142.diarynote.jp/201812111218404525/
https://43142.diarynote.jp/201912191314476679/
https://43142.diarynote.jp/202111280904312385/
▶︎過去の、福盛 進也
http://43142.diarynote.jp/201801081118162617/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
https://43142.diarynote.jp/201906151238565701/
https://43142.diarynote.jp/201912191314476679/
https://43142.diarynote.jp/202111261008298329/
https://43142.diarynote.jp/202111270737509911/
https://43142.diarynote.jp/202111280904312385/
https://43142.diarynote.jp/202112261053209499/

<今日の、変化もろもろ>
 公演は15時半からだった。家を出たら、すくに息切れ気味。悲しいなー。ありゃ、PC用の眼鏡をかけたまま外出してしまった。150メートル歩いたところで気づくが、時間的には余裕があったものの、そのまま電車に乗る。わりと暖かめだったので会場に徒歩で向かってもよかったはずだが、そういう発想はなぜかこの日はなかったなー。渋谷駅におりたら、駅直結の地下2階のヴィレッジ・ヴァンガードの前がすごい人だかり。そして、地上に上がったら側のイケアもすごい人がたくさん。日曜だしなあ。ロフトの横の西武の建物の1階にあった細長い本屋は雑貨屋(?)に変わっていた。
 ところで、ブラッド・メルドー(2002年3月19日、2003年2月15日、2005年2月20日、2015年3月13日、2019年5月31日、2019年6月3日)の新作『ジェイコブズ・ラダー』(ノンサッチ、2022年)は彼のプログ・ロック憧憬〜そーゆー人でもあったのだな〜をもとにする、非ジャズ路線を取る変調作だ。ほぼ肉声はいろいろ使われ、音色、ビート、構成はわわという感じでこねくり回される。ジャズ・ビヨンドの作法として、かなりおもしろい。旧約聖書のヤコブの椅子(ジェイコブズ・ラダー)をある種モチーフとしているようで、ピート・シーガーが改作したこともある同名の黒人霊歌やラッシュの同名曲も収められている。ラッシュは他にも2曲取り上げられ、オリジナルに交え、さらにジェントル・ジャイアント、ペリフェリー、イエスらプログ・ロック系バンド曲のカヴァーもそこには納められる。プログラム・ビートで大活躍のジョン・デイヴィス(2017年1月16日 )、クリス・シーリー(2016年8月4日、2019年7月10日)、ベッカ・スティーヴンス(2015年1月29日、2017年7月21日)、マーク・ジュリアナ(2006年5月17日、2015年3月13日、2016年1月4日、2017年2月2日、2017年9月20日、2018年5月16日、2019年7月24日)、女房のフルーリン他が参加。あら、付き合いを持つジャズも知る西海岸の才人ビート・ポッパーであるルイス・コール(2018年5月27日、2018年12月12日)にも声をかけてほしかった。
 以下は、メルドーに2019年にメール・インタヴューした際、彼がルイス・コールの『タイム』(ブレインフィーダー、2018年)に録音参加している事実を問うた際の返事だ。
 「ルイス・コールの作品に参加したきっかけなんですが、初めはジャック・コンテというルイスと演奏経験がある人物がルイスに私のことを紹介したんです。そこから私たち3人は世にリリースされていないいくつかの曲を録音したんです。ジャックはその時パンプルマウスというプロジェクトを手掛けていて、今はパンテオンというクラウドファンデングの創立者として忙しくしています。ルイスはとてもクリエイティブで私は、彼の音の大ファンなんです。私は彼が書いた曲が好きなんです」
▶過去の、ブラッド・メルドー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/%7Enewswave/live-2003-2.htm
http://43142.diarynote.jp/200502232041270000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150313 メリアナ
https://43142.diarynote.jp/201906050929394234/
https://43142.diarynote.jp/201906050931369228/
▶︎過去の、ジョン・デイヴィス
https://43142.diarynote.jp/201701171118107802/
▶︎過去の、クリス・シーリーパンチ・ブラザース
http://43142.diarynote.jp/201608100931466329/
https://43142.diarynote.jp/201907110708425985/
▶︎過去の、ベッカ・スティーヴンス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201501301446383781/
http://43142.diarynote.jp/201707231016025846/
▶過去の、マーク・ジュリアナ
http://43142.diarynote.jp/200605190943240000/
http://43142.diarynote.jp/201503150906115048/
http://43142.diarynote.jp/?month=201601
http://43142.diarynote.jp/201702081152242280/
http://43142.diarynote.jp/201709240954004876/
https://43142.diarynote.jp/201805201310351671/
https://43142.diarynote.jp/201907250901144536/
▶︎過去の、ルイス・コール
https://43142.diarynote.jp/201805280520127056/
https://43142.diarynote.jp/201812130841251209/

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