川井郁子

2020年1月24日 音楽
 ヴァイオリン奏者の川井郁子の、うわあという編成による公演を見る。南青山・ブルーノート東京、セカンド・ショウ。

 和太鼓の吉井盛悟、ピアノとキーボードの林正樹(2013年9月6日、2015年9月27日、2015年12月17日、2016年7月16日、2018年5月13日 、2019年1月7日、2019年10月6日、2019年11月19日、2019年11月21日、2019年12月18日)、バンドネオンの鈴木崇朗、パーカッションのクリストファー・ハーディ、ダブル・ベースの早川哲也、尺八の小湊昭尚、ヴォーカルのtea (2017年10月10日、2019年10月30日)、ヴァイオリンの倉冨亮太と村尾隆人、ヴィオラの井上祐吾、チェロのクリストファー・聡・ギブソンという和洋の奏者12人がステージに位置する。

 そして、背中をぐりんと出すタイトな黒光沢のドレス(身体はっているナと思う)川井が中央に位置するわけだが、なるほどうまい、雄弁だなと思う。だが、それとともにへえと思わせられるのは、先に書いたいろんな属性を持つ奏者たちを束ねて、音楽ジャンル軸と時代軸を交錯させたクロスオーヴァー音楽を提出しているところ。それ、なんかクリス・ボッティ(2015年7月9日)の欲張りなアルバム作りと重なるところがあるかもしれないが、いたってそれが自然で疑問なく聞けちゃった。

 素材も、シャンソン、映画音楽、タンゴ、マヌーシュ・スウィング、クラシック、オリジナルといろいろ。そして、それらを多様なメンバーのもと曲趣を地に起きつつ、私が考えるポピュラー・ミュージックとして書き換えている様も興味深かった。クラシックの気の遠くなる経験に支えられたヴァイオリン演奏を根に置く、難解さを排した大人のハイパー・ミュージックという説明をぼくは用いたくなったかな。ブラジル音楽やケルト音楽などに発想の種を求める時期も来る? 4曲ほどだったが、teaの荘厳なスキャット・ヴォーカルも効果的。なるほど、こういう歌い方でも本領発揮する人なんですね。

 優美にストーリー性豊かに、横断していくヴォイオリン音楽。MCによれば、彼女は旧店舗時代にシーラ・E( 2002年8月12日、2006年8月10日、2009年5月11日、2009年9月20日、2011年1月19日、2014年6月29日)の公演にゲストでブルーノート東京に出たことがあるそう。

▶過去の、林正樹
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
http://43142.diarynote.jp/201512271306411506
http://43142.diarynote.jp/201607191312426603/
https://43142.diarynote.jp/201805150750157494/
https://43142.diarynote.jp/201901090933013218/
https://43142.diarynote.jp/201910070759405954/
https://43142.diarynote.jp/201911201705565775/
https://43142.diarynote.jp/201911230723444744/
https://43142.diarynote.jp/201912191314476679/
▶︎過去の、tea
https://43142.diarynote.jp/?day=20171010
https://43142.diarynote.jp/201910311450514339/
▶︎過去の、クリス・ボッティ
https://43142.diarynote.jp/201507110856518338/
▶過去の、シーラ・E
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/framepagelive.htm
http://43142.diarynote.jp/200608111021270000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090511
http://43142.diarynote.jp/?day=20090920
http://43142.diarynote.jp/201101231220535615/
https://43142.diarynote.jp/201407030943343160/

<今日の、見聞>
 新春公演後、ブルーノート東京は2週間ほどメインテナンスのため閉まっていた。そして、今日から始まったわけだが、内装関係はほぼ変化無し。空調関係が刷新されたようだ。

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