毎年秋恒例の、ピーター・バラカンがキュレイトする音楽イヴェント、デイ1。恵比寿ガーデン・ホール。大小のホール、そして飲食&物販スペースでもあるホワイエに設けられたステージの3つの場で、ライヴ・ミュージックは提供される。

+スタイナー・ラクネス
 ノルウェー人ジャズ・ベーシストのスタイナー・ラクネス(2003年11月17日、2004年11月16日、2013年9月8日、2016年10月22日、2017年1月28日)は、今回ソロでパフォーマンス。ダブル・ベース音を効果的に重ねたループ音のもと、彼は渋低い歌声〜それ、ほど良いダミ声とも言えようか〜で歌っていく。ときには、ベースをボンボン弾きながら、それのみで歌ったりもずる。なんか、その様はヴァイキングという言葉も思い出せるか。ぼくが見ていたときは、ボブ・ディランやブルース・スプリングスティーンの曲を歌ったりもしていた。
▶︎過去の、スタイナー・ラクネス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm アーバン・コネクション
http://43142.diarynote.jp/200411170828460000/ アーヴァン・コネクション
http://43142.diarynote.jp/?day=20130908 ヘルゲ・リエン・トリオ
http://43142.diarynote.jp/?day=20161022 アルヴァス
https://43142.diarynote.jp/201701301326224033/ トゥーレ・ブルンボルグ・スノウ・スロウ・カルテット

+タミクレスト
 歌と電気ギター(レスポールを弾いていた)のウスマン・アグ・モサ(2018年5月9日)をリーダーとする、トゥアレグのバンド。モサに加えて、エレクトリック・ベース、股に挟む大きな太鼓、電気ギター、ドラムという編成で、もう1人のギターとドラムはフランス人か。その事実もあってか、他の砂漠のブルースの担い手グループと比すと、どことなく西欧化されていると思えるところはある。その呪術的音場に明快さを持ち、他の環境にいる人に両手を広げているとも指摘もできるか。ある曲のバンド・アンサンブルは、そのままオールマンズの「ランブラリン・マン」になっていっても違和感なしと思えた。
▶︎過去の、タミクレストのウスマン・アグ・モサ
https://43142.diarynote.jp/201805101438514929/

+ミャーク・ソング・ブック
 2年前のこのフェスに出た際は宮古の民謡歌手である與那城美和と福岡県在住のジャズ・ベース奏者である松永誠剛の2人によるものだった(2017年10月22日)が、今回はさらに大きな単位で、宮古の神秘を伝える。最初の長いパートは、松永と宮古のファンク・バンドであるBLACK WAX(2014年9月16日、2014年10月25日)のサックス奏者(今回、ぼくが見ている間はテナーを吹いていた)である池村真里野によるデュオ。アブストラクトにジャズの流儀を介して立ち上がる宮古のもやもや。そのあとは、松永が下がり、與那城美和ら3人が出てきて、女性4人でアカペラによるパフォーマンス(そこにテナー音が入りもする)。で、その様に感嘆。その肉声の絡みの謎の訴求力は、ブルガリアン・ヴォイス(2019年9月29日、他)のそれに完全に匹敵。いや、指揮者を介しない宮古の彼女たちのほうがより自立していて、ストロングな印象を与えるのは間違いない。その後、また松永も加わったんじゃないかとも思えたが、その前にまた移動。
▶︎過去の、ミャーク・ソング・ブック
https://43142.diarynote.jp/201710240958114009/
▶過去の、BLACK WAX
http://43142.diarynote.jp/201409171722239857/
https://43142.diarynote.jp/201410301511243448/
▶︎過去の、ブルガリアン・ヴォイス・アンジェリーテ
https://43142.diarynote.jp/201909300820035963/

+ドス・オリエンタレス
 パーカッションのヤヒロトモヒロ(2007年11月14日、2009年2月8日、2009年10月12日、2010年7月22日、2011年10月26日、2012年6月13日、2014年2月9日、2014年2月22日、2014年6月16日、2015年8月31日)とウルグアイ人ピアニストのウーゴ・ファトルーソ(2007年11月14日、2017年8月24日)、長い付き合いを持つ2人によるユニット。途中から、女性シンガー/打楽器奏者(ウルグアイ人?)が加わりやったウルグアイのシンガー・ソングライターの曲はすんげえ味よし。その天衣無縫な感触を持つそのパフォーマンスはなんかブラジル音楽的な色彩が強かった。
▶過去の、ヤヒロトモヒロ
http://43142.diarynote.jp/?day=20071114
http://43142.diarynote.jp/200902102121513506/
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/201007241308021448/
http://43142.diarynote.jp/201111141210356758/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/201402111029354181/
http://43142.diarynote.jp/201402240940377749/
http://43142.diarynote.jp/201406180852131370/
http://43142.diarynote.jp/201509021103292742/
http://43142.diarynote.jp/201708081443281390/
https://43142.diarynote.jp/201708280821026300/
▶︎過去の、ウーゴ・ファトルーソ
https://43142.diarynote.jp/200711170537080000/

+小坂忠Magic Band2019
 シンガーの小坂忠(2001年12月16日、2013年8月11日、2015年10月25日、2015年11月19日、2019年10月14日)、キーボードのDr.kyOn (2013年8月11日、2015年11月19日、2017年10月9日)、ギターの鈴木茂(2013年8月11日、2010年11月21日、2015年10月25日、2015年11月19日、2017年6月19日)、ベースの小原礼(2003年3月13日、2004年5月9日、2013年8月11日、2015年11月19日、2017年10月21日)、ドラムの林立夫(2009年1月16日、2015年10月25日、2016年9月27日、2017年7月14日)、ゲスト・シンガーの桑名晴子という陣容による。1週間前と同じような帽子を小坂はかぶっていた。トリの出し物である事もあり、場内は混み、歓声も熱い。
▶過去の、小坂忠
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
https://43142.diarynote.jp/201511200934467321/
https://43142.diarynote.jp/201910150806553324/
▶︎過去の、Dr.kyOn
https://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
https://43142.diarynote.jp/201511200934467321/
https://43142.diarynote.jp/201710121702369819/
▶過去の、鈴木茂
http://43142.diarynote.jp/?day=20101121
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
http://43142.diarynote.jp/201511200934467321/
https://43142.diarynote.jp/201706200846275599/
▶過去の、小原礼
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-3.htm 3月13日
http://43142.diarynote.jp/200405071410000000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201511200934467321/
https://43142.diarynote.jp/201710240957109863/
▶過去の、林立夫
http://43142.diarynote.jp/200901171017206901/
http://43142.diarynote.jp/201510290731105395/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160927
https://43142.diarynote.jp/201707151654245284/

<今日の、所作>
 フェス中頃から、会場入り。つまみ食い的にステージ間を移動していたが、それはずっと立っているのが辛いのと、もちろん重なるプログラムも見たかったため。今回、珍しくタイムテーブルがずれたりもしていた。基本、なごみのある場。懐かしの人に久しぶりに会う場。←それが、楽しい。なんか、今日のお客さんの様を見ながら、フジ・ロック・フェスに年1の音楽心を満たすために(それだけに)行く人がいるように、ライヴ・マジックをそういう位置付けに置いている人もいるんじゃないか。物販Tシャツを身につけている人の比率は高めかもなあ。やはり、年寄りが多いぶん、少しお金をもって人の比率は高いのかもしれない。今、XC40(https://43142.diarynote.jp/201902011533573977/)で日本マーケットに攻勢をかけるボルボは、例年のように会場前に車を展示している。

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