ビリー・ハート・カルテット。エドマール・カスタネーダ・ミーツ・ヤマンドゥ・コスタ
2019年8月21日 音楽 1940年生まれのドラマーであるビリー・ハート(2014年2月5日)は、まさにジャズ・ジャイアンツ。ロフト・ジャズの流れにある鋭敏系奏者(1970年前後のワーナー時代のハービー・ハンコック〜2000年3月14日、2001年12月27日、2003年8月23日、2005年8月21日、2012年3月3日、2014年9月7日、2015年9月6日、2016年9月3日、2018年9月1日〜のアブストラクト路線における諸演奏も忘れがたい)からメインストリームにいた人まで、まさに広い範囲でキャラクタスティックなドラミングを見せてきた偉人と言える。リーダー作も、グラマヴィジョンからECMまで各所からたくさんリリース。どっちかと言うとどこか左側にいたそんな彼の信奉者の1人が、エスペランザ・スポルティング(2008年9月5日、2008年12月1日、2010年9月4日、2011年2月17日、2012年3月7日、2012年9月9日、2015年9月5日、2016年5月31日、2017年3月27日)。彼女は2012年作『ラジオ・ミュージック・ソサエティ』で意味もなくハートをゲスト入りさせていた。そのことを彼女に聞いたら、「それが、今作の私の自慢なの」と彼女は微笑んだっけ。
アフリカ系アメリカ人ヤッピー然としていて何気に格好いいテナー・サックスのマーク・ターナー(2015年6月23日、2017年4月18日)、かつてザ・バッド・プラスにいて何度も日本にきている菊地雅章(1999年11月3日、2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日)研究家でもあるピアノのイーサン・アイヴァーソン(2003年8月1〜2日、2004年5月13日、2005年8月29日、2008年2月20日、2011年3月9日、2013年11月20日、2014年10月31日)、ダブル・ベースのジョー・マーティンという顔ぶれによる。ギラッド・ヘクセルマン(2012年3月12日、2016年7月3日、2019年6月9日)やアナット・コーエンやクリス・ポッター(2012年5月28日、2013年5月21日)作、そしてターナーのECM2014年作に参加していたりする(ドナルド・フェイゲンの『サンケン・コンドス』にも)マーティン以外はレギュラーですね。
さすが御大、目のつけどころがイケてるという実力者たちと、思索的というか、どこか幾何学的な心持ちを与える曲群を、淡々と繰り出す。とはいえ、ハートは俺様ノリで個性的に歌うがことく自在にスティックさばき音を出していて、そこからはなんか人間的な所作をしているという感じもえることができるだろう。ときにとっても他ジャズ・ドラマーとは異なるアクセントを入れていた彼は部分的にはマッチド・グリップでも叩き、パールのドラムを使用していた。曲はターナーやアイヴァーソンも提供している。
リアル・ジャズの醍醐味の一面を、見事に伝えるライヴ。御大は一曲ごとにマイクを取り、ドラムの前方横に立って訥々MCをした。
▶︎過去の、ビリー・ハート
https://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
▶︎過去の、マーク・ターナー
http://43142.diarynote.jp/201506251047401015/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶過去の、ザ・バッド・プラス/イーサン・アイヴァーソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
http://43142.diarynote.jp/200509011126570000/
http://43142.diarynote.jp/200802212249200000/
http://43142.diarynote.jp/201103171347055826/
http://43142.diarynote.jp/201311230757159421/
http://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/201203062005542291/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509220833541918/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
https://43142.diarynote.jp/201809051532324111/
▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20081201
http://43142.diarynote.jp/?day=20100904
http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120307
http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/201606101027587993/
https://43142.diarynote.jp/201703281829079078/
▶過去の、菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20041103
http://43142.diarynote.jp/201207031322126509/
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/
http://43142.diarynote.jp/201507091044561526/ インタヴュー
http://43142.diarynote.jp/?day=20160611 遺作について
▶過去の、クリス・ポッター
http://43142.diarynote.jp/201205301445023004/
http://43142.diarynote.jp/201305260927026044/
続いては、コロンビア生まれでNY在住のハープ奏者であるエドマール・カスタネーダ(2014年1月12日、2017年9月28日)とブラジル人7弦ギターを弾くブラジル人奏者のヤマンドゥ・コスタ(2017年2月4日、2018年10月27日)という、それぞれの持ち楽器で驚愕するしかないパフォーマンスを見せてきた超実力者のデュオ公演を見る。だいぶ前からフェスで顔を合わせて顔見知りながら、今回が世界で初のデュオ公演となる。
お互いの国の曲や自作曲加え、チャーリー・ヘイデン(2001年11月20日、2005年3月16日、2009年9月10日)の「アワ・スパニッシュ・ラヴ・ソング」も演奏。途中一曲づつソロ演奏を披露したが、あとはずっと一緒にパフォーマンスをする。ニコニコ感、ありあり。実は両者の重なりは熟しきっていないところもあり、1人演奏の際には各人の演奏力のハンパなさがより直裁に浮かび上がるという部分はあった。だが、<コロンビアの天真爛漫>と<ブラジルの天衣無縫>が重なり合う様は興味深いし、やはり面白い。たとえば、コスタの演奏はソロ演奏のときより一緒にやっていると相乗で演奏がラフというか熱を帯び、また口笛やスキャットを繰り出す比率が高くなる。技量や発想の高さと相入れない、両者の人の良さがほんわか出てくるのも魅力で、会場内にはとってもいい感じのヴァイブに満ちていた。
▶︎過去の、エドマール・カスタネーダ
http://43142.diarynote.jp/201401171004104264/
https://43142.diarynote.jp/201709291218574592/
▶︎過去の、ヤマンドウ・コスタ
http://43142.diarynote.jp/201702081153548285/
https://43142.diarynote.jp/201810281058039311/
▶過去の、チャーリー・ヘイデン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200503240453290000/
http://43142.diarynote.jp/200909120650273142/
<今日の、憂鬱>
夏の真っ盛りになると、嫌なことがひとつ。新聞の記事においてハンパなく高校野球のスペースが増大すること。野球に興味がもてないうえに、高校野球というものがぼくは嫌い。なので、新聞めくっていてイラっとくる。それも、明後日までか。まあ、ワールドカップ期間中にサッカーの記事が増えて冗談じゃねーぞという人もいるんだろうけど。そういえば、かつてぼくは高校野球についてこんなことを書いていた。
→https://43142.diarynote.jp/200808232144040000/
アフリカ系アメリカ人ヤッピー然としていて何気に格好いいテナー・サックスのマーク・ターナー(2015年6月23日、2017年4月18日)、かつてザ・バッド・プラスにいて何度も日本にきている菊地雅章(1999年11月3日、2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日)研究家でもあるピアノのイーサン・アイヴァーソン(2003年8月1〜2日、2004年5月13日、2005年8月29日、2008年2月20日、2011年3月9日、2013年11月20日、2014年10月31日)、ダブル・ベースのジョー・マーティンという顔ぶれによる。ギラッド・ヘクセルマン(2012年3月12日、2016年7月3日、2019年6月9日)やアナット・コーエンやクリス・ポッター(2012年5月28日、2013年5月21日)作、そしてターナーのECM2014年作に参加していたりする(ドナルド・フェイゲンの『サンケン・コンドス』にも)マーティン以外はレギュラーですね。
さすが御大、目のつけどころがイケてるという実力者たちと、思索的というか、どこか幾何学的な心持ちを与える曲群を、淡々と繰り出す。とはいえ、ハートは俺様ノリで個性的に歌うがことく自在にスティックさばき音を出していて、そこからはなんか人間的な所作をしているという感じもえることができるだろう。ときにとっても他ジャズ・ドラマーとは異なるアクセントを入れていた彼は部分的にはマッチド・グリップでも叩き、パールのドラムを使用していた。曲はターナーやアイヴァーソンも提供している。
リアル・ジャズの醍醐味の一面を、見事に伝えるライヴ。御大は一曲ごとにマイクを取り、ドラムの前方横に立って訥々MCをした。
▶︎過去の、ビリー・ハート
https://43142.diarynote.jp/201402071150071550/
▶︎過去の、マーク・ターナー
http://43142.diarynote.jp/201506251047401015/
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶過去の、ザ・バッド・プラス/イーサン・アイヴァーソン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
http://43142.diarynote.jp/200405101355540000/
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http://43142.diarynote.jp/201411101736494912/
▶過去の、ハービー・ハンコック
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-3.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2001-12.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-8.htm
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▶過去の、エスペランサ・スポルディング
http://43142.diarynote.jp/200809071430380000/
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http://43142.diarynote.jp/201102190814495504/
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http://43142.diarynote.jp/201209191229057579/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
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▶過去の、菊地雅章
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▶過去の、クリス・ポッター
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続いては、コロンビア生まれでNY在住のハープ奏者であるエドマール・カスタネーダ(2014年1月12日、2017年9月28日)とブラジル人7弦ギターを弾くブラジル人奏者のヤマンドゥ・コスタ(2017年2月4日、2018年10月27日)という、それぞれの持ち楽器で驚愕するしかないパフォーマンスを見せてきた超実力者のデュオ公演を見る。だいぶ前からフェスで顔を合わせて顔見知りながら、今回が世界で初のデュオ公演となる。
お互いの国の曲や自作曲加え、チャーリー・ヘイデン(2001年11月20日、2005年3月16日、2009年9月10日)の「アワ・スパニッシュ・ラヴ・ソング」も演奏。途中一曲づつソロ演奏を披露したが、あとはずっと一緒にパフォーマンスをする。ニコニコ感、ありあり。実は両者の重なりは熟しきっていないところもあり、1人演奏の際には各人の演奏力のハンパなさがより直裁に浮かび上がるという部分はあった。だが、<コロンビアの天真爛漫>と<ブラジルの天衣無縫>が重なり合う様は興味深いし、やはり面白い。たとえば、コスタの演奏はソロ演奏のときより一緒にやっていると相乗で演奏がラフというか熱を帯び、また口笛やスキャットを繰り出す比率が高くなる。技量や発想の高さと相入れない、両者の人の良さがほんわか出てくるのも魅力で、会場内にはとってもいい感じのヴァイブに満ちていた。
▶︎過去の、エドマール・カスタネーダ
http://43142.diarynote.jp/201401171004104264/
https://43142.diarynote.jp/201709291218574592/
▶︎過去の、ヤマンドウ・コスタ
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▶過去の、チャーリー・ヘイデン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/LIVE-2001-11.htm
http://43142.diarynote.jp/200503240453290000/
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<今日の、憂鬱>
夏の真っ盛りになると、嫌なことがひとつ。新聞の記事においてハンパなく高校野球のスペースが増大すること。野球に興味がもてないうえに、高校野球というものがぼくは嫌い。なので、新聞めくっていてイラっとくる。それも、明後日までか。まあ、ワールドカップ期間中にサッカーの記事が増えて冗談じゃねーぞという人もいるんだろうけど。そういえば、かつてぼくは高校野球についてこんなことを書いていた。
→https://43142.diarynote.jp/200808232144040000/
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