小曽根真 meets “FREE SPIRIT”
2018年3月29日 音楽 1961年日本生まれであるピアニストの小曽根真(2011年3月28日、2011年8月6日、2012年8月24日、2012年9月8日、2013年8月1日、2013年10月26日、2014年9月7日、2015年9月5日、2016年9月3日、2017年9月12日)の今回のブルーノート東京の出演は、1945年ノルウェー生まれのベーシストのアリルド・アンデルセン、1967年スコットランド生まれのテナー・サックス奏者であるトニー・スミス、1954年イタリア生まれであるドラムのパオロ・ヴィナッチャという欧州人3者とタッグするもの。アンデルセンは20作ほどECMからリーダー作を出している有名人だが、スミスもヴィナッチャも彼のグループ作に関与している。特に、『Live at Belleville』(2008年)や『Mira』(2014年)とかはまさにアンデルセン/スミス/ヴィナッチャ連名のECM発トリオ盤で、その3人による通常の小曽根の志向よりも重めかつ静謐性の高い音楽単位に、今回彼が加わったという説明もできるか。初日のファースト・ショウを見た。
小曽根のMCによれば、スミスと長い知り合いだったためもあり、2年前の海外ジャズ・フェスで4人で一緒に2曲やる機会を持ったのだという。それが縁でアンデルセンが昨年ノルウェーに小曽根を招待し、そのお返しに小曽根が今回のブルーノート東京公演を企画したようだ。小曽根当人も、「僕がこれまで関わってこなかったジャズ」とかいった言い方で、アンデルセン/スミス/ヴィナッチャの音楽性を説明。今回のライヴが自分にとっても聞き手にとっても。フレッシュなものであることを強調する。
曲はどうするのかなあと思ったら、主にアンデルセンのものをやったよう。そこからも、アンデルセン/スミス/ヴィナッチャが積み上げてきた流儀に小曽根が好奇心とともに入っていくという方策が取られたことが分かる。少し”お客さん”のところもなくはなかったが、通常の小曽根の指さばきやタイム感とは異なるものが繰り出されて、とても興味深かった。これ、明日のセカンド・ショウだと、もっとこなれてかなり鮮烈なかみ合いを見せるのではないかとぼくには思えた。なお、ステージ上には通常のスタンウェイではなく、ヤマハのピアノが鎮座。彼、ヤマハ契約者なのだろうか。ファースト・ショウが終わると、調律師が出てきてチューニングを始めた。
アルバムで認知していたが、アンデルセンはエフェクターをかけたコントラバス音色を用いる。曲によってその深さは違っていたが、真面目そうな老人がそれをやるとなんか意味があることのように思えてくるか? ある曲では完全にフレットレスのエレクトリック・ベースの音でしょうという音色を採用したときもあったし、ある曲のソロ・パートでは弓弾き音をサンプリングし、そこに指弾き音を重ねた。
スミスのテナー・サックスの音色は風情ありで、生理的に鮮烈。やはり実力者だなあと、すぐに痛感させられる。1曲、素朴な尺八演奏もソロで披露。突然もらったものの説明書が日本語だったので、完全独学でマスターしたそうな。彼が吹いていたそれは、我々がイメージするものよりも小さめ。ECM盤で吹いている曲もあるが、それはこの“小尺八”の音なのだろう。
実はアンデルセン/スミス/ヴィナッチャの演奏はなんかロックぽいところもあると思えたりもしたが、それはザ・ローリング・ストーンズの舌マークのTシャツを着ていたヴィナッチャに負うところがあったか。キック・ドラムを多用せず、ジャズ流儀で叩いてはいるのだが。すべてマッチド・グリップでで叩くタム音やシンバル音の手数の多さとともに、なんかそれは濁りの感覚も持ち、そんな彼の演奏は、なんか“ジャズ界のジョン・ボーナム(cf.レッド・ツェッペリン)”と言いたくなるところがあった。
ミュージシャン同士の素の付き合いから生まれ、続いているこのカルテット、レコーディングするのももアリじゃない?
▶︎過去の、小曽根真
http://43142.diarynote.jp/?day=20110328
http://43142.diarynote.jp/?day=20110806
http://43142.diarynote.jp/?day=20120824
http://43142.diarynote.jp/?day=20120908
http://43142.diarynote.jp/?day=20130801
http://43142.diarynote.jp/201310280755386500/
http://43142.diarynote.jp/201409100930206205/
http://43142.diarynote.jp/201509211331298145/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160903
http://43142.diarynote.jp/201709130923483891/
<ここのところの、景色の変化>
トヨタのその名も“ジャパン・タクシー”が道路を走る姿を見る機会がどんどん増えている。ここのところの、増え方はすごいな。ぼくは今年頭に偶然その車両に乗って、タクシーの運転手さんから説明を受けて、“ジャパン・タクシー”をちゃんと認知するようになった。かつてのロンドンのタクシーを小さく、静かにした感じの外内観は興味深かった。1.5Lエンジン、5ナンバーで、ベースとなるのは、小型ミニヴァン車のシエンタ。ま、少しレトロな見え方はほのぼの感を引き出すし、通常のタクシー車両よりは開放感があって好ましい。トヨタの営業力もあり、オリンピック開催に向けて東京では今後より走るようになるだろう。しかし、日本のタクシー車両といえば、ロンドンやニューヨークの公式タクシー車に採用された(あれ、ロンドンのほうは頓挫したんだっけ?)日産のNV200系列車が思い浮かぶ。ぼくは、まだNV200タクシーには乗ったことがないが、普通のミニヴァンぽさにがっかりしちゃうのかな? ホンダ、いすゞ、ニッサン、三菱などいろんな国産メイカーの車にも乗ってきているが、トヨタは自民党みたいな感じがして過去所有したことが、ぼくはない。
小曽根のMCによれば、スミスと長い知り合いだったためもあり、2年前の海外ジャズ・フェスで4人で一緒に2曲やる機会を持ったのだという。それが縁でアンデルセンが昨年ノルウェーに小曽根を招待し、そのお返しに小曽根が今回のブルーノート東京公演を企画したようだ。小曽根当人も、「僕がこれまで関わってこなかったジャズ」とかいった言い方で、アンデルセン/スミス/ヴィナッチャの音楽性を説明。今回のライヴが自分にとっても聞き手にとっても。フレッシュなものであることを強調する。
曲はどうするのかなあと思ったら、主にアンデルセンのものをやったよう。そこからも、アンデルセン/スミス/ヴィナッチャが積み上げてきた流儀に小曽根が好奇心とともに入っていくという方策が取られたことが分かる。少し”お客さん”のところもなくはなかったが、通常の小曽根の指さばきやタイム感とは異なるものが繰り出されて、とても興味深かった。これ、明日のセカンド・ショウだと、もっとこなれてかなり鮮烈なかみ合いを見せるのではないかとぼくには思えた。なお、ステージ上には通常のスタンウェイではなく、ヤマハのピアノが鎮座。彼、ヤマハ契約者なのだろうか。ファースト・ショウが終わると、調律師が出てきてチューニングを始めた。
アルバムで認知していたが、アンデルセンはエフェクターをかけたコントラバス音色を用いる。曲によってその深さは違っていたが、真面目そうな老人がそれをやるとなんか意味があることのように思えてくるか? ある曲では完全にフレットレスのエレクトリック・ベースの音でしょうという音色を採用したときもあったし、ある曲のソロ・パートでは弓弾き音をサンプリングし、そこに指弾き音を重ねた。
スミスのテナー・サックスの音色は風情ありで、生理的に鮮烈。やはり実力者だなあと、すぐに痛感させられる。1曲、素朴な尺八演奏もソロで披露。突然もらったものの説明書が日本語だったので、完全独学でマスターしたそうな。彼が吹いていたそれは、我々がイメージするものよりも小さめ。ECM盤で吹いている曲もあるが、それはこの“小尺八”の音なのだろう。
実はアンデルセン/スミス/ヴィナッチャの演奏はなんかロックぽいところもあると思えたりもしたが、それはザ・ローリング・ストーンズの舌マークのTシャツを着ていたヴィナッチャに負うところがあったか。キック・ドラムを多用せず、ジャズ流儀で叩いてはいるのだが。すべてマッチド・グリップでで叩くタム音やシンバル音の手数の多さとともに、なんかそれは濁りの感覚も持ち、そんな彼の演奏は、なんか“ジャズ界のジョン・ボーナム(cf.レッド・ツェッペリン)”と言いたくなるところがあった。
ミュージシャン同士の素の付き合いから生まれ、続いているこのカルテット、レコーディングするのももアリじゃない?
▶︎過去の、小曽根真
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http://43142.diarynote.jp/201709130923483891/
<ここのところの、景色の変化>
トヨタのその名も“ジャパン・タクシー”が道路を走る姿を見る機会がどんどん増えている。ここのところの、増え方はすごいな。ぼくは今年頭に偶然その車両に乗って、タクシーの運転手さんから説明を受けて、“ジャパン・タクシー”をちゃんと認知するようになった。かつてのロンドンのタクシーを小さく、静かにした感じの外内観は興味深かった。1.5Lエンジン、5ナンバーで、ベースとなるのは、小型ミニヴァン車のシエンタ。ま、少しレトロな見え方はほのぼの感を引き出すし、通常のタクシー車両よりは開放感があって好ましい。トヨタの営業力もあり、オリンピック開催に向けて東京では今後より走るようになるだろう。しかし、日本のタクシー車両といえば、ロンドンやニューヨークの公式タクシー車に採用された(あれ、ロンドンのほうは頓挫したんだっけ?)日産のNV200系列車が思い浮かぶ。ぼくは、まだNV200タクシーには乗ったことがないが、普通のミニヴァンぽさにがっかりしちゃうのかな? ホンダ、いすゞ、ニッサン、三菱などいろんな国産メイカーの車にも乗ってきているが、トヨタは自民党みたいな感じがして過去所有したことが、ぼくはない。
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