笹久保伸 with marucoporoporo
2021年2月14日 音楽 <El Canto Errante さまよう歌>、と題された公演。代官山・晴れたら空に豆まいて。
最初に、marucoporoporo(マルコポロロ。高校生の時から使っているアーティト名らしい)が1人でパフォーマンス。スティール弦のアコースティック・ギターの弾き語りを聞かせる。彼女は笹久保の2020年作『PERSPECTISM』のタイトル・トラックで漂う声を披露していた女性だ。足元には、アコースティック・ギター使用者としては結構多いエフェクターが置いてある。とはいえ、この日は不調で効果が効かず、普通にギター弾き語りという感じになってしまった。だが、自分に舞い降りてくる音を受けて、流動的に〜まさにさまよう〜ヴォイスとギター音で文様を紡いでいく様は確かな才能ありと思わせる。
少しの休憩をおいて、笹久保伸(2013年8月29日、2014年5月24日、2014年12月12日、2017年2月4日、2018年6月3日、2019年11月24日、2020年9月18日)が出てくる。オープナーはmarucoporoporoの曲と紹介される。普通に笹久保の曲なのかと思った。その後、オリジナルやペルー/アンデスの曲を演奏していくだが、右手と左手のかみ合い、そのヴァリエーションは本当に個性的で、魅力的だと思わずにはいられず。そして、そこからえも言われぬ情念や、音楽家としての厳格な姿勢が浮き上がるわけだ。
途中で、「琥珀色の光」と曲名が紹介された新曲を演奏したが、それはソロっぽい作品をECMから出しているギター奏者たちをふと想起もさせ……。その曲が入る新作は、わあなブラジル人が歌で入ったりする曲も収められる予定とか。いやはや、楽しみだな。ともあれ、今のECMはクラシック系作品を送り出すニュー・シリーズがどんどん充実しているとともに、変わらずフォークロア・ビヨンドの非英米圏以外のアーティストの作品も送り出している。もともとギタリスト好きとも言えそうなスタンスを持つECM、笹久保に興味を持たないだろうか?
最後の3曲は、2人一緒にする。笹久保がギターを弾き出し、marucoporoporoがそれを受けて歌を泳がせる。その歌詞のない歌唱、とても控えめな風情なのだけど存在感を持つ。最初の2曲は笹久保曲で、うち1曲は先に触れた「PERSPECTISM」。この晩にこの曲を聞いたら、これもECM風情をどこか抱えるとも思えてきた。彼女が即興ヴォーカルを乗せると、笹久保の曲が彼女の曲のようになってしまう。すごいな。アンコールとなる最後の曲は即興曲だったようだが、それにも、marucoporoporoは十全についていった。
笹久保が言うにはピアノもいけるらしい。彼女はかつてカセット作品を出す際にフィールド・レコーディングをしたくなり、秩父の廃村に出向いてレコーディグ。それを秩父っ子である笹久保が後から知って、ここ2年ぐらい繋がっているよう。しかし、超然とした佇まいも持つmarucoporoporoはオルタナティヴだな。普通、あんな不明な風体の男性が声をかけてきたら、ひいちゃうでしょ。おとなしそうな方なんだが、度量がでかいし、ひいてはスケールが大きいと思わされる。後から、彼女の2018年EPに入っていた2曲のPVを聞いたら、弦音も効果的に入った彷徨い響くトラックのもと清楚な歌を披露している。それはDIY的に作られているのだろうが、サウンド作りの能力も長けていそう。ちょいシガー・ロス(2003年4月14日、2005年7月31日、2006年4月5日、2010年8月8日)のようなことを、1人でやっているとも思わせられる?
▶過去の、笹久保伸
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
http://43142.diarynote.jp/201405271717357738/
http://43142.diarynote.jp/201412281015581474/
http://43142.diarynote.jp/201702081153548285/
http://43142.diarynote.jp/201710061415044353/
https://43142.diarynote.jp/201806051522321880/
https://43142.diarynote.jp/201911251210191459/
https://43142.diarynote.jp/202009190752549504/
▶過去の、シガー・ロス/ヨンシー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 4.14
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/200604071341360000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
<今日の、いろいろ>
ライヴ前、渋谷で人と会う。わりと余裕ある椅子配置をしている店を選び、テーブルで互い違いに向き合うことを相手に求める。街は、けっこうな人出。暖かいし、ここのところ感染者数が少し下がっているしな(→確かに、皆んなが外出を控えるのが一番の特効薬なのかな?)。でも、ぼくは気をつける。帰りの渋谷駅、車両内の混み具合にビビり、パス。ホームの端っこに移動して、その後乗る。ところで、光ファイバーTVサーヴィスのスポーツ・チャンネル群では、今行われているウィンター・スポーツの国際大会の番組をいろいろやっている。感染がずっとひどい欧州だが、そういうことはちゃんと動いているんだな。ブラジルのチームをやめた本田圭佑も、結局はチームに入れなかったが、すぐにポルトガル入りしていたものな。香川真司や中島翔哉もギリシャやUAEにさくっと移りすでに試合に出てもいる。また、日本に今外国人選手や監督が入れないとも聞くが、移籍する日本人サッカー選手は欧州入りしている。湘南ベルマーレからロシア1部のFCルビン・カザンへ入った斉藤未月の現地オフィシャル映像を見たら、「ユー・ノウ」が多すぎるが、臆せず英語で対応していてへえ〜。アメリカン・スクールに通っていたのか。この閉塞した状況のなか、人々に娯楽や歓喜を与えるアスリートや音楽家は国をまたがる移動において少しエコイヒイキされてもいいのかと、ときに神経質なぼくでもそう思うところあり。
最初に、marucoporoporo(マルコポロロ。高校生の時から使っているアーティト名らしい)が1人でパフォーマンス。スティール弦のアコースティック・ギターの弾き語りを聞かせる。彼女は笹久保の2020年作『PERSPECTISM』のタイトル・トラックで漂う声を披露していた女性だ。足元には、アコースティック・ギター使用者としては結構多いエフェクターが置いてある。とはいえ、この日は不調で効果が効かず、普通にギター弾き語りという感じになってしまった。だが、自分に舞い降りてくる音を受けて、流動的に〜まさにさまよう〜ヴォイスとギター音で文様を紡いでいく様は確かな才能ありと思わせる。
少しの休憩をおいて、笹久保伸(2013年8月29日、2014年5月24日、2014年12月12日、2017年2月4日、2018年6月3日、2019年11月24日、2020年9月18日)が出てくる。オープナーはmarucoporoporoの曲と紹介される。普通に笹久保の曲なのかと思った。その後、オリジナルやペルー/アンデスの曲を演奏していくだが、右手と左手のかみ合い、そのヴァリエーションは本当に個性的で、魅力的だと思わずにはいられず。そして、そこからえも言われぬ情念や、音楽家としての厳格な姿勢が浮き上がるわけだ。
途中で、「琥珀色の光」と曲名が紹介された新曲を演奏したが、それはソロっぽい作品をECMから出しているギター奏者たちをふと想起もさせ……。その曲が入る新作は、わあなブラジル人が歌で入ったりする曲も収められる予定とか。いやはや、楽しみだな。ともあれ、今のECMはクラシック系作品を送り出すニュー・シリーズがどんどん充実しているとともに、変わらずフォークロア・ビヨンドの非英米圏以外のアーティストの作品も送り出している。もともとギタリスト好きとも言えそうなスタンスを持つECM、笹久保に興味を持たないだろうか?
最後の3曲は、2人一緒にする。笹久保がギターを弾き出し、marucoporoporoがそれを受けて歌を泳がせる。その歌詞のない歌唱、とても控えめな風情なのだけど存在感を持つ。最初の2曲は笹久保曲で、うち1曲は先に触れた「PERSPECTISM」。この晩にこの曲を聞いたら、これもECM風情をどこか抱えるとも思えてきた。彼女が即興ヴォーカルを乗せると、笹久保の曲が彼女の曲のようになってしまう。すごいな。アンコールとなる最後の曲は即興曲だったようだが、それにも、marucoporoporoは十全についていった。
笹久保が言うにはピアノもいけるらしい。彼女はかつてカセット作品を出す際にフィールド・レコーディングをしたくなり、秩父の廃村に出向いてレコーディグ。それを秩父っ子である笹久保が後から知って、ここ2年ぐらい繋がっているよう。しかし、超然とした佇まいも持つmarucoporoporoはオルタナティヴだな。普通、あんな不明な風体の男性が声をかけてきたら、ひいちゃうでしょ。おとなしそうな方なんだが、度量がでかいし、ひいてはスケールが大きいと思わされる。後から、彼女の2018年EPに入っていた2曲のPVを聞いたら、弦音も効果的に入った彷徨い響くトラックのもと清楚な歌を披露している。それはDIY的に作られているのだろうが、サウンド作りの能力も長けていそう。ちょいシガー・ロス(2003年4月14日、2005年7月31日、2006年4月5日、2010年8月8日)のようなことを、1人でやっているとも思わせられる?
▶過去の、笹久保伸
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
http://43142.diarynote.jp/201405271717357738/
http://43142.diarynote.jp/201412281015581474/
http://43142.diarynote.jp/201702081153548285/
http://43142.diarynote.jp/201710061415044353/
https://43142.diarynote.jp/201806051522321880/
https://43142.diarynote.jp/201911251210191459/
https://43142.diarynote.jp/202009190752549504/
▶過去の、シガー・ロス/ヨンシー
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-4.htm 4.14
http://43142.diarynote.jp/?day=20050731
http://43142.diarynote.jp/200604071341360000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
<今日の、いろいろ>
ライヴ前、渋谷で人と会う。わりと余裕ある椅子配置をしている店を選び、テーブルで互い違いに向き合うことを相手に求める。街は、けっこうな人出。暖かいし、ここのところ感染者数が少し下がっているしな(→確かに、皆んなが外出を控えるのが一番の特効薬なのかな?)。でも、ぼくは気をつける。帰りの渋谷駅、車両内の混み具合にビビり、パス。ホームの端っこに移動して、その後乗る。ところで、光ファイバーTVサーヴィスのスポーツ・チャンネル群では、今行われているウィンター・スポーツの国際大会の番組をいろいろやっている。感染がずっとひどい欧州だが、そういうことはちゃんと動いているんだな。ブラジルのチームをやめた本田圭佑も、結局はチームに入れなかったが、すぐにポルトガル入りしていたものな。香川真司や中島翔哉もギリシャやUAEにさくっと移りすでに試合に出てもいる。また、日本に今外国人選手や監督が入れないとも聞くが、移籍する日本人サッカー選手は欧州入りしている。湘南ベルマーレからロシア1部のFCルビン・カザンへ入った斉藤未月の現地オフィシャル映像を見たら、「ユー・ノウ」が多すぎるが、臆せず英語で対応していてへえ〜。アメリカン・スクールに通っていたのか。この閉塞した状況のなか、人々に娯楽や歓喜を与えるアスリートや音楽家は国をまたがる移動において少しエコイヒイキされてもいいのかと、ときに神経質なぼくでもそう思うところあり。
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