とりかぶつ

2020年8月22日 音楽
 阿佐ヶ谷・Yellow Vitionで、とりかぶつ という変テコな名前のユニットを見る。その内訳は、蜂谷真紀(2008年8月24日、2009年1月8日、2010年9月11日、2014年7月22日、2014年9月25日、2015年5月20日、2015年6月15日、2016年11月2日、2018年1月19日、2019年3月29日、2019年9月12日、2019年12月19日 )と武田理沙(2018年3月15日)のデュオだ。一発モノ、2セット。

 基本の設定は、蜂谷は歌や声を拾うマイクを二つ(一つは音声加工用)とコントローラーと少しの鳴り物とたまのピアニカを扱い、武田はキーボード2台(ハコのヤマハと、エフェクター込みで持参のコルグ)を弾く。もう分かり合っていることもあってか、双方顔色を探ることもなく、さらりと即興対話の流れに入っていく。鍵数が多いヤマハはエレピ音色+で行き、コルグのほうは随所で面白い音をだし美味しい効果を与える。ファースト・セットはその固定されたフォーメイションで行く。

 そして、より長い時間をやったセカンド・セットは……。もう、面白かった、創意と閃きとなりゆきで、いろいろと二人の位置が変わる。まず武田はハコ常設のドラムを叩き始め、初っぱな鳴り物で対抗していた蜂谷は定位置でヴォイス・パフォーマンスしていく。だが、そのうち、蜂谷は移動してファースト・セットで武田が弾いていたキーボード2台を扱い始める。結構前衛に流れない弾き方もし、シンガーとなる前はジャズ・ピアニスト志望であった事実を思い出させる。また、蜂谷はノー・マイクで詠唱を加えたりもし、それはエレピの音色の誘い風情もあって、なんかブラジルぽいとも思わせた。

 その後、武田はキーボードの定位置に戻り(一部で、菊地雅章〜1999年11月3日、2002年9月22日、2003年6月10日、2004年11月3日、2012年6月24日、2012年6月25日、2012年10月26日〜の「サークル/ライン」のイントロみたいな音を出したときがあり、ぼくはあがった)、なんと蜂谷は急にやりたくなったそうでドラム・セットの前に座り、最初は手で叩き始める。それに終始するかと思えば、スティックでも叩く。ハイハットのオープン/クローズはやらないものの、なにげにまっとう。やっぱ、蓄積とセンスとリズム感だよなあ。といった具合で、思うまま持ち楽器を代え、音楽行為の自由を謳歌しまくる! 頷くしかない。そして、最後はまたファースト・セットの基本ポジションに、二人は戻った。意外性に満ち、とってもうししししとなれる実演であった。

 出演者、店主、お客さん(普段はメタルを聞いているという方がいた)との終わったあとの話もとても楽しかった。訪日ミュージシャンとのギグや海外公演(本当だったら、今ブラジル人と@@@@人〜国名忘れた〜と一緒に回っているはずであったよう)が多い蜂谷も少なからず活動のフェイズを変えることをしいられているようだが、ライヴはいつもより少ないといいつつ、月の半分はライヴを入れているようだ。この晩で蜂谷はドラムに目覚め(?)、話がロックの方で盛り上がったりしたこともあり、今後は<ロック⭐︎マキ>と<ツーバス⭐︎マキ>というプロジェクトが始まるかもしれない。と、無茶ぶりしておこう。

▶過去の、蜂谷真紀
http://43142.diarynote.jp/200808260821260000/
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/?day=20100911
http://43142.diarynote.jp/201407231341189225/
http://43142.diarynote.jp/201409261635554506/
http://43142.diarynote.jp/201410310931316189/
http://43142.diarynote.jp/201505211022511238/
http://43142.diarynote.jp/?day=20161102
http://43142.diarynote.jp/201707111737453393/
https://43142.diarynote.jp/201801200930278094/
https://43142.diarynote.jp/201903301004154036/
https://43142.diarynote.jp/201909141634343903/
▶︎過去の、武田理沙
https://43142.diarynote.jp/201803161514432320/
▶過去の、菊地雅章
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/movember1999live.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-9.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-6.htm
http://43142.diarynote.jp/?day=20041103
http://43142.diarynote.jp/201207031322126509/
http://43142.diarynote.jp/201207031323242844/
http://43142.diarynote.jp/201210271744294415/
http://43142.diarynote.jp/201507091044561526/ インタヴュー
http://43142.diarynote.jp/?day=20160611 遺作について

<今日の、昼下がり>
 久しぶりに会う知人と食事をする。ウィークエンド、繁華街からは離れるところで会ったが、やはり店は空いていたな。話はつもり、いろんな方向に流れる。その前にも、これから一緒に仕事をする知人と久しぶりに長電話。なんか、プレシャス。あぁ前のようにはもう戻れないのか。ではなく、こうした状況下いかに視点をかえて生活するか、他者とのコミュニケーションをとるかという方向に、ぼくが完全にシフトしているのはなにより。なんか、ワクワクできている。

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