オレカTX。アデュリーン
2019年5月26日 音楽 六本木ヒルズ・アリーナで、スペインのバスクの伝統打楽器奏者二人のユニットであるオレカTX(2013年10月13日)のパフォーマンスを見る。同所でこの週末持たれている、“六本木アートナイト”という催しの一環での出演だったのだが、何気におおがかりでこれは見応えがあった。「巨人のオモチャの音楽会」という名前が付けられた出し物だそう。
バスク人って妙な、でも夢のあること考えるなー。ステージ美術アイテム一式を持ってくるの、大変だったろうなー。と、まずは、接した者は思わずにはいられないのではないか。写真を見てもらえば一目瞭然なのだが(いかにもインスタ映しそうな出し物であったので、あちこちにその模様の写真はアップされていると思うが)、さて簡潔な文章でどのぐらい、その実演を書きとめられるか。
オレカ TXはチャラパルタという素朴な音のする鍵数の少ない鍵盤打楽器を扱うが、その3倍の人たちとともに、みんなコスプレしつつショウは繰り広げられる。まず中央でチャパラルタを叩く二人を操り人形として扱う設定の巨人の人形二体が置かれていてわおと目を引く。3メートル以上高さがあるよな。その中には1体に一人入っていて、主役たちの演奏に連動して、二人と糸で繋がる手を動かす。また、向かってステージ左側の島には巨大な透明バルーンがありその中にはブズーキ奏者(だったかな?)が入っている。白い紙片のようなものが舞いスノウ・ドームみたいな感じにもなる、その装置もかなり目を引く。一方、逆側の島には巨大な西洋風起き上がり小法師てな人形のなかに入ったリード/笛奏者が、ゆらりゆらり揺れながら演奏。うわあ転げないのかな、よく演奏できるナといった思いを受け手に抱かせるそれも相当にアトラクティヴ。面々は昔のおとぎ話のような格好のもと、かなりいろんな部分で興味を喚起するストーリーを作り出す。また、要所で女性日本人パフォーマーがステージ前に出てきて狂言回し的な動きを見せて、ショウに変化をつける。
……といった表記で、どれほどそのパフォーマンスが分かってもらえるか。すこし薄暗くなってくるとライティングがもっとショウを引き立てるような気もするし、おそらく別の人が作ったであろう強大な果実群が置かれたカラフルなステージ美術ともあっていたし、その見え具合はほんとファンタジー性がたっぷり。人間の発想の美味しさや、行動力の素敵が山ほど。ぼく、コドモだったら口をぽか〜んと開けて見入り、鬼のように感化されちゃうんじゃないかと思った。
まあ、そんな枠超えの豊かな見せ方/設定は、伝統音楽ユニットであるオレカTXが吹っ切れつつも抱えざるを得ない音楽性の幅の狭さが導くものである。彼らが扱うチャラパルタ自体は鍵数がすくないため、どうしてもコード変化のないシンプルなシークエンスだけしか出せない。その鍵盤を叩くのはマレットではなく、無骨なバチといったデカい棒だ。彼らは原音主義をとるためエフェクターを介することもせず、他のメロディ楽器の奏者が入ってもその狭い音楽性からは逃れられなく、いやだからこそ娯楽性豊かな見せ方がそこから逆転の発想的に出てくるわけだ。プログラムは数曲、全30分。山あり谷ありの見せ方もあり十分に楽しめ、いい尺ではないか。最後、すぐに平服になった面々が前に出てきて、素の演奏をちょい披露するのも良かった。
▶︎過去の、オレカTX
https://43142.diarynote.jp/201310150810408921/
続いて、南青山・ブルーノート東京でベースを弾きながら歌う在NYのカリビアン・ルーツを持つフランス人女性の実演を見る。セカンド・ショウ。同行者は、キーボードのモーガン・ワイリー(昔、LCDサウンドシステムのメンバーだったことあり)ギターのジャリール・バントン(TVオン・ザ・レイディオ〜2005年8月13日〜のメンバー)、ドラムのジム・オルソー。
初来日だそうだが、初々しい。とともに、性格の良さもごんごん伝わってきて、彼女から頼まれたらみんな笑顔で応えちゃうよなーと妙に納得する。歌声は事前の感触では昔のダイアナ・ロスみたいな軽い透明感を持つと感じていたら、場合によってはけっこう質感が太い。ベース演奏(2フィンガー主体、スラッピングをする場合は親指の返しや人差し指の引っ掛けも使う)もエフェクターのかけかたもあって太い。楽器を弾かずに歌う曲もあったが、その際はキーボード奏者が鍵盤でベース音を担う。アンコールではギタリストがベースを弾いた。
基本的には、今様なR&B。ライヴではそれほどエレクトロニクな方面は出さず。とはいえ、しなやかに広がる感じはあり、ぼくはエンディア・ダヴェンポート(2010年2月22日、2015年8月18日、2017年3月29日、2019年4月26日、2019年4月27日、2019年4月28日)在籍時のザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ(1999年8月2日、2010年2月22日、2013年9月18日、2014年10月23日、2017年2月9日、2018年4月11日)の曲のノリを思い出したりもした。Youtubeにはスライ・ストーーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)の「イフ・ユー・ウィント・ミー・トゥ・ステイ」をエレクトリック・ギター奏者を従え弾き語りする映像があげられていたが、最後にディスコよっとやった曲は誰の曲なんだろう。
▶︎過去の、TVオン・ザ・レイディオ
https://43142.diarynote.jp/200508152007550000/
▶過去の、エンディア・ダヴェンポート
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150818
http://43142.diarynote.jp/201704031056083140/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
https://43142.diarynote.jp/201904291825347224/
▶過去の、ザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/201309201841355632/
http://43142.diarynote.jp/201410251056112035/
http://43142.diarynote.jp/201702100924466798/
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
▶過去の、スライ・ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201505201630381899/ 映画
<今日の、早朝にやったこと>
週末に来ていた、返事を出す必要のないメールをゆっくり見てあらら。ビート・レコードからの新譜案内で(ビートの様々な案内メールは本当にまめ。受けとっている人は全員がそう感じているだろう)、スティーヴ・レイシーという名前。違う人と分かってもドキっ。あのジャズ界孤高のあっち側を見続けた白人リード奏者のことを思い出してしまい……。こちらは、1989年LAコンプトン生まれで、21歳になってまもないアフリカ系マルチ型クリエイター。ケンドリック・ラマー、ソランジュ(2009年8月9日)、ブラッド・オレンジ、ザ・ダーティ・プロジェクターズ(2010年3月16日、2012年10月9日)、ヴァンパイア・ウィークエンドらのプロダクツにも関わっている御仁で、基本一人で作ったんだろうその2019年初ソロ作『Apoll XXI』(AWAL)はなるほどのしなやかポップな、抜けた(スカスカ感が良い)仕上がり。ぼくは彼がメンバーとして所属するジ・インターネット(2019年2月26日)の作品群より好きかも。スーツを着たジャケット・カヴァーは若い時分のレイ・パーカーJr.(2005年3月8日、2011年5月17日、2012年9月8日、2018年3月28日)にけっこう似ている。
また、オリンピックのチケット購入希望をインターネットでさくっと出す。適当に15種30枚を申し込んだが、なにか当たらないかなあ。しかし、日韓ワールドカップのときの申し込み方から比べると時代は動いているなあと頷く。でも、あれ、もう15年以上前なんだよなあ。それを考えると、思うほどいいやり方には変わっていない? しかし、老人とかネットをやらない人の今回購入はどうなっているのか? アナログな申し込みかたも残されているのだろうか。
▶︎過去の、ソランジュ
https://43142.diarynote.jp/200908181436378859/
▶︎過去の、ザ・ダーティ・プロジェクターズ
https://43142.diarynote.jp/201003201058191760/
https://43142.diarynote.jp/201210111837011749/
▶︎過去の、ジ・インターネット
https://43142.diarynote.jp/201902271105245162/
▶︎過去の、レイ・パーカーJr.
http://43142.diarynote.jp/200503120546520000/
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/201209191209186663/ ジョー・サンプル&ザ・クリオール・ジョー・バンド
https://43142.diarynote.jp/201803290839504415/
▶︎2002年の、ワールドカップ。イタリア、日本、韓国3カ国にわたがり、1日から26日にまでのぼせ上がりっぱなし。
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 本当は前月の27日から、ロンドンであがっている(笑い)
バスク人って妙な、でも夢のあること考えるなー。ステージ美術アイテム一式を持ってくるの、大変だったろうなー。と、まずは、接した者は思わずにはいられないのではないか。写真を見てもらえば一目瞭然なのだが(いかにもインスタ映しそうな出し物であったので、あちこちにその模様の写真はアップされていると思うが)、さて簡潔な文章でどのぐらい、その実演を書きとめられるか。
オレカ TXはチャラパルタという素朴な音のする鍵数の少ない鍵盤打楽器を扱うが、その3倍の人たちとともに、みんなコスプレしつつショウは繰り広げられる。まず中央でチャパラルタを叩く二人を操り人形として扱う設定の巨人の人形二体が置かれていてわおと目を引く。3メートル以上高さがあるよな。その中には1体に一人入っていて、主役たちの演奏に連動して、二人と糸で繋がる手を動かす。また、向かってステージ左側の島には巨大な透明バルーンがありその中にはブズーキ奏者(だったかな?)が入っている。白い紙片のようなものが舞いスノウ・ドームみたいな感じにもなる、その装置もかなり目を引く。一方、逆側の島には巨大な西洋風起き上がり小法師てな人形のなかに入ったリード/笛奏者が、ゆらりゆらり揺れながら演奏。うわあ転げないのかな、よく演奏できるナといった思いを受け手に抱かせるそれも相当にアトラクティヴ。面々は昔のおとぎ話のような格好のもと、かなりいろんな部分で興味を喚起するストーリーを作り出す。また、要所で女性日本人パフォーマーがステージ前に出てきて狂言回し的な動きを見せて、ショウに変化をつける。
……といった表記で、どれほどそのパフォーマンスが分かってもらえるか。すこし薄暗くなってくるとライティングがもっとショウを引き立てるような気もするし、おそらく別の人が作ったであろう強大な果実群が置かれたカラフルなステージ美術ともあっていたし、その見え具合はほんとファンタジー性がたっぷり。人間の発想の美味しさや、行動力の素敵が山ほど。ぼく、コドモだったら口をぽか〜んと開けて見入り、鬼のように感化されちゃうんじゃないかと思った。
まあ、そんな枠超えの豊かな見せ方/設定は、伝統音楽ユニットであるオレカTXが吹っ切れつつも抱えざるを得ない音楽性の幅の狭さが導くものである。彼らが扱うチャラパルタ自体は鍵数がすくないため、どうしてもコード変化のないシンプルなシークエンスだけしか出せない。その鍵盤を叩くのはマレットではなく、無骨なバチといったデカい棒だ。彼らは原音主義をとるためエフェクターを介することもせず、他のメロディ楽器の奏者が入ってもその狭い音楽性からは逃れられなく、いやだからこそ娯楽性豊かな見せ方がそこから逆転の発想的に出てくるわけだ。プログラムは数曲、全30分。山あり谷ありの見せ方もあり十分に楽しめ、いい尺ではないか。最後、すぐに平服になった面々が前に出てきて、素の演奏をちょい披露するのも良かった。
▶︎過去の、オレカTX
https://43142.diarynote.jp/201310150810408921/
続いて、南青山・ブルーノート東京でベースを弾きながら歌う在NYのカリビアン・ルーツを持つフランス人女性の実演を見る。セカンド・ショウ。同行者は、キーボードのモーガン・ワイリー(昔、LCDサウンドシステムのメンバーだったことあり)ギターのジャリール・バントン(TVオン・ザ・レイディオ〜2005年8月13日〜のメンバー)、ドラムのジム・オルソー。
初来日だそうだが、初々しい。とともに、性格の良さもごんごん伝わってきて、彼女から頼まれたらみんな笑顔で応えちゃうよなーと妙に納得する。歌声は事前の感触では昔のダイアナ・ロスみたいな軽い透明感を持つと感じていたら、場合によってはけっこう質感が太い。ベース演奏(2フィンガー主体、スラッピングをする場合は親指の返しや人差し指の引っ掛けも使う)もエフェクターのかけかたもあって太い。楽器を弾かずに歌う曲もあったが、その際はキーボード奏者が鍵盤でベース音を担う。アンコールではギタリストがベースを弾いた。
基本的には、今様なR&B。ライヴではそれほどエレクトロニクな方面は出さず。とはいえ、しなやかに広がる感じはあり、ぼくはエンディア・ダヴェンポート(2010年2月22日、2015年8月18日、2017年3月29日、2019年4月26日、2019年4月27日、2019年4月28日)在籍時のザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ(1999年8月2日、2010年2月22日、2013年9月18日、2014年10月23日、2017年2月9日、2018年4月11日)の曲のノリを思い出したりもした。Youtubeにはスライ・ストーーン(2008年8月31日、2008年9月2日、2010年1月20日)の「イフ・ユー・ウィント・ミー・トゥ・ステイ」をエレクトリック・ギター奏者を従え弾き語りする映像があげられていたが、最後にディスコよっとやった曲は誰の曲なんだろう。
▶︎過去の、TVオン・ザ・レイディオ
https://43142.diarynote.jp/200508152007550000/
▶過去の、エンディア・ダヴェンポート
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/?day=20150818
http://43142.diarynote.jp/201704031056083140/
https://43142.diarynote.jp/201904271153238361/
https://43142.diarynote.jp/201904281151232549/
https://43142.diarynote.jp/201904291825347224/
▶過去の、ザ・ブラン・ニュー・ヘヴィーズ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/augustlive.htm
http://43142.diarynote.jp/201002280939559070/
http://43142.diarynote.jp/201309201841355632/
http://43142.diarynote.jp/201410251056112035/
http://43142.diarynote.jp/201702100924466798/
https://43142.diarynote.jp/201804121236407352/
▶過去の、スライ・ストーン
http://43142.diarynote.jp/200809011923060000/
http://43142.diarynote.jp/200809071428140000/
http://43142.diarynote.jp/201001211346277187/
http://43142.diarynote.jp/201505201630381899/ 映画
<今日の、早朝にやったこと>
週末に来ていた、返事を出す必要のないメールをゆっくり見てあらら。ビート・レコードからの新譜案内で(ビートの様々な案内メールは本当にまめ。受けとっている人は全員がそう感じているだろう)、スティーヴ・レイシーという名前。違う人と分かってもドキっ。あのジャズ界孤高のあっち側を見続けた白人リード奏者のことを思い出してしまい……。こちらは、1989年LAコンプトン生まれで、21歳になってまもないアフリカ系マルチ型クリエイター。ケンドリック・ラマー、ソランジュ(2009年8月9日)、ブラッド・オレンジ、ザ・ダーティ・プロジェクターズ(2010年3月16日、2012年10月9日)、ヴァンパイア・ウィークエンドらのプロダクツにも関わっている御仁で、基本一人で作ったんだろうその2019年初ソロ作『Apoll XXI』(AWAL)はなるほどのしなやかポップな、抜けた(スカスカ感が良い)仕上がり。ぼくは彼がメンバーとして所属するジ・インターネット(2019年2月26日)の作品群より好きかも。スーツを着たジャケット・カヴァーは若い時分のレイ・パーカーJr.(2005年3月8日、2011年5月17日、2012年9月8日、2018年3月28日)にけっこう似ている。
また、オリンピックのチケット購入希望をインターネットでさくっと出す。適当に15種30枚を申し込んだが、なにか当たらないかなあ。しかし、日韓ワールドカップのときの申し込み方から比べると時代は動いているなあと頷く。でも、あれ、もう15年以上前なんだよなあ。それを考えると、思うほどいいやり方には変わっていない? しかし、老人とかネットをやらない人の今回購入はどうなっているのか? アナログな申し込みかたも残されているのだろうか。
▶︎過去の、ソランジュ
https://43142.diarynote.jp/200908181436378859/
▶︎過去の、ザ・ダーティ・プロジェクターズ
https://43142.diarynote.jp/201003201058191760/
https://43142.diarynote.jp/201210111837011749/
▶︎過去の、ジ・インターネット
https://43142.diarynote.jp/201902271105245162/
▶︎過去の、レイ・パーカーJr.
http://43142.diarynote.jp/200503120546520000/
http://43142.diarynote.jp/201105181052427410/
http://43142.diarynote.jp/201209191209186663/ ジョー・サンプル&ザ・クリオール・ジョー・バンド
https://43142.diarynote.jp/201803290839504415/
▶︎2002年の、ワールドカップ。イタリア、日本、韓国3カ国にわたがり、1日から26日にまでのぼせ上がりっぱなし。
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-5.htm 本当は前月の27日から、ロンドンであがっている(笑い)
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