ヴィトウシュ(ヴィトウス)はチェコが生んだ最大のジャズ奏者(1947 年、プラハ生まれ)だ。10代にしてコントラバスでジャズの欧州コンクールで優勝し、その後米国で活動し、清新だったチック・コリア(2006年9月3日、2007年10月1日、2016年9月16日、2017年9月2日)らの活動にも関与。ウェザー・リポートのオリジナル・メンバー(初期ウェザーはアコースティック・ベースを採用するコンボだった)でもあった彼は、その後も寵児的なコントラバス奏者としてリーダー活動、1970年代後半以降はECMから約15 枚ものリーダー作を出していますね。かつては親日家という印象もあって、何度も来日しており、日本人奏者と絡んだ録音も東京で複数しているはずだ。いつから自国に戻ったかは知らぬが、今回は久しぶり(25年ぶりとか)の来日となる。

 たくさんリーダー・アルバムを出しているチェコの重鎮ピアニストのエミル・ヴィックリッキー(日本のメイカーから出したアルバムもあり、そのなかには村上春樹を題材に置くものもある)と近作で一緒にやっていたイタリア人ドラマーのロベルト・ガット(2008年5月14日)とのトリオによるパフォーマンス。ヴィトウシュはボディが小さめのベースを使用し、座って演奏していた。

 彼特有の思索的な部分と枯れ気味(と、書くとちょい違うか)の明瞭さが不思議なバランスのもと重なった末の、魅惑的な浮遊情緒がぽっかり漂うようなトリオ表現を悠々と表出。とともに、これはある種の欧州的感性が根底で支配するものであるとも痛感……。途中で、ヴィックリッキーとヴィトウシュのソロ演奏もあり。この晩は広尾・駐日チェコ共和国大使館のクローズドな催し(結構、人がいたな)で、7、8日は丸の内・コットンクラブでショウを行う。

▶過去の、チック・コリア
http://43142.diarynote.jp/?day=20060903
http://43142.diarynote.jp/200710121726160000/ 
http://43142.diarynote.jp/201609201820427313/
https://43142.diarynote.jp/201709101059289712/
◀ ロベルト・ガット
https://43142.diarynote.jp/200805181146070000/

<今日の、げんなり>
 ここんとこ、選曲とかリスト出しとかの作業が重なり、もう引っ張り出した材料で、複数の部屋の中がてんてこ舞い。しかも、そうした行き当たりばったり所作の長年のツケのためレコードやCDの在りかが目茶苦茶で、必要とするブツが出てこない。これ、本当にストレスが溜まる。そのあまりの数に、おおいヘコむ。今日、間違いなく家にあるのに買ってしまったものあり。

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