ロバート・グラスパー・トリオ
2018年1月3日 音楽 しかし、日本好きなんだろうなー。今回は年末から新年明けにかけての帯公演だものなあ。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
ロバート・グラスパー(2007年10月3日、2009年4月13日、2009年12月19日2010年12月16日、2012年6月12日、2013年1月25日、2014年8月20日、2015年6月8日、2016年12月20日、2017年6月5日)に加え、ダブル・ベースのヴィセンテ・アーチャー(2007年10月3日、2009年4月13日、2010年7月24日、2012年6月29日、2013年2月2日、2013年6月4日、2016年12月20日)とドラムのダミアン・リード(2016年12月20日)、そしてDJシャヒ・サンダンス(2003年11月18日、2003年11月22 日、2016年12月20日、2017年6月5日)という面々にて、前回トリオ名義公演と同じ4人にてパフォーマンス。また同様に、1曲15分ほどの尺にて演奏を届ける。
近年のグラスパーの動向、とくにエキスペリメント公演の進化の“牛歩”ぶりを鑑みるに大きな変化は望みにくく、新年そうそう室内でのうのうと過ごしたいこともあり、ようは今回パスしてもいいかなあと思わなくはなかった。だが、見に行って良かったと思えた。トリオのほうは同編成、重なる演目があっても新鮮だった。
その最たる要因は、グラスパーがちゃんとソロをとったこと。エキスペリエンスはインタープレイはあってもインプロヴィゼイション濃度は低いアンサンブル・ユニットという位置に落ち着いているので、この4人の演奏を聞くとちゃんとジャズをやっていると思える。もちろん、正面からアコースティック・ジャズをやっていた2000年代中頃のことを思えば、彼はあまり攻めない。だが、ひたひた感を多大に持つその指さばきは非常にクール。それは前回のトリオ公演以上に鮮やかに表出され、ヒップホップ時代のアコースティックなジャズ・リズム隊といった感覚が大きいベース+ドラム音とグラスパーのピアノ音が重なると現代都市空間に響く、どこか不条理な調べという聞き味を浮かび上がらせて、なかなかに味わい深し。今回は途中に、アール・ハインズを起点とするようなオールド・スクールな指さばきを披露したり、エリントン「テイク・ザ・Aトレイン」らスタンダードをインサートしたりとか、過去見せていないピアノ流儀を開いてみせたりもした。彼、1曲だけエレクトリック・ピアノも少し弾き、左手は電気、右手はグランド・ピアノという局面もあった。
サイドにもソロをまわすが、ベースは1曲だけだったのにたいし、ドラムは最低でも3曲はあった。そんなためもあり、今回はダミオン・リードの面白さを再認識したか。彼は1曲でブラシも用いたが、その際が一番今様な味が出ていると思わせられたことは特記しておきたい。過去DJサンダンスはいなくてもあまり関係ないんじゃない?と思わす関与し具合いであったが、今回は2曲で完全にトリオ音と同化していた。それから今回、ライヴ中のグラスパーの斜め後ろ姿にグラフィック・パターンを重ねた映像がステージ後方に写し出された。上部から彼の指さばきの様を捉えた映像も流されたなら、ぼくは今回のトリオ名義公演をもっともっと褒めただろう。
▶過去の、ロバート・グラスパー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/201206141342549869/
http://43142.diarynote.jp/201301270742196778/
http://43142.diarynote.jp/201408210931581467/
http://43142.diarynote.jp/201506070919133558/
http://43142.diarynote.jp/201506091124003170/
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/
http://43142.diarynote.jp/201706061756141899/
▶過去の、ヴィセンテ・アーチャー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090413
http://43142.diarynote.jp/?day=20100724
http://43142.diarynote.jp/201207031353196616/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/
▶︎過去の、ダミアン・リード
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/
▶︎過去の、シャヒ・サンダンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm 18日と22日。18日の方にオリヴァー・レイクの息子と記しているが、ジーン・レイクの息子のよう。
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/ ロバート・グラスパー・トリオ
http://43142.diarynote.jp/201706061756141899/
<今日の、R.I.P.>
サザン・ソウル名士であるリック・ホールが1月2日早朝にアラバマ州の自宅で、ガンでお亡くなりになった。妻のリンダは存命、リックJr.、マーク、ロドニーという3人の息子がいる。お葬式は5日に、地元のバプティスト教会でなされる。85歳、素晴らしい人生でしたね。
▶︎過去の、ホール関連映画
http://43142.diarynote.jp/201406270933515875/
ロバート・グラスパー(2007年10月3日、2009年4月13日、2009年12月19日2010年12月16日、2012年6月12日、2013年1月25日、2014年8月20日、2015年6月8日、2016年12月20日、2017年6月5日)に加え、ダブル・ベースのヴィセンテ・アーチャー(2007年10月3日、2009年4月13日、2010年7月24日、2012年6月29日、2013年2月2日、2013年6月4日、2016年12月20日)とドラムのダミアン・リード(2016年12月20日)、そしてDJシャヒ・サンダンス(2003年11月18日、2003年11月22 日、2016年12月20日、2017年6月5日)という面々にて、前回トリオ名義公演と同じ4人にてパフォーマンス。また同様に、1曲15分ほどの尺にて演奏を届ける。
近年のグラスパーの動向、とくにエキスペリメント公演の進化の“牛歩”ぶりを鑑みるに大きな変化は望みにくく、新年そうそう室内でのうのうと過ごしたいこともあり、ようは今回パスしてもいいかなあと思わなくはなかった。だが、見に行って良かったと思えた。トリオのほうは同編成、重なる演目があっても新鮮だった。
その最たる要因は、グラスパーがちゃんとソロをとったこと。エキスペリエンスはインタープレイはあってもインプロヴィゼイション濃度は低いアンサンブル・ユニットという位置に落ち着いているので、この4人の演奏を聞くとちゃんとジャズをやっていると思える。もちろん、正面からアコースティック・ジャズをやっていた2000年代中頃のことを思えば、彼はあまり攻めない。だが、ひたひた感を多大に持つその指さばきは非常にクール。それは前回のトリオ公演以上に鮮やかに表出され、ヒップホップ時代のアコースティックなジャズ・リズム隊といった感覚が大きいベース+ドラム音とグラスパーのピアノ音が重なると現代都市空間に響く、どこか不条理な調べという聞き味を浮かび上がらせて、なかなかに味わい深し。今回は途中に、アール・ハインズを起点とするようなオールド・スクールな指さばきを披露したり、エリントン「テイク・ザ・Aトレイン」らスタンダードをインサートしたりとか、過去見せていないピアノ流儀を開いてみせたりもした。彼、1曲だけエレクトリック・ピアノも少し弾き、左手は電気、右手はグランド・ピアノという局面もあった。
サイドにもソロをまわすが、ベースは1曲だけだったのにたいし、ドラムは最低でも3曲はあった。そんなためもあり、今回はダミオン・リードの面白さを再認識したか。彼は1曲でブラシも用いたが、その際が一番今様な味が出ていると思わせられたことは特記しておきたい。過去DJサンダンスはいなくてもあまり関係ないんじゃない?と思わす関与し具合いであったが、今回は2曲で完全にトリオ音と同化していた。それから今回、ライヴ中のグラスパーの斜め後ろ姿にグラフィック・パターンを重ねた映像がステージ後方に写し出された。上部から彼の指さばきの様を捉えた映像も流されたなら、ぼくは今回のトリオ名義公演をもっともっと褒めただろう。
▶過去の、ロバート・グラスパー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/200904150840164356/
http://43142.diarynote.jp/201001051625155901/
http://43142.diarynote.jp/201012171104366095/
http://43142.diarynote.jp/201206141342549869/
http://43142.diarynote.jp/201301270742196778/
http://43142.diarynote.jp/201408210931581467/
http://43142.diarynote.jp/201506070919133558/
http://43142.diarynote.jp/201506091124003170/
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/
http://43142.diarynote.jp/201706061756141899/
▶過去の、ヴィセンテ・アーチャー
http://43142.diarynote.jp/200710121727100000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090413
http://43142.diarynote.jp/?day=20100724
http://43142.diarynote.jp/201207031353196616/
http://43142.diarynote.jp/201302041827243806/
http://43142.diarynote.jp/201306060730086224/
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/
▶︎過去の、ダミアン・リード
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/
▶︎過去の、シャヒ・サンダンス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-11.htm 18日と22日。18日の方にオリヴァー・レイクの息子と記しているが、ジーン・レイクの息子のよう。
http://43142.diarynote.jp/201612211059578863/ ロバート・グラスパー・トリオ
http://43142.diarynote.jp/201706061756141899/
<今日の、R.I.P.>
サザン・ソウル名士であるリック・ホールが1月2日早朝にアラバマ州の自宅で、ガンでお亡くなりになった。妻のリンダは存命、リックJr.、マーク、ロドニーという3人の息子がいる。お葬式は5日に、地元のバプティスト教会でなされる。85歳、素晴らしい人生でしたね。
▶︎過去の、ホール関連映画
http://43142.diarynote.jp/201406270933515875/
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