ドリーマズ・サーカス。マグダ・バグダ
2017年12月11日 音楽 まず、渋谷区文化総合センター・伝承ホールで、デンマークのトラッドからクラシックまでを横切るインストゥメンタル・グループのドリーマーズ・サーカス(2016年12月3日)を見る。ヴァイオリンのルネ・トンスゴー・ソレンセン、ブズーキのアレ・カー、アコーディオンとピアノのニコライ・ブスク が構成員となる。なにげにルックスも悪くない面々はまだ20代のよう。2部制のもときっちり、3人は抱える世界の妙味を存分に見せてくれた。
先にインストゥメンタル・グループと書いておきながらオープナーはトンスゴー・ソレンセンが生ギターを手にし、みんなでハミングを重ねる。おお、それだけで、ドリーマズ・サーカスの音楽観が鮮やかに広がっていることが実感できるじゃないか。以下は基本編成のもと,3人のしなやかな、合奏が続く。一聴、その調べは優しいが、その奥には様々な機微、秀でた技量が息づく。繊細な一方、アップ目の曲は歯切れ良く揺れ、スカンジナビアン・スゥイングと言いたくなる場面もあった。もう並外れて高品質であり、大昔にもてはやされたニュー・エイジ・ミュージックのアップデイトされたものの上質なかたちがここにあるとも感じてしまうか。しかし、このアコースティック表現の粋とも言いたくなる表現は北欧的価値観の生理的豊かさを見事に体現するものだとも痛感しちゃう。
そして、2部にはより唸る。なんと、彼らはキーボードも効果的に加えた表現を曲によっては聞かせた。ニコライ・ブスクとトンスゴー・ソレンセンの2人がキーボードに向かい、アレ・カーが横に寝せた箱形民俗多弦楽器を扱うという曲もあった。おお、彼らは見事に呼吸をしていて、自分たちの流儀でしなやかに今を闊歩しようとしている!
▶︎過去の、ドリーマズ・サーカス
http://43142.diarynote.jp/201612090834062174/
その後は、南青山・ブルーノート東京で、1年半ぶりの来日となる、NYベースの多国籍バンドであるバンダ・マグダ(2016年1月19日)を見る。ヴォーカルとアコーディオンのマグダ・ヤニクゥ(いろんな言葉で歌えるのって、いいナ)、ヴァイブラフォンの三村未佳(いい音でなっており、全サウンドに占める割合高し)、アルゼンチン人ギタリストのイグナシオ・ヘルナンデス、米国人ベーシストのマット・アロノフ(一部はダブル・ベースを弾く)、絶妙なかみ合いを見せる打楽器の小川慶太とカン・ヤナベ、前回の来日公演と比べると、ベース奏者と打楽器奏者の一人が変わっている。ヤナベは小川(2014年8月3日、2016年1月19日、2017年4月18日)の弟子であるそうで、パンデイロはすべて彼が叩いていていた。
もう有機的に様々な音楽要素や文化享受の様が重なり合い、手作り感覚に満ちて両手も聞き手に広げた、どこか愛らしくもストレンジでもあるアダルト・ポップに結晶する。それが前に見たときよりも、一つ一つの線が太くなり、味が濃くなり、ウィットにも富み(ステージには、バナナのフュギアがいくつも下げられていた)、飛躍力も増した。とともに、バンド員の結びつきが密で、その様にもにっこりできる。皆で音楽を誠実にシェアし合い、もう一つ上にあるものとして奏でていく様はまこと心が弾む。いろいろツアーをやっている(スペインでは得るメート・パスコワール〜2004年11月6日、2017年1月8日〜と一緒になったそう)ようだが、この晩のショウで、彼女たちの今年のショウ予定は終了とか。90分を超える演奏時間でありました。
▶︎過去の、バンダ・マグダ
http://43142.diarynote.jp/201601200802561812/
▶過去の、小川慶太
http://43142.diarynote.jp/201408061110256933/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160119
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶︎過去の、エルメート・パスコアール
http://43142.diarynote.jp/200411071407550000/
http://43142.diarynote.jp/201701091249004326/
<今日の、1番目の会場>
渋谷区が持つ同じ建物にある さくらホールでは何度かライヴを見ているが、伝承ホールというほうは初めて。ビルの6階にあった。300人弱ほどのホールで、天井も高くいい感じのハコ、と最初は思った。が、ステージ高は抑えられており、客席の傾斜も途中まではない。何気に前の人の姿がステージを気持ちよく見るのを遮る。うーむ、そんな古い設計ではないはずだし(やはり昔のおホールと今のホールでは、受け手ファーストで設計が大きく変わってきているはず)、ぼくの前には座高が高めの人が座っていたものの、このステージの見え方は欠陥一歩手前と言っていいのではないか。
先にインストゥメンタル・グループと書いておきながらオープナーはトンスゴー・ソレンセンが生ギターを手にし、みんなでハミングを重ねる。おお、それだけで、ドリーマズ・サーカスの音楽観が鮮やかに広がっていることが実感できるじゃないか。以下は基本編成のもと,3人のしなやかな、合奏が続く。一聴、その調べは優しいが、その奥には様々な機微、秀でた技量が息づく。繊細な一方、アップ目の曲は歯切れ良く揺れ、スカンジナビアン・スゥイングと言いたくなる場面もあった。もう並外れて高品質であり、大昔にもてはやされたニュー・エイジ・ミュージックのアップデイトされたものの上質なかたちがここにあるとも感じてしまうか。しかし、このアコースティック表現の粋とも言いたくなる表現は北欧的価値観の生理的豊かさを見事に体現するものだとも痛感しちゃう。
そして、2部にはより唸る。なんと、彼らはキーボードも効果的に加えた表現を曲によっては聞かせた。ニコライ・ブスクとトンスゴー・ソレンセンの2人がキーボードに向かい、アレ・カーが横に寝せた箱形民俗多弦楽器を扱うという曲もあった。おお、彼らは見事に呼吸をしていて、自分たちの流儀でしなやかに今を闊歩しようとしている!
▶︎過去の、ドリーマズ・サーカス
http://43142.diarynote.jp/201612090834062174/
その後は、南青山・ブルーノート東京で、1年半ぶりの来日となる、NYベースの多国籍バンドであるバンダ・マグダ(2016年1月19日)を見る。ヴォーカルとアコーディオンのマグダ・ヤニクゥ(いろんな言葉で歌えるのって、いいナ)、ヴァイブラフォンの三村未佳(いい音でなっており、全サウンドに占める割合高し)、アルゼンチン人ギタリストのイグナシオ・ヘルナンデス、米国人ベーシストのマット・アロノフ(一部はダブル・ベースを弾く)、絶妙なかみ合いを見せる打楽器の小川慶太とカン・ヤナベ、前回の来日公演と比べると、ベース奏者と打楽器奏者の一人が変わっている。ヤナベは小川(2014年8月3日、2016年1月19日、2017年4月18日)の弟子であるそうで、パンデイロはすべて彼が叩いていていた。
もう有機的に様々な音楽要素や文化享受の様が重なり合い、手作り感覚に満ちて両手も聞き手に広げた、どこか愛らしくもストレンジでもあるアダルト・ポップに結晶する。それが前に見たときよりも、一つ一つの線が太くなり、味が濃くなり、ウィットにも富み(ステージには、バナナのフュギアがいくつも下げられていた)、飛躍力も増した。とともに、バンド員の結びつきが密で、その様にもにっこりできる。皆で音楽を誠実にシェアし合い、もう一つ上にあるものとして奏でていく様はまこと心が弾む。いろいろツアーをやっている(スペインでは得るメート・パスコワール〜2004年11月6日、2017年1月8日〜と一緒になったそう)ようだが、この晩のショウで、彼女たちの今年のショウ予定は終了とか。90分を超える演奏時間でありました。
▶︎過去の、バンダ・マグダ
http://43142.diarynote.jp/201601200802561812/
▶過去の、小川慶太
http://43142.diarynote.jp/201408061110256933/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160119
http://43142.diarynote.jp/201704200801169451/
▶︎過去の、エルメート・パスコアール
http://43142.diarynote.jp/200411071407550000/
http://43142.diarynote.jp/201701091249004326/
<今日の、1番目の会場>
渋谷区が持つ同じ建物にある さくらホールでは何度かライヴを見ているが、伝承ホールというほうは初めて。ビルの6階にあった。300人弱ほどのホールで、天井も高くいい感じのハコ、と最初は思った。が、ステージ高は抑えられており、客席の傾斜も途中まではない。何気に前の人の姿がステージを気持ちよく見るのを遮る。うーむ、そんな古い設計ではないはずだし(やはり昔のおホールと今のホールでは、受け手ファーストで設計が大きく変わってきているはず)、ぼくの前には座高が高めの人が座っていたものの、このステージの見え方は欠陥一歩手前と言っていいのではないか。
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