ジョン・トロペイ。ビル・ローレンス
2017年6月12日 音楽 NYの敏腕セッション・ギタリスト(2004年1月27日、2007年10月9日、2016年2月19日)、昨年に続き4管をずらりと揃えた大きめな編成による実演を見る。それ、元々は自主制作だったはずの彼の近作『Gotcha Rhythm Rigit Here』の流れを汲む。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。
ソロを取らないとき(も、そりゃたくさんあります。基本、管奏者にはソロを取らせるし)もけっこう刻んでバンド全体の屋台骨を担おうとする演奏を繰り広げる本人に加えて、テナー・サックスとアルト・フルートの”ブルー” ルー・マリーニ(2004年1月27日、2009年7月14日、2016年2月19日)、トランペットのランディ・ブレッカー(2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2016年2月19日)、トロンボーンのラリー・ファレル(2016年2月19日)、バリトン・サックスのデイヴ・リーケンバーグ(ウディ・ハーマン楽団上がりで、初来日のよう)、オルガンのリオン・ペンダーヴィス(2009年7月14日。アリサ・フランクリンやJB他、1970〜80年代は本当に売れっ子であった。嫁は全盛期スティングのところで歌っていたりした、ジャニス・ベンダーヴィス)、何気にファースト・コールであるベースのゼヴ・カッツ、ドラムのスティーヴ・ガッド(2004年1月27日、2010年12月1日、2012年11月26日、2013年9月3日、2004年1月27日、2010年12月1日、2012年11月26日、2013年9月3日、2016年2月19日、2016年12月6日)という面々がつく。それなりにシンプルな感じもするガッドの演奏は改めていいナと思わせられ、いかにもベースらしい奇をてらわぬ演奏を見せるセヴ・カッツとのコンビネーションも良好だ。
ブルースやR&Bをベースとする、上質の重厚感とグルーグをたたえるNYフュージョン。基本、フュージョンには優しい視線を向けられないことが多いぼくも終始にっこり。微妙なためや揺れの存在に頷く。そこそこ乱暴な部分もあるのだが、それもマイナスではなく、生き生きした風情やスポンテニアスな気分をかもしだす。面々が自ら楽しみつつ、重なりの中から”ポケット”や”ウィンドウ”を見つけ、シェアしあう様が手に取るようにわかりました。
終盤、エディ・ハリスの「フリーダム・ジャズ・ダンス」(なんか、テーマ部の提示にハーモロディックぽいと感じた?)を颯爽と演奏する様にイエイ。でもって、スティーヴィー・ワンダー曲も披露。なんか、美味しさが増した。
▶過去の、ジョン・トロペイ
http://43142.diarynote.jp/200402051855170000/
http://43142.diarynote.jp/200710131957390000/
http://43142.diarynote.jp/201602220813282241/
▶過去の、ルー・マリーニ
http://43142.diarynote.jp/200402051855170000/
http://43142.diarynote.jp/200907161729269209/
http://43142.diarynote.jp/201602220813282241/
▶過去の。ラリー・ファレル
http://43142.diarynote.jp/?day=20160219
▶過去の、ランディ・ブレッカー
http://43142.diarynote.jp/200906190812191379/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160219
▶︎過去の、リオン・ペンダーヴィス
http://43142.diarynote.jp/200907161729269209/
▶過去の、スティーヴ・ガッド
http://43142.diarynote.jp/200402051855170000/
http://43142.diarynote.jp/201012051903113851/
http://43142.diarynote.jp/201212101904379741/
http://43142.diarynote.jp/201312171510083393/
http://43142.diarynote.jp/201410220711345595/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160219
http://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
丸の内・コットンクラブに、移動。スナーキー・パピー(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日)の構成員であり、同グループを率いるマイケル・リーグが運営するレーベル“グラウンド・アップ”から4枚もリーダー作を出しているキーボード奏者のビル・ローレンス(2016年6月16日)のショウを見る。
ステージに出てきたローレンスを見て、なんとなく風情が英国人だなと頷いたか。リーズ出身。なるほど、その流れで同地をベースとしたザ・ニュー・マスターサウンズ(2006年8月6日、2010年1月23日、2013年1月17日)やコリーヌ・ベイリー・レイ(2011年3月8日)とかつては関係を持っていたわけですね。
なんと、彼が同行させた奏者たちは皆英国人だった。エレクトリック・ベースとダブル・ベースを弾くクリス・ハイソンとパーカッションのフィリックス・ヒギンボトムは王立音楽院を出ていて、終始レギュラー・グリップで叩くドラマーのジョシュア・ブラックモアはトロイカというギタリストとオルガン奏者と英国人鋭敏トリオを組んでいたりもする。彼らもまた、米国人というよりは英国人という雰囲気を持つ。
ローレンスはキーボーディストという印象があるが、グランド・ピアノもそれなりに弾く。ハコに程度の良いピアノがあったので、より弾くことにしたところはあったのか否か。アンコール時にバンド演奏の前に披露したピアノ・ソロもこれ見よがしな部分はあるものの、とても雄弁だった。そして、それらに触れると、彼のクラシックの造詣は大きいと思わされる。だが、一方でジャズ・フュージョン、エスノ・ミュージック、クラブ・ミュージックといった他の流儀とも同様につながることを聞かせるわけで、そのパラレルさが今っぽいとは間違いなく指摘できる。出音は、この手のなかでは間違いなく大きかった。
フェンダー・ローズとエレピ音色のノード・レクトロ使い分けたりもするローレンスをはじめ、他の奏者たちもしっかり技量があると思わせるが、その表出に終わらずローレンスの意図に添い、皆で文様のようなものを描く。なんかセザンヌの風景画みたいだなと、ふと感じたときもあり。そして、そういう部分に触れると、彼がスナーキー・パピーに持ち込んでいる部分も少なくないと思わされるのだ。
▶︎過去の、スナーキー・パピー/マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
▶︎過去の、ザ・ニュー・マスターサウンズ
http://43142.diarynote.jp/200608081335460000/
http://43142.diarynote.jp/201001241332342762/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130117
▶︎過去の、コリーヌ・ベイリー・レイ
http://43142.diarynote.jp/?day=20110308
<今日の、定石外し>
横に出している正方形の万華鏡みたいな写真は何? と、問うて来た人がいたので、お答えしましょう。これ、エッフェル塔を真下から撮ったものです。エッフェル塔って下に何もなく、自由に行き来できちゃうし、下から上部をがばあーっと見上げることが可能なわけ。それって、東京タワーとかの下部に建物がある構造になれていると、望外に不思議〜新鮮な気持ちになれちゃう。
ソロを取らないとき(も、そりゃたくさんあります。基本、管奏者にはソロを取らせるし)もけっこう刻んでバンド全体の屋台骨を担おうとする演奏を繰り広げる本人に加えて、テナー・サックスとアルト・フルートの”ブルー” ルー・マリーニ(2004年1月27日、2009年7月14日、2016年2月19日)、トランペットのランディ・ブレッカー(2009年6月18日、2010年6月6日、2012年6月13日、2016年2月19日)、トロンボーンのラリー・ファレル(2016年2月19日)、バリトン・サックスのデイヴ・リーケンバーグ(ウディ・ハーマン楽団上がりで、初来日のよう)、オルガンのリオン・ペンダーヴィス(2009年7月14日。アリサ・フランクリンやJB他、1970〜80年代は本当に売れっ子であった。嫁は全盛期スティングのところで歌っていたりした、ジャニス・ベンダーヴィス)、何気にファースト・コールであるベースのゼヴ・カッツ、ドラムのスティーヴ・ガッド(2004年1月27日、2010年12月1日、2012年11月26日、2013年9月3日、2004年1月27日、2010年12月1日、2012年11月26日、2013年9月3日、2016年2月19日、2016年12月6日)という面々がつく。それなりにシンプルな感じもするガッドの演奏は改めていいナと思わせられ、いかにもベースらしい奇をてらわぬ演奏を見せるセヴ・カッツとのコンビネーションも良好だ。
ブルースやR&Bをベースとする、上質の重厚感とグルーグをたたえるNYフュージョン。基本、フュージョンには優しい視線を向けられないことが多いぼくも終始にっこり。微妙なためや揺れの存在に頷く。そこそこ乱暴な部分もあるのだが、それもマイナスではなく、生き生きした風情やスポンテニアスな気分をかもしだす。面々が自ら楽しみつつ、重なりの中から”ポケット”や”ウィンドウ”を見つけ、シェアしあう様が手に取るようにわかりました。
終盤、エディ・ハリスの「フリーダム・ジャズ・ダンス」(なんか、テーマ部の提示にハーモロディックぽいと感じた?)を颯爽と演奏する様にイエイ。でもって、スティーヴィー・ワンダー曲も披露。なんか、美味しさが増した。
▶過去の、ジョン・トロペイ
http://43142.diarynote.jp/200402051855170000/
http://43142.diarynote.jp/200710131957390000/
http://43142.diarynote.jp/201602220813282241/
▶過去の、ルー・マリーニ
http://43142.diarynote.jp/200402051855170000/
http://43142.diarynote.jp/200907161729269209/
http://43142.diarynote.jp/201602220813282241/
▶過去の。ラリー・ファレル
http://43142.diarynote.jp/?day=20160219
▶過去の、ランディ・ブレッカー
http://43142.diarynote.jp/200906190812191379/
http://43142.diarynote.jp/201006071818281946/
http://43142.diarynote.jp/201206141343402196/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160219
▶︎過去の、リオン・ペンダーヴィス
http://43142.diarynote.jp/200907161729269209/
▶過去の、スティーヴ・ガッド
http://43142.diarynote.jp/200402051855170000/
http://43142.diarynote.jp/201012051903113851/
http://43142.diarynote.jp/201212101904379741/
http://43142.diarynote.jp/201312171510083393/
http://43142.diarynote.jp/201410220711345595/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160219
http://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
丸の内・コットンクラブに、移動。スナーキー・パピー(2016年6月16日、2016年6月17日、2017年4月18日)の構成員であり、同グループを率いるマイケル・リーグが運営するレーベル“グラウンド・アップ”から4枚もリーダー作を出しているキーボード奏者のビル・ローレンス(2016年6月16日)のショウを見る。
ステージに出てきたローレンスを見て、なんとなく風情が英国人だなと頷いたか。リーズ出身。なるほど、その流れで同地をベースとしたザ・ニュー・マスターサウンズ(2006年8月6日、2010年1月23日、2013年1月17日)やコリーヌ・ベイリー・レイ(2011年3月8日)とかつては関係を持っていたわけですね。
なんと、彼が同行させた奏者たちは皆英国人だった。エレクトリック・ベースとダブル・ベースを弾くクリス・ハイソンとパーカッションのフィリックス・ヒギンボトムは王立音楽院を出ていて、終始レギュラー・グリップで叩くドラマーのジョシュア・ブラックモアはトロイカというギタリストとオルガン奏者と英国人鋭敏トリオを組んでいたりもする。彼らもまた、米国人というよりは英国人という雰囲気を持つ。
ローレンスはキーボーディストという印象があるが、グランド・ピアノもそれなりに弾く。ハコに程度の良いピアノがあったので、より弾くことにしたところはあったのか否か。アンコール時にバンド演奏の前に披露したピアノ・ソロもこれ見よがしな部分はあるものの、とても雄弁だった。そして、それらに触れると、彼のクラシックの造詣は大きいと思わされる。だが、一方でジャズ・フュージョン、エスノ・ミュージック、クラブ・ミュージックといった他の流儀とも同様につながることを聞かせるわけで、そのパラレルさが今っぽいとは間違いなく指摘できる。出音は、この手のなかでは間違いなく大きかった。
フェンダー・ローズとエレピ音色のノード・レクトロ使い分けたりもするローレンスをはじめ、他の奏者たちもしっかり技量があると思わせるが、その表出に終わらずローレンスの意図に添い、皆で文様のようなものを描く。なんかセザンヌの風景画みたいだなと、ふと感じたときもあり。そして、そういう部分に触れると、彼がスナーキー・パピーに持ち込んでいる部分も少なくないと思わされるのだ。
▶︎過去の、スナーキー・パピー/マイケル・リーグ
http://43142.diarynote.jp/201606171730294884/
http://43142.diarynote.jp/201606201007017702/
▶︎過去の、ザ・ニュー・マスターサウンズ
http://43142.diarynote.jp/200608081335460000/
http://43142.diarynote.jp/201001241332342762/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130117
▶︎過去の、コリーヌ・ベイリー・レイ
http://43142.diarynote.jp/?day=20110308
<今日の、定石外し>
横に出している正方形の万華鏡みたいな写真は何? と、問うて来た人がいたので、お答えしましょう。これ、エッフェル塔を真下から撮ったものです。エッフェル塔って下に何もなく、自由に行き来できちゃうし、下から上部をがばあーっと見上げることが可能なわけ。それって、東京タワーとかの下部に建物がある構造になれていると、望外に不思議〜新鮮な気持ちになれちゃう。
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