アンティバラス

2015年4月26日 音楽
 ブルックリンで1998年に結成された、大所帯のアフロビートのバンド(2004年9月19日、2005年1月21日)を南青山・ブルーノート東京で見る。セカンド・ショウ。ヴォーカル(往年のフェラ・クティのように、顔にペイントをしていた)、打楽器2(うち、一人は左利き)、管4(バリトン/フルート、テナー、トロンボーン、トランペット)、ギター2、ベース、キーボード、ドラマーという布陣でパフォーマンス。

 NYでもう一つの花を開かせたアフロビート表現を送り出す彼ら、新作は3年ほど出していないが、ライヴはいろいろやっているのか、いい感じの現役感のもと人力100%の肉感ビート・サウンドをきっちり送り出す。エチオ(・ピア)・ジャズ的情念を湛えた曲もやったし、フェラ・クティの1974年曲「Alagbon Close」やトーキング・ヘッズの1980年曲「Crosseyed & Painless」のナイスなカヴァーもあり。ファーストとセカンドはすべて演目を変えているようだが、意外に曲選びはちゃん練られているのだと思う。

 バンド音総体は前に見た時より、逞しい。けっこうメンバー交換もしてきているだろうけど、経験の積み重ねを感じる。意外だったのは、ヴォーカリストが出張る時間が過去より短くなった(つまり、よりインスト部に力を入れていた)と思えたこと。シンガー、変わっていないよな? でも、いろんな出自や風体を持つ人たちが、本当に楽しそうに、音を重ね合う様に触れるのは、ココロ弾む。1時間20分ぐらいのパフォーマンス時間だったか。

▶過去の、アンティバラス
http://43142.diarynote.jp/200410121003440000/
http://43142.diarynote.jp/200501222327330000/

<今日の、希望>
 2008年にオフ・ブロードウェイで始められ、その後ブロードウェイや米国大都市やロンドンなどで持たれているフェラ・クティを題材に置くミュージカル「フェラ」の音楽にアンティバラスは当初から関与したと言われる。同ミュージカルに関わることが出来たのは、アンティバラスにとって誉れであったろう。トニー賞の部門賞獲得やグラミー賞のノミネートも受けた「フェラ」はけっこう好評も得たようなので、間違って日本にも来ちゃうかと淡い期待を持ったが、やはりそれはないのかな。それはともかく、ここのところ、JBやジミ・ヘンドリックスやスライ・ストーンなど音楽映画もいろいろと作られているし、フェラ・クティを扱った映画が作られても不思議はないと思う。だって、あれだけドラマティックで、ポイントの多い人生を歩んだ御仁であるから。ミュージカル「フェラ」はこの9月にもまたブルードウェイで上演される。舞台に出てくるミュージシャンにアンティバラスの面々は入っていないようだが、いまだキャストの項には編曲/演奏として、その名前が出されている。うむ、やっぱり、ミュージカル見てみたいナ。
追記:ぬわんと、先週の金曜にレゴスで、これまで表では交わることがなかったはずのフェラの2人の息子たち、フェミ( 2000年4月14日、2003年7 月30日)とシェウン(2007年10月25日、2009年7月26日、2012年7月27日)が共演した、というニュースが入ってきた!
▶過去の、フェミ・クティ
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-4.htm
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2003-7.htm
▶過去の、シェウン・クティ
http://43142.diarynote.jp/200711121022550000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20090726
http://43142.diarynote.jp/?day=20120727

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