オーストラリアのエレクトロニカ傾向にあるシンガー・ソングライターの公演、渋谷・クラブクアトロ。どっひゃー、激込み。にして、外国人=オーストラリア人比率高く、オレ、ニセコに来ちゃったかと思った? 彼ら、勝手な掛け声をあげたり、一緒に歌ったり。それに接して、我等がアンセム送り出しアーティストとしての豪州での支持の高さを思い知られる。とともに、彼の楽曲の歌詞をちゃんと知りたくなった。先日(2015年1月12日)のアウスゲイルもアイスランドでそういう位置にいるアーティストなはずだが、あのときは過剰に外国人がいたわけではなかったよなー。と、一瞬思ったが、それは在日アイスランド人が少ないだけなのだろうと合点。もし、オーストラリア人と同じぐらい東京に住むアイスランド人がいたら、やはり今日ぐらいの外国人比率の高さになったのではないか。それにしても傍若無人な同胞からの声援を受けて、おいおいここは東京でオーストラリアじゃないんだよと、いさめる彼はとてもいい奴っぽかった。また、ショウの進め方、客へのアプローチの仕方も斜に構えた所がなく、快活で直接的だった。

 一人による、パフォーマンス。DJ 的所作による音出しのもと、自ら弾くキーボード音をくわえ、そして何気に野太いベターっとした声で歌う。微妙にソウル好きかもと思わす曲調は滑らかで、漂う情緒もはらむ。ビートは基本四つ打ちでインストゥメンタルやプリセットのヴォーカル曲トラックをいじるときもあり、そういう場合はテイラー・マクフェリン(2012年3月2日、2012年2月18日、2014年9月26日)のインスト表現と重なる回路も持つと思わせられたか。

 ところで、アーティスト名を見て、チェット・ベイカーを思い起こす人もいるだろうが、もちろんその名前はあのジャズ・トランペッター/シンガー故人から取られている。フェイクだから、ベイカーではなくフェイカーなわけだ。本名ニコラス・ジェームス・マーフィ君はベイカーの暖簾に腕押し的な虚無的/ユニセックス的なヴォーカル表現への思慕からそう名乗っていると思われるが、先に触れたように歌声は機材を通してもいても男性的。とはいえ、とらえどころのない曖昧さは、ベイカー流れの部分がほんの少しあるかもしれない。

▶過去の、アウスゲイル
http://43142.diarynote.jp/201501131649383715/
▶過去の、テイラー・マクファーリン
http://43142.diarynote.jp/201202200901013744/
http://43142.diarynote.jp/?day=20120302
http://43142.diarynote.jp/201409291402101328/ 

<今日も、順調なり>
 連日の飲み流れ早朝帰宅で、疲れ気味。ながら、ちゃんと昼間は片付けようと思っていた2誌の予定原稿をちゃんと仕上げて、自分で自分をほめたい。うち、bsr誌の現代ファンクについての原稿は与えられた量を当初かなり超えてしまい、2200字に縮めるのに少し苦労。そのため、ちょい流れが飛躍気味の分り辛いものになったか。編集者の返信は好評で、ホっとする。明日から3日連続でインタヴュー取材が入っているので、昼間集中して原稿を書くことができなくなる。でも、はかどり具合は順調で、楽勝で月末仕事をこなせるはずで、気分いい〜。

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