以前はピンのブルース・レディとして活動していたスーザン・テデスキ(フジ・ロックに出たことなかったか?)とデレク・トラックス(2004年5月20日、2006年11月20日)夫妻による大所帯バンド(2016年4月1日、2014年2月11日)の公演を、水道橋・東京ドーム・シティ・ホールで見る。

 フロントの二人をサポートするのは、亡くなったコフィ・バーブリッジ(2004年5月20日、2006年11月20日、2016年4月1日、2014年2月11日)に変わる白人鍵盤奏者、ベース、2人のドラム、3人のホーン・セクション、3人のバックグラウンド・ヴォーカルという陣容。管とコーラスには一人づつ女性が入り、また黒人と白人比率もほぼ同じといった感じで、属性を超えてみんな仲良くタッグしていこう的な佇まいはやはり印象に残る。

 ミニ・スカートを履いたテデスキは多くの曲でギターを手にし、ときにソロも取る。2014年の公演のとき、あまりギターを弾かなかったのは指か手首をいためていたからなのかな。そういえば、今回は照明が過去より暗めであったような気もしたが、それは気のせい?

 もう、実にふくよかにして地に足をつけている土着ロックを、見事に重なりあいながら、堂々送り出す。重厚にして、豊穣。もう、夢のバンドみたいだなという感想も出てこようか。中盤までは1曲1曲の尺はコンパクトにまとめられ、これは1時間10分コースかと思うような感じでショウは進んでいったが、途中からゴワーんと1曲の尺が長くなり、結局アンコールを含めると120分のショウだった。その人と人の重なり合うノリを濃厚に持つ公演の意義については、日経新聞電子版にそのうち出ます。

 アンコールには、おお! その1曲目はザ・オールマン・ブラザーズ・バンドのカヴァーで何より知られるブルース曲「ステイツボロ・ブルース」だったのだが、そのさいなんと来日中のドン・ワズ(2013年2月15日、2019年6月12日、2019年6月13日)が出てきて、黒人べーシスト(ジャズ・フュージョン畑のティム・ルフェーヴル〜2010年2月19日、2014年2月11日、2016年4月1日、2017年2月2日、2019年2月8日〜は抜けた)のベース借りて演奏する。2フィンガーで黙々と。ああいう姿を見ると、彼は何よりどすこいロックの人であると思えてしまうな。

▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
▶過去のデレク・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/200405200442460000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061120
▶過去の、テデスキ・トラックス・バンド
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
▶過去の、コフィ・バーグリッジ
http://43142.diarynote.jp/200405200442460000/
http://43142.diarynote.jp/?day=20061120
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
https://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
▶過去の、ティム・ルフェーヴル
http://43142.diarynote.jp/201002211122268480/
http://43142.diarynote.jp/201402121439433317/
http://43142.diarynote.jp/201604020743314542/
https://43142.diarynote.jp/201902090716285574/
▶︎過去の、ドン・ワズ
http://43142.diarynote.jp/201302181044151204/
https://43142.diarynote.jp/201906151230594715/
https://43142.diarynote.jp/201906151236029148/ 最後のほう


 終了後、急いで移動。ECMから自己リーダー・トリオ作『フォー・トゥー・アキズ』 (ライナー・ノーツ担当盤だなあ)を出している、在ミュンヘンのドラマーである福盛 進也 (2018年1月7日、2018年4月7日、2019年1月5日)のトリオ公演を、3曲目の終盤からになってしまったが、丸の内・コットンクラブで見る。テナーと一部ソプラノ・サックスを吹くノルウェー人のトリグヴ・サイムとドイツ人ピアニストのウォルター・ラングが付く。仏人テナー・サックスのマテュー・ボルデナーヴに代わるサイムは長髪&ヒゲで、見た目だけだとテデスキ・トラックス・バンドにいたほうが似合いそう(笑い)?

 ジャズの定理をふまえたうえで、いかに詩的に、オルタナティヴな漂う情緒や含みを身にまとい悠々とインタープレイしていくか。そうした課題に十全にのるような演奏。そして、その過程で、アメリカ/欧州生活が長い福盛が持ち込む日本的な侘び寂びの感覚がおおきくモノを言ってくる。やはり個性があるなと思う。

▶︎過去の、福盛 進也
http://43142.diarynote.jp/201801081118162617/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/
https://43142.diarynote.jp/201804081516393408/

<今日の、取材>
 夕方、スガダイロー(2009年1月8日、2009年7月3日、2013年2月19日、2016年2月28日、2016年7月16日、2017年4月11日、2017年7月8日、2019年5月30日)の取材をする。先日のライヴでは杖をついていたが、今日はスタスタと歩いている。そのことを確かめれば、彼は10キロぐらい平気で歩いちゃうほど歩くのが好きで、先日は歩きすぎで足を痛めてしまったのだそう。なんじゃ、それ? 今回は、毎日新聞記事用の取材。ライヴには“ダイロー・ギャル”が集まるが、口うるさいおっさんにもっと聞いてほしいと、マネージャー氏。いや、やっぱしギグの場に女性が多い方がいいですよと、ぼく……。
▶過去の、スガダイロー
http://43142.diarynote.jp/200901091437341082/
http://43142.diarynote.jp/200907131158382767/
http://43142.diarynote.jp/201302201720351212/
http://43142.diarynote.jp/201603011023174338/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160716
http://43142.diarynote.jp/201704131639031673/
https://43142.diarynote.jp/201707101243147840/
https://43142.diarynote.jp/201905310800294940/

コメント