順調に支持層を広げているカマシ・ワシントン(2014年5月28日、2015年10月31日、016年12月6日)のショウを六本木・ビルボードライブ東京で見る。セカンド・ショウ。

 テナーの本人にくわえ、(アルトの父親は今回加わらなかったが)過去のリーダー公演と同じ陣容なり。トロンボーン、女性シンガー、キーボード、ダブル・ベース、ドラム二人。鍵盤が非アフリカ系奏者に変わっていたが、他は近2回と同じプレイヤーたちだったはず。今回、ベースのモズレーさんの活躍する余地が増大していて耳を引いたのと、ドラムのブルーナーJr.がけっこうレギュラー・ブリップで叩いてへえ。今の観点で過去の前を見たブラック・ジャズを拾い上げ、屈託のない活劇的ジャズを作る様を見て、彼こそは文字通りの“新伝承派”ではないかとも思った。今週末の毎日新聞夕刊に、ライヴ評が掲載されます。

 ところで、欧州ツアーをやったあと韓国経由でやって来た一座はサマーソニック出演を経て、ここに登場。そして、9月に入ると、1万5000人強をほこるキャパを持つハリウッド・ボウル(2007年7月18日)で2晩も公演をするUK静謐系ポップ・ロック・バンドのフローレンス+ザ・マシーン公演に出るらしい。ぜんぜん、音楽性ちがうじゃん。と思ったら、その新作『ハイ・アズ・ホープ』でワシントンはちょい菅音をつけているんだよな。そして、その後のずっと続く米国ツアーは新進アフリカ系女性シンガー・ソングライターのヴィクトリー・ボイドやブッチャー・ブラウンを同行させる。

▶︎過去の、カマシ・ワシントン
http://43142.diarynote.jp/?day=20140528
http://43142.diarynote.jp/201511040742444324/
http://43142.diarynote.jp/201612091513593556/
▶︎過去の、ハリウッド・ボウル
http://43142.diarynote.jp/200707232251010000/

<今日の、R.I.P.。そして、案内>
 アリサ・フランクリン、1942年3月25日〜2018年8月16日。巨星。逝く。それしかありません。もう、稀代の歌い手であり、ゴスペルを下敷きに広がったソウル・ミュージックの最高の体現者。僕はアトランティック期のブツに手が伸びるが、その魔法はそのキャリアを通して出され、残されたものは膨大というしかない。映画「ブルース・ブラザーズ」で彼女の旦那役を務めたブルース・ギタリストのマット・ギター・マーフィーも、フロリダ州マイアミでこの6月15日に、88歳で心臓発作のために亡くなった。彼女の死を知り、思わずぼくを思い出しましたと、Facebookで友達申請してきた古い仕事仲間あり…。20年ぶりぐらいだと思うが、そのようなアレサの訃報が導くつながりややりとりはあちこちで持たれたのではないか。で、以下は告知です。
 鈴木啓志+高地明+鷲巣功。R&B評論3巨頭が、お気に入りのアリサ曲をかけ、語り尽くす! てな会が、11月10日(土)15時から、四谷 いーぐる http://www.jazz-eagle.com/information.htmlでもたれます。アナログをメインに、同店のオーディオ・システムでかけます。

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