異色(と言っていいかな?)ジャズ・ギタリストのジェリアン・ラージ(2005年8月21日、2009年6月24日、2011年7月20日、2017年2月1日)と革新ブルーグラス・グループのパンチ・ブラザース(2016年8月4日)のギタリストであるクリス・エルドリッチ(2016年8月4日)のデュオ公演を、丸の内・コットンクラブで見る。最終日の最終セット(セカンド・ショウ)で、満場、盛況。二人はこの2月に双頭デュオ作『Mount Royal』(Free Dirt。基本曲は持ち寄り。共作曲やトラッド、カート・コヴェイン曲などもやっている)を出している。

 昨年のパンチ・ブラザース公演と同様にノー・PA/ノー・エフェクター、完全生音で勝負の公演。エルドリッッチはときにキレイ綺麗したヴォーカルも取っていたが(つまり、ぼくの趣味ではない)、一応ヴォーカル用のマイクは置かれていたもののそこそこ離れて歌っており、それもけっこう生ヴォーカルが我々には聞こえていたのではないか。両者和気藹々に歩み寄り(少し、エルドリット寄りと指摘できた?)、アメリカの何かとも繋がるアコースティック・ギター音楽が紡がれる。とにかく、生音だと二人のギター演奏音の音量コントロールが素晴らしいことに大きく頷いてしまうが、それは接する者みんなが感じたことだろう。あ、それとチューナーを使わず、ビーンビーンと弦チューニングをしており(相手から、音をもらったりもしていた)、その素朴さもらしかった。

▶過去の、ジュリアン・ラージ
http://43142.diarynote.jp/200508230545510000/
http://43142.diarynote.jp/200906300951327850/
http://43142.diarynote.jp/201107230819362417/
http://43142.diarynote.jp/201702021523283237/
▶︎過去の、クリス・エルドリッチ/パンチ・ブラザース
http://43142.diarynote.jp/201608100931466329/

<今日の、アーティストの連鎖>
 この初夏に出たジョン・ゾーン(1999年9月24日、2006年1月21日)の曲をやる『Midsummer Moons』(Tzadik)は、ジュリアン・ラージと1週間前に来日したばかりのギタリストであるギャン・ライリー〜2017年11月7日と〜とゾーンの三者連名によるアコーデスティック作だ。そこで二人はギター・デュオを繰り広げ、ゾーンは激励役に回っている。そういえば、ラージの2016作『Arclight』をプロデュースしたジェシー・ハリス(2002年12 月21日、2005年9月7日、2006年1月23日、2006年4月22日、2007年3月11日、2009年3月31日、2010年10月10日、2011年8月6日、2012年7月16日、2013年5月26日、2016年4月27日、2016年9月8日、2017年6月10日)もジョン・ゾーンの2014年ヴォーカル使用作『Song Project』(Tzadik)に参加し、ツアーを一緒にしていましたね。
 この晩のショウは、野中丈太郎aka野中英紀と一緒に見た。彼、今はある芸術財団のトップにいて、世界を飛び回っている。そんな彼と最初に会ったのは1984年か。高校の頃はサンパウロ育ち、バークリー音楽院卒のギタリストである彼は細野晴臣(2009年10月12日、2010年4月15日、2010年11月21日、2011年8月7日ち2012年8月12日、2012年9月5日、2013年1月29日、2013年8月7日、2013年8月11日、2014年10月25日)のプロデュースで、インテリアというインストゥメンタルのバンドでアルファのYENレーベルからデビューし、その後に細野とはフレンズ・オブ・アースというユニットを組んでいたこともある。また、彼はフォノグラムから『A-key』というリーダー作を出したこともあった。実はそのインテリアの音を気に入ったのが、1980年代半ばに飛ぶ鳥を落とす勢いを持つウィンダム・ヒルを運営していた、アコースティック・ギター奏者でもあるウィル・アッカーマン。そして、彼らはインテリアズという名義にて、ウィンダム・ヒルからYEN盤を元にするアルバムをリリース。それは同社初の、エレクトリック傾向作だった。
 ライヴ終了後も、会場で野中と延々飲んでいて(彼と細野が一緒にルイジアン州バトンルージュにジェイムズ・ブラウン〜2000年8月5日〜に会いに行った話とか、面白かったなあ)、ほぼ最後の客としてホワィエに出たら、ラージとエルドリッジはまだ客対応をしていた。で、我々も少し立話。野中がギタリスト然とした感想を言ったりしたので、彼がギタリストであることを伝えると、野中はウィル・アッカーマンとの絡みを自己紹介的に言う。すると、二人がえっと身を乗り出す。へ〜え、アッカーマンって 一目置かれているんだー。アッカーマンは近々、新しいレーベルを起こすよう。あー、評判のいい細野晴臣の新作2枚組を聞かなかきゃ。

▶︎過去の、ジョン・ゾーン
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/september1999live.htm
http://43142.diarynote.jp/200601271857530000/
▶︎過去の、ギャン・ライリー
http://43142.diarynote.jp/201711080729053828/
▶過去の、ジェシー・ハリス
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
http://43142.diarynote.jp/200509130315380000/
http://43142.diarynote.jp/200601271859050000/
http://43142.diarynote.jp/200604251252010000/
http://43142.diarynote.jp/200703130418360000/
http://43142.diarynote.jp/200904040640421651/
http://43142.diarynote.jp/201010111257003810/
http://43142.diarynote.jp/201108101632022013/
http://43142.diarynote.jp/201207180824136323/
http://43142.diarynote.jp/201305280925006733/
http://43142.diarynote.jp/201605141103337291/
http://43142.diarynote.jp/?day=20160908
http://43142.diarynote.jp/201706111121479426/
▶過去の、細野晴臣
http://43142.diarynote.jp/200910141731349364/
http://43142.diarynote.jp/201004180836405961/
http://43142.diarynote.jp/201011250550109951/
http://43142.diarynote.jp/201208201258419318/
http://43142.diarynote.jp/201209181238434594/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130129
http://43142.diarynote.jp/?day=20130807
http://43142.diarynote.jp/201108101635051749/
http://43142.diarynote.jp/201308130851402454/
http://43142.diarynote.jp/201410301511243448/
▶過去の、JB
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2000-8.htm サマーソニック初日

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