王様

2021年2月6日 音楽
 渋谷・Li-Poで、王様 を見る。ここで彼がやるのは、19回目になるのだとか。https://43142.diarynote.jp/201610141749551400/ ということがあったので、機会があれば一度彼のパフォーマンスに触れてみたかった。ステージ側と客席側の間には、大きい透明ビニールのシートが吊るされている。ぼくの入場時検温は35度代だった。

 例のコスプレ姿にて、登場する。昨年に還暦を迎え、デビュー25周年になったのだとか。レコード大賞の部門賞を受け、テレビの「徹子の部屋」にも出たというから、一頃は本当にお茶の間に彼の存在は入り込んでいたのだろう。昼間はちゃんと仕事をし、日が暮れると遊びに出かけるという生活をしていたぼくはあまりTVを見ていなかったので、推測となるが。

 エレクトリック・ギターを弾きながら歌う。その際、MDに入っているトラックを用いる。今使っているプレイヤーは10代目のものとか。懐かしい。今は廃れてしまったが、一時MDはかなり使われ、かつてぼくもインタヴュー時に使ったり、組んだコンピレーションのサンプルをMDでレコード会社のディレクターに渡したりしていた。インタヴューを収めたMDはトランク・ルームのどこかにあるはずだ。その後、取材の際にはICレコーダーを使うようになったが、それもだいぶたつ。

 ツェッペリン、ストーンズ、キッス、ジミ・ヘンドリックス、ジャーニー、ディープ・パープル、グランド・ファンク・レイルロード、ヴァン・ヘイレンほか、オールド・スクールの著名バンドの有名曲を和訳+の日本語で披露していく。全部言葉が入ってくるわけではないが(それは、ぼくの特性ゆえ。本当に言葉が耳に入りにくい人間なのダ)、クククと笑える。日本語を聞いて、逆にうろ覚えの原曲歌詞の言葉を思い出すのも興味深い。キッスの「デトロイト・ロック・シティ」という歌はデトロイト賛歌の曲だと勝手に思っていたが、トラックに身を投げる自殺の曲であったのか。

 彼は曲間にはたっぷり話す。取り上げたアーティストや曲についてのことを中心に語るのだが、ぼくはほぼ同じ世代の洋楽マニアなので100%分かるが、そうじゃない人には何気に難度が高いものかもしれない。

 王様はギターが上手く、過去ロック・ギターを弾くことに喜びを覚えてきた人なのだなということをすぐに了解。大学のサークルなんかで、なんでも上手にコピーできちゃう人として一目置かれていたのではないか。そして、彼一流の知識や知性や諧謔の発露として、日本語化した歌を伴うこののやり方が出てきたのだなと思った。

 レパートリーはすべてロック曲に特化する。ゆえに、すごいゾとぼくに再認識させたジェイムズ・ブラウンの「セックス・マシーン」はもちろんやらず、少し残念。聞けば、それをやったころは迷いが出ていた時期で、間口を広げたことでそれまでついていたハード・ロック系のファンが離れていってしまったそう。

<今日の、夢>
 音楽フェスに行っている夢を見た。場所は温泉地のようでもある、わりと都市部。そのかなりの面積の中心部がすべて、フェス会場となっている。どうやってそこまで行ったかは記憶がないが、まず宿に入り〜ホテルというよりは旅館という感じではなかったか〜、荷物を置いた。すぐに何人もの知り合いと会い、やあやあやあ。アーティストもそこに顔を出したりもしている。その後、最初は誰かと一緒に会場に出たものの、すぐに1人で歩く。その後も知り合いたちと会い、少し一緒に行動するが、また1人となる。夢の中で、ああオレは個人主義なんだなと思った。会場は人人人、家族づれも多く、すごい動員だ。夏場なのだろうが暑くはなく、長袖のシャツと薄手のパンツという格好でちょうどいい。オレの格好、いけてなくはないよなと、やはり夢のなかで思う自分がいる。あちこちにステージはあるはずなのだが、演奏音は聞こえない。はっと目が覚めたら、夢で場内をいろいろ歩いていたので、疲労困憊。腰がダルい。ふーむ、ぼくはイヴェントや人との出会いを渇望しているのだろうか。

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