叩き上げの渋みと含蓄がたっぷりのシンガー・ソングライターであるスティーヴ・アールの息子(父親は離婚+再婚した女性を含め7度結婚しているが、3番目の妻との子供であるよう)で、父親と同じ道に進んだジャスティン・タウンズ・アールが亡くなっている。住んでいたナシュヴィルで死去。警察は薬物の過剰摂取とふんでいるという。

 そのミドル・ネームは、父スティーヴが憧れたシンガー・ソングライターのタウンズ・ヴァン・ザントから取られた。そのヴァン・ザントはずっと薬まみれの人であったが、端正っぽい顔つきながらタウンズ・アールも10代始めからクスリ漬けであったそう。ま、父親も薬禍で1990年代にMCAから三行半を突きつけられたこともありました。確かな歌声のもと心地よいひっかかりを持つ〜語り部風情を持つ、とも書けるか〜ギター弾き語り主体表現を聞かせて、アルバムを8枚リリース。娘のエマはまだ3、4歳のはずだ。

 また、1975年に故ジョニー・サンダースのザ・ハートブレイカーズに加入したギタリストであるウォルター・ルアーもお亡くなりになった。生粋のニューヨーカーであり、まさしくニューヨーク・パンクの渦中にリアルにいた人だ。複数のザ・ラモーンズのアルバムにも入ったことがある彼は1991年のサンダースの死後は、自分の名前で活動。気っ風のいい、心意気のギターとヴォーカルを聞かせた。昨年秋にも来日していて、それを見た知人はなんかとっても愛の人のように思えたとのこと。この7月に肝臓がんと肺がんだと診断され、そのまま悪化し病院で息を引き取ったという。

 そして、フランス在住(1974年に渡った)のフリー・ジャズのトランペッターである沖至〜この名前、なかなかイケてますね〜の訃報も流れている。ぼくは確か1990年代に一度彼のライヴを見たことがあるだけだが、ジャズの自由、いや自由の人だからこそのジャズ行為を清々しく体現した人であると思う。

<今日は、生まれた日>
 お祝いのメッセージをいただき、恐縮です。と、オレさまのぼくでも、殊勝にそう言いたくなりますね。夜には星を見上げて、みんな楽しく長生きできますようにとお祈り、しないかもしれないが、そういう気持ちです。

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