映画「高津川」(1月30日)
2020年1月31日 音楽 高津川という名前は認知していたものの、島根県を流れる川というのは、この2019年日本映画を見て初めて知った。へえ、益田市を流れ、同市にはANAが乗り入れる空港があるのか。ぼくが日本で唯一行ったことない山陰の、ある地区のことを、このご当地映画は教えてくれる。まあ、何年か前には、四国には行かずに死んじゃうと思うとぼくは言っていたのに行けたので、そのうち赴く機会もあるような気もするが。原作・脚本も手がける1962年生まれ監督の錦織良成は、島根県出身とのこと。
過疎、介護、伝統芸能の継承、自然への愛着、開発への危惧など、かなりな清流のような高津川流域にある廃校が決まった小学校区に住む人/出身者たちが抱えるもろもろを拾い上げる映画。現地に根ざす形而上を自負とともに丁寧に映像作品に昇華させた内容で、これがドキュメンタリーだったらなんぼか見るのが楽だと、ぼくには思えた。というのも、失礼な書き方になるが、すべからく優等生ちっくなストーリー仕立てで、ぼくは戸惑った。登場人物それぞれに問題や悩みも抱えるが、その描き方が予定調和と言うか、なんか綺麗ごとすぎる。汚れた(?)ぼくの感じ方においては。
まあ地元の人々の協力率100パーセントという感じの仕上がり、それだと負の話は盛り込みにくいよなー。まあ、監督はそういう意思は端からなかったろうけど。もしぼくの子供がちらり映っていたとして、その映画が不謹慎な話をはらんでいたら子供にも見せられないし、そういう場合はぼくもなぜか真人間になり、おりゃあ地元さんざん巻き込んで何ふざけた映画つくってるんじゃいと憤りを覚えると思うもの。そんなこと考えたら、外野は無責任であることも自覚した。
変な例え方をするなら、ロックやファンクや冒険ジャズを聞きに行ったら、ビリー・ヴォーンの楽団だったという感じ? いや、ケニー・Gでもいいけど。ビリー・ヴォーンやケニー・Gを評価する人がいていいのは当然。ただ、ぼくの好みとは離れるだけ。そういえば、音楽も現代的要素ゼロのぬるい、いや落ち着いた生音の音楽がつけられていて、それも監督の求めるところなのだろう。あと思ったのは、普段のぼくの生活が“お花畑”すぎるのかということだった。だからこそ、ぼくはハウリン・ウルフもキャプテン・ビーフハートも笑顔で聞ける。どこかに傷を抱えていたら、負の要素を抱えた、トゲのある音楽は心から楽しめないんじゃないか。
地元愛のもと、生真面目にその流域の人々の実直な営みや気概を描こうとしているのはよく分かる。中国地方ではすでに公開されているようで、4月からこちらでも公開される。渋谷・ショーゲート試写室。
<今日の、昼下がり>
本を上程した知人がお世話になった人をもてなす昼食会にお呼ばれし、銀座の個室だけの和食店でパクパク。昼間からワインも開栓で、お地蔵さま。そんな大げさなお礼をされるようなことはしてないんだけどなー。その後、伊東屋とか、夕方まで銀座をぶらぶら。天気もとてもよく、うれしい午後でした。で、帰りしなに、渋谷下車。
過疎、介護、伝統芸能の継承、自然への愛着、開発への危惧など、かなりな清流のような高津川流域にある廃校が決まった小学校区に住む人/出身者たちが抱えるもろもろを拾い上げる映画。現地に根ざす形而上を自負とともに丁寧に映像作品に昇華させた内容で、これがドキュメンタリーだったらなんぼか見るのが楽だと、ぼくには思えた。というのも、失礼な書き方になるが、すべからく優等生ちっくなストーリー仕立てで、ぼくは戸惑った。登場人物それぞれに問題や悩みも抱えるが、その描き方が予定調和と言うか、なんか綺麗ごとすぎる。汚れた(?)ぼくの感じ方においては。
まあ地元の人々の協力率100パーセントという感じの仕上がり、それだと負の話は盛り込みにくいよなー。まあ、監督はそういう意思は端からなかったろうけど。もしぼくの子供がちらり映っていたとして、その映画が不謹慎な話をはらんでいたら子供にも見せられないし、そういう場合はぼくもなぜか真人間になり、おりゃあ地元さんざん巻き込んで何ふざけた映画つくってるんじゃいと憤りを覚えると思うもの。そんなこと考えたら、外野は無責任であることも自覚した。
変な例え方をするなら、ロックやファンクや冒険ジャズを聞きに行ったら、ビリー・ヴォーンの楽団だったという感じ? いや、ケニー・Gでもいいけど。ビリー・ヴォーンやケニー・Gを評価する人がいていいのは当然。ただ、ぼくの好みとは離れるだけ。そういえば、音楽も現代的要素ゼロのぬるい、いや落ち着いた生音の音楽がつけられていて、それも監督の求めるところなのだろう。あと思ったのは、普段のぼくの生活が“お花畑”すぎるのかということだった。だからこそ、ぼくはハウリン・ウルフもキャプテン・ビーフハートも笑顔で聞ける。どこかに傷を抱えていたら、負の要素を抱えた、トゲのある音楽は心から楽しめないんじゃないか。
地元愛のもと、生真面目にその流域の人々の実直な営みや気概を描こうとしているのはよく分かる。中国地方ではすでに公開されているようで、4月からこちらでも公開される。渋谷・ショーゲート試写室。
<今日の、昼下がり>
本を上程した知人がお世話になった人をもてなす昼食会にお呼ばれし、銀座の個室だけの和食店でパクパク。昼間からワインも開栓で、お地蔵さま。そんな大げさなお礼をされるようなことはしてないんだけどなー。その後、伊東屋とか、夕方まで銀座をぶらぶら。天気もとてもよく、うれしい午後でした。で、帰りしなに、渋谷下車。
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