渋谷・WWW Xで、米国東部ヴァージニア州出身のほんわか(←ドリーム・ポップなどとよく称されていた)4人組バンド(2013年10月31日)を見る。2018年新作『Indigo』(Captured Tracks、2018年)はかなりゆったりめに迫り、ロキシー・ミュージック(2010年7月31日)の『アヴァロン』や“投げ槍”のころを思い出させる内容になっていた。そして、久しぶりの来日公演となる今回はかつての“さわやか青春ソング”もやったが、やはりハイライトとなるのは変化を伝える新作流れの曲ではなかったか。アルト・サックス兼キーボードのサポート奏者がつき、サックス音が入ると余計にロキシー度数は高まる。そして、その手の生理的な質量感も抱えた風雅な曲群に接すると、曲も作るジャック・テイタムの歌の力が如実に表れる。おお、こんなに存在感のあるシンガーであったのか。成長を如実に感じさせる実演でした。

▶︎過去の、ワイルド・ナッシング
https://43142.diarynote.jp/201311010936527496/
▶過去の、ロキシー・ミュージック
http://43142.diarynote.jp/201008251413325933/

 その後、渋谷・デュオで日本人3人組(+キーボードのゲスト奏者付き)のOvallを見る。ザ・レイ・マン・スリー(2010 年5月25日)をもう少しお洒落にしたことをする人たちという印象を持っていたが、当たらずとも遠からず。そこにもう少し新しいソウルネスを加えていると書けるかな。ぼくはと言えば、数年前に矢野顕子(2004年7月20日、2008年8月3日、2008年12月14日、2009年8月19日、2009年9月4日、2009年12月13日、2010年12月12日、2011年9月9日、2011年12月11日、2012年8月21日、2013年8月11日、2013年11月30日、2014年8月7日、2015年8月20日、2016年9月15日、2017年12月10日、2018年8月27日 )がレコーディングで彼らを起用していて、その存在を知ったのだが。

 大雑把にいえば、PC経由優勢の都会派ソウルをメロウに生演奏で開く。インストゥルメンタルもやるが、ヴォーカル曲のほうが魅力的。押し出しの強い音を叩くドラマーが主にリード・ヴォーカルを取り(その声質、イフェクターをかけているのかいないのか。音楽性にあっている)、ベーシストとギタリストもユニゾン気味のコーラスをつける。とにかく、今のソウルにまつわるイケてるコード進行をよく知っていると思わせる曲群は肌触りが良く、しっくりと来る。事実固定のファンがついていることもお客さんの様子で分かり、彼らの曲を聞いてこれが“我々の日々のサウンドトラック”というふうに感じ入る受け手がいるのも不思議はない。ヴォーカル曲であってもインスト部には力を置き、2曲目ですでにドラム・ソロも入れられる。それ、スティーヴィー・ワンダー(2005年11月3日、2010年8月8日、2012年3月5日)の「迷信」のパターンを基に発展させていく感じのものだった。

▶︎過去の、ザ・レイ・マン・スリー
https://43142.diarynote.jp/201006031537221581/
▶過去の、矢野顕子
http://43142.diarynote.jp/200407200015350000/
http://43142.diarynote.jp/200808090220110000/
http://43142.diarynote.jp/200812281440093394/
http://43142.diarynote.jp/200908221621447408/
http://43142.diarynote.jp/200909120647256771/
http://43142.diarynote.jp/201001051622194305/
http://43142.diarynote.jp/201012131714372906/
http://43142.diarynote.jp/201109151818437240/
http://43142.diarynote.jp/201112191449196187/
http://43142.diarynote.jp/201209180912154167/
http://43142.diarynote.jp/?day=20130811
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
http://43142.diarynote.jp/201408091058201133/
http://43142.diarynote.jp/201508210809254412/
http://43142.diarynote.jp/201609201813357761/
http://43142.diarynote.jp/201712111145326498/
https://43142.diarynote.jp/201808291108033102/
▶過去の、スティーヴィー・ワンダー
http://43142.diarynote.jp/200511130015240000/
http://43142.diarynote.jp/201008261618276388/
http://43142.diarynote.jp/201203062006429595/

<今日の、移動とか>
 パルコ・パート2跡地にできた建物の上が、ホテルであるのをはじめて知った。ここ徒歩1〜2分圏内に他に二つもシティ・ホテルがあるのだな。今、工事中のパルコ・パート1のところには何ができるのだろう。WWW Xからデュオまでは5分強、東急本店横から会場に向けての小道がかなり混雑していて驚く。途中にあるラヴ・ホテルが、“チェックアウトは12時で、出入り自由”という立て看板を出している。普通のホテルのようにも使えます、ということか。そういえば、日韓ワールドカップのときに試合を仁川に見に行ったとき(http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-6.htm)に、航空機チケットと宿がセットになった安いパックを使ったら、宿はソウルの半分ラヴ・ホテルみたいな雰囲気のところだった。なんか灯りがピンク色だったんだよな。そこで、オンドルの床を体験しました。デュオのトイレには、近く始まるコーチェラ・フェスのツアー告知チラシが貼ってあった。JTB主催、なり。そして、二つのライヴ後に2軒ながれたが、最初の店で少し年下の親友(某有名企業執行役員なんだよなー)と会う。ものすごく久しぶり、よかった良かった。

コメント