B.B.キング(2007年2月3日)をサポートしていたバンドに、ブルース大好きなギターと歌のティト・ジャクソン(2010年7月15日、2011年12月13日、2015年12月5日、2016年8月21日)が入りますよという公演。南青山・ブルーノート東京、ファースト・ショウ。

 B.B.流れバンドのほうは、ジェームス “ブーガルー” ボールデン(トランペット、ヴォーカル)、ウィルバート・コスビー(ギター)、ラッセル・ジャクソン(ベース、ヴォーカル)、ブランドン・ジャクソン(ドラムス)、エリック・デマー(サックス)、ラマー・ブーレ(トランペット)、ダレル・ラヴィーン(キーボード)という面々。あたま30分は彼らがパフォーマンス。ヴォーカルは曲により、ラッセル・ジャクソンとジェームス “ブーガルー” ボールデンがとる。なるほど、ウィルバート・コスビーのブルース・ギターは達者。歌はジャクソンのほうがいい感じで、B.B.の歌い口を彷彿とさせるところもある。

 そして、驚かされたのは、そのラッセル・ジャクソンが2曲でダブル・ベースを弾いたこと。ロカビリー風に、右手は派手にブンブンとスラップ。これがフレッテッドの縦ベースかと思いたくなるほど確かな音程を持つもので、電気ベースとの落差もそれほどない。だったら、風情もあるし、そちらで通してほしかった。というのも、その体を見て、ぼくはチェス・レコードのハウス・ベーシスト/プロデューサーのウィリー・ディクソンのことを思い出さずにいられなかったから。ディクソンの写真って、ウッド・べースと一緒のものでした。そういえば、初期モータウンも縦ベースが録音で使われていたという話もある。ラッセル・ジャクソンの姿と音は、そうした在りし日のブラック・ミュージックにまつわるロマンを浮き上がらせるものだった。

 その後、ティト・ジャクソンがキラキラの衣装をまとい、彼が全面的に前に出るブルース・ショウが繰り広げられる。スロウからアップまで、いろんなヴァリエーションを聞かせましょうという意図はあったかな。天下のジャクソン兄弟の次男という立場を利しての、ブルース教室という側面もあったや否や。アルト・サックス奏者が前に出てきて、ホンクなソロを取る曲もあった。

 そのまま、ブルースだけで突っ走るのかと思ったら、最後は「ABC」などザ・ジャクソン5曲もやる。その際、ハイ・トーンのアフリカ系シンガーがステージに上がり、リード・ヴォーカルを取った。

▶過去の、”ブルース・ボーイ”キング
http://43142.diarynote.jp/200702112125550000/
▶過去の、ザ・ジャクソンズ/ティト・ジャクソン
http://43142.diarynote.jp/201112201157058751/
http://43142.diarynote.jp/201007161048008489/
http://43142.diarynote.jp/201512091352434769/
https://43142.diarynote.jp/201608241301049887/

<今日の、がんばりすぎ>
 ここのところ、編集者やレコード会社の人には、ぼくはいい人になっているはずである。というのも、べらぼうに締め切りが入っていて、こりゃヤバいともう大車輪。結果、のきなみ締め切り前に原稿を出しているから。……ぼくの原稿提出傾向をわけるなら。1)普通の仕事の入り具合〜普通に締切日に出す。2)仕事が入りすぎた場合〜けっこう早めに出す原稿がある。3)完全に許容量を超えた場合。やはりプロなので締め切りを守るが、稀に前日とかにあと二日まってもらえませんとお願いを入れる場合もある。当然のことながら、このブログ原稿を書く余裕はなく、そちらは放置ですね。今日は来週頭締めのライナーノーツ原稿を午前中に提出。一生懸命書いたら依頼量よりも多めの原稿になっちゃった。そしたら、CDブックレット内の4ページ予定していたのを6ページにしますとのお返事。すまんこってす。

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