アレシャンドリ・アンドレス&ハファエル・マルチニ
2017年9月27日 音楽 ギターとフルートと歌のアレシャンドリ・アンドレスとグランド・ピアノとキーボードと歌を披露するハファエル・マルチニ(彼の方が、少し年長なか感じがあったか)、今の伯剌西爾ミナスの瀟洒な魅惑を伝える二人の公演。渋谷・WWW。これが、日本ツアーの最終公演であるという。
アンドレ・メマーリ(2013年11月30日)やアントニオ・ロウレイロ(2013年8月29日、2013年9月6日、2017年4月15日)らも関与したアンドレスの『マカシェイラ・フィールズ』(もう、5年ほどたつかな?)を聞いた際は本当にびっくり。清新な南米ポップ・ミュージックの扉を開けてしまったという感慨は、当時耳にする機会が増えたアルゼンチンの広角型ポップに対する親近感とあいまって相当なものがあった。そして、そういう思いにとらわれた聞き手は少なくなかったのだろう、場内にはインティメイト&ワクワクという感じの気分に満ちていた。
ポップス、クラシック、ジャズを等間隔に見たような、またインストとヴォーカル表現が抱える妙の間を行き来するような、いろんな重なり方のデュオのパフォーマンスが粛々と進められる。その様、ゆったりと湧き出る泉のよう。めくるめく弦音や菅音のサウンド込みでアンドレスの表現に親しんできたがゆえに二人だけの音であると一抹の歯がゆさは感じてしまうが、でも情と潤いのある質の高いやりとりがそこにはあった。
リズムにしろアンサンブルにしろ、滅茶凝ったことをやっているに、聴感はなめらか、優美きわまりないのは驚異的。それ、二人の技量の高さと表現の精査の度合いを示すものだろう。完全に耳がオトナになりきれていない意地悪でもあるぼくは全面的にキレイ綺麗すぎなそれに接し、どこかで彼らの野卑だったり汚かったりする負の部分も生の場においては出してくれたら面白いのにと、心の片隅で思ってはしまったけど。でも、そんなことを越えたところに開花している洗練を評価するべきなのは間違いない。
▶︎過去の、アンドレ・メマーリ
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
▶過去の、アントニオ・ロウレイロ
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201704170805443358/
<今日の、ヒソヒソ話>
会場入りすると、同業先輩でミュージシャンで作家(「ヘッドフォン・ガール」)でもあるT橋K太郎さんがいる。あれ、顎ヒゲを生やしているじゃないか。30年強の付き合いで、そんな彼は初めてだ。
「あれ、健T郎さん、ヒゲ伸ばしているの?」
「60過ぎると衰えることばかりだけど、ヒゲだけが別なの。頭は薄くなってきても、ヒゲは今も濃くなっている」
ようは、唯一の成長部分を愛でようとしているらしい。
そういえば、やはり長年ヒゲを伸ばすことがなかった、ミュージシャンであり同業先輩でもあり、やはり作家(「ロメオ塾」、他)でもあるN川G郎さん(1週間前のヴィアネの公演で久しぶりに会ったな)もここ1年ほど(?)はヒゲを伸ばしている。まさか、同じ理由ではあるまい。
五Rさんは25年ほど前にほんの一時期、濃いとは言えないヒゲを伸ばしたことがあった。それは、大学を出て間もないオーストラリア人の可愛いNちゃんに、「男らしい人が好き」と言われて、男らしさをアピールするためだった。あの人は意外に単純、いや純粋なところがある。その少し後、ぼくが出張でロンドンに行った際、メン・アット・ワークを老舗のロニー・スコッツで見る機会(英エピックの業界向け企画だった)があって行ったら、そこにNちゃんがいた。やあ。終演後、「私、ロンドン・ブリッジを見に行きたいな」と、彼女はぼくにのたまう。その晩、二人でテムズ川に行ったりとかしたのは、純粋なG郎さんには言っていない。
アンドレ・メマーリ(2013年11月30日)やアントニオ・ロウレイロ(2013年8月29日、2013年9月6日、2017年4月15日)らも関与したアンドレスの『マカシェイラ・フィールズ』(もう、5年ほどたつかな?)を聞いた際は本当にびっくり。清新な南米ポップ・ミュージックの扉を開けてしまったという感慨は、当時耳にする機会が増えたアルゼンチンの広角型ポップに対する親近感とあいまって相当なものがあった。そして、そういう思いにとらわれた聞き手は少なくなかったのだろう、場内にはインティメイト&ワクワクという感じの気分に満ちていた。
ポップス、クラシック、ジャズを等間隔に見たような、またインストとヴォーカル表現が抱える妙の間を行き来するような、いろんな重なり方のデュオのパフォーマンスが粛々と進められる。その様、ゆったりと湧き出る泉のよう。めくるめく弦音や菅音のサウンド込みでアンドレスの表現に親しんできたがゆえに二人だけの音であると一抹の歯がゆさは感じてしまうが、でも情と潤いのある質の高いやりとりがそこにはあった。
リズムにしろアンサンブルにしろ、滅茶凝ったことをやっているに、聴感はなめらか、優美きわまりないのは驚異的。それ、二人の技量の高さと表現の精査の度合いを示すものだろう。完全に耳がオトナになりきれていない意地悪でもあるぼくは全面的にキレイ綺麗すぎなそれに接し、どこかで彼らの野卑だったり汚かったりする負の部分も生の場においては出してくれたら面白いのにと、心の片隅で思ってはしまったけど。でも、そんなことを越えたところに開花している洗練を評価するべきなのは間違いない。
▶︎過去の、アンドレ・メマーリ
http://43142.diarynote.jp/201312051627467488/
▶過去の、アントニオ・ロウレイロ
http://43142.diarynote.jp/201309021134211584/
http://43142.diarynote.jp/201309121810294280/
http://43142.diarynote.jp/201704170805443358/
<今日の、ヒソヒソ話>
会場入りすると、同業先輩でミュージシャンで作家(「ヘッドフォン・ガール」)でもあるT橋K太郎さんがいる。あれ、顎ヒゲを生やしているじゃないか。30年強の付き合いで、そんな彼は初めてだ。
「あれ、健T郎さん、ヒゲ伸ばしているの?」
「60過ぎると衰えることばかりだけど、ヒゲだけが別なの。頭は薄くなってきても、ヒゲは今も濃くなっている」
ようは、唯一の成長部分を愛でようとしているらしい。
そういえば、やはり長年ヒゲを伸ばすことがなかった、ミュージシャンであり同業先輩でもあり、やはり作家(「ロメオ塾」、他)でもあるN川G郎さん(1週間前のヴィアネの公演で久しぶりに会ったな)もここ1年ほど(?)はヒゲを伸ばしている。まさか、同じ理由ではあるまい。
五Rさんは25年ほど前にほんの一時期、濃いとは言えないヒゲを伸ばしたことがあった。それは、大学を出て間もないオーストラリア人の可愛いNちゃんに、「男らしい人が好き」と言われて、男らしさをアピールするためだった。あの人は意外に単純、いや純粋なところがある。その少し後、ぼくが出張でロンドンに行った際、メン・アット・ワークを老舗のロニー・スコッツで見る機会(英エピックの業界向け企画だった)があって行ったら、そこにNちゃんがいた。やあ。終演後、「私、ロンドン・ブリッジを見に行きたいな」と、彼女はぼくにのたまう。その晩、二人でテムズ川に行ったりとかしたのは、純粋なG郎さんには言っていない。
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