1983年にトレヴァー・ホーン(2012年8月6日)のZTTからサンプリング音を効果的に用いた新奇な佇まいを持つ曲群を発表し、一世を風靡したUKユニットのザ・アート・オブ・ノイズの4分の3が集う公演。映画音楽にも進出しているアン・ダッドリー(それゆえ映画絡みのアルバムを山ほどリリース。キリング・ジョークにいたジャズ・コールマンとの双頭名義でアラビック味インスト盤も出したこともある。また、ポップ系アルバムへの弦アレンジ提出もいろいろ)、ジョナソン・.J.ジェクザリック 、ゲイリー・ランガンという面々で、彼らは当時のマルコム・マクラーレンほかの英国旬のプロダクツにいといろと関与していた人気裏方さんたちであった。六本木・ビルボードライブ東京、セカンド・ショウ。
冒頭、ヴォジョンに<アン・ダドリーのシステムのローディング完了>とかいった文字表示がなされ、少し胸が高なる。と、いうのも、J.J.ジェクザリック やリー・ランガンは演奏側の人間ではなく完全に機材側の人たちであり、流れる音の多くは事前仕込みのものであると考えられた。とすれば、やはりプリセット音多用で音楽公演というよりはパフォーマンス・アートという感じの実演を行ったクラフトワーク(2002年12月13日)みたいな設定に凝ったショウだったら、楽しめると思っていたから。面々は一部はフリをつけたりもしたものの、あまりシアトリカルではなく、その部分においては中途半端であった。
やはり聞くことができる多くの音は設定済みのものを流し(ステージ上には、メンバーのようにもう一人、オペレイターがいた)、3人はスティックを持ち太鼓やパッドを叩いたり、ハンド・クラッピングをし(て、それをサンプリングして流し)たり。アクセント音は生で出そうとしていたか。そして、要所(?)ではダドリーがエレクトリック・ピアノを弾いた。扇情的な曲が主体ながら、何気にザ・アート・オブ・ノイズは「モーメンツ・イン・ラヴ」のような癒しメロディアス曲をやっていたんだよな。とうぜん曲データーは少し変えられていたようで、自動車のセル音で始まる「クローズ」ではこれはトヨタの音みたいなMCもし、ライヴ向きに拡大していた。それを聞いて、ぼくは車のクラクション音が出だしに使われたジェフ・ベック(2009年2月6日、2015年9月27日)の「ハイウェイ・ジャム」の1977年ライヴ・ヴァージョンを思い出した。
「パラノイミア」では、1980年代半ばに話題だったCGキャラクター(元の素材は、俳優のマット・ブリューワー)であるマックスヘッドルームが出てくるヴィデオ・クリップも流された。マックスヘッドルームは1987年に米ABCでTVドラマ化もされたが、それには「パラノイミア」の映像評判も寄与しているはず。そう、ザ・アート・オブ・ノイズはMTV時代の担い手であるという事実も思い出した。もともと匿名ユニットである彼女たちは、構えて演奏者の顔や姿を出す必用がなかったので、創意に富んだクリップが作りやすい存在であったはずだ。
▶︎過去の、クラフトワーク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
▶︎過去の、ジェフ・ベック
http://43142.diarynote.jp/200902080200527638/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
<今日の、おひさしぶり>
会場には、顔見知りのレコード会社の好漢邦楽ディレクターが。おお、しばらくぶりー。聞けば、かつての担当アーティストがゲイリー・ランガンにエンジニアリングしてもらったことがあり(ロンドン録音だったんだろうな)、彼から連絡を受けて見に来たのだそう。
冒頭、ヴォジョンに<アン・ダドリーのシステムのローディング完了>とかいった文字表示がなされ、少し胸が高なる。と、いうのも、J.J.ジェクザリック やリー・ランガンは演奏側の人間ではなく完全に機材側の人たちであり、流れる音の多くは事前仕込みのものであると考えられた。とすれば、やはりプリセット音多用で音楽公演というよりはパフォーマンス・アートという感じの実演を行ったクラフトワーク(2002年12月13日)みたいな設定に凝ったショウだったら、楽しめると思っていたから。面々は一部はフリをつけたりもしたものの、あまりシアトリカルではなく、その部分においては中途半端であった。
やはり聞くことができる多くの音は設定済みのものを流し(ステージ上には、メンバーのようにもう一人、オペレイターがいた)、3人はスティックを持ち太鼓やパッドを叩いたり、ハンド・クラッピングをし(て、それをサンプリングして流し)たり。アクセント音は生で出そうとしていたか。そして、要所(?)ではダドリーがエレクトリック・ピアノを弾いた。扇情的な曲が主体ながら、何気にザ・アート・オブ・ノイズは「モーメンツ・イン・ラヴ」のような癒しメロディアス曲をやっていたんだよな。とうぜん曲データーは少し変えられていたようで、自動車のセル音で始まる「クローズ」ではこれはトヨタの音みたいなMCもし、ライヴ向きに拡大していた。それを聞いて、ぼくは車のクラクション音が出だしに使われたジェフ・ベック(2009年2月6日、2015年9月27日)の「ハイウェイ・ジャム」の1977年ライヴ・ヴァージョンを思い出した。
「パラノイミア」では、1980年代半ばに話題だったCGキャラクター(元の素材は、俳優のマット・ブリューワー)であるマックスヘッドルームが出てくるヴィデオ・クリップも流された。マックスヘッドルームは1987年に米ABCでTVドラマ化もされたが、それには「パラノイミア」の映像評判も寄与しているはず。そう、ザ・アート・オブ・ノイズはMTV時代の担い手であるという事実も思い出した。もともと匿名ユニットである彼女たちは、構えて演奏者の顔や姿を出す必用がなかったので、創意に富んだクリップが作りやすい存在であったはずだ。
▶︎過去の、クラフトワーク
http://www.myagent.ne.jp/~newswave/live-2002-12.htm
▶︎過去の、ジェフ・ベック
http://43142.diarynote.jp/200902080200527638/
http://43142.diarynote.jp/201510021129591335/
<今日の、おひさしぶり>
会場には、顔見知りのレコード会社の好漢邦楽ディレクターが。おお、しばらくぶりー。聞けば、かつての担当アーティストがゲイリー・ランガンにエンジニアリングしてもらったことがあり(ロンドン録音だったんだろうな)、彼から連絡を受けて見に来たのだそう。
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