tricolor

2014年12月13日 音楽
 トリコロールはアイルランドの伝統音楽への共感を軸に置く、男性2人女性1人のインストのグループ。アコーディオンやブズーキ(中村大史)、フィドルやコンサーティナ(中藤有花)、生ギターやバンジョー(長尾晃司)といった楽器を曲により持ち替えて、聞き手に送り出す。彼らは新作用の合宿レコーディングをしてきたばかりで、そのレコーディングにも参加したというイーリアン・パイプやホイッスルの奏者(野口明生)もそこに加わり、色彩感を強めた。日本人がアイリッシュ・ミュージック要素に体当たり。というと、なんか酔狂そうな風情も持っていそうだが、面々はほんわか自然体。それは憧憬の先にちゃんと自らの機微を出していたからではないか。また、女性シンガー/ピアニスト(中川理沙)が加わる曲もあった。

 メンバー3人と野口は、ケルティック・ミュージック要素もうまく取り込んでいるHNK連続ドラマ小説「マッサン」の音楽のレコーディングにも参加しているが、3曲ではその音楽を担当する作曲家の富貴晴美がピアノで加わり、「マッサン」絡みの3曲を5人で披露。一気に場内のヴァイブは華やぎ、微笑みの感覚に満ちる。メロディの力を感じたか。音楽の妖精が舞ってもいました。吉祥寺・キチム。

<今日の、尻尾>
 この晩の模様の原稿は、日経新聞の電子版のほうに掲載。ネット向け原稿だと、文字数が多く(通常のワクの倍以上の字数となる)ていいな。住宅地にさしかからんとする場所の地下にあるこの会場には、初めて行く。有名グループの女性シンガーが、妹と持っているお店と聞いた。その二部構成による公演後、某忘年会に駆け込む。遅かったのに、けっこう人が残っていたな。ツブれて顔にマジックでいろんな落書きされるセンセイも、お一人。それも、毎度この宴会のならわしなり。深夜、家への帰り、道がすいているなあと思ったら、土曜日(すでに日付は変わっていたが)であったか。なんか、運転手さんの芸能人をたくさん乗せてマスという自慢話に閉口。かといって、静かにしてもらえませんかと言う、根性もなし。師走の尻尾がわさわさ、動いている。

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