ヴィジェイ・アイヤー・トリオ
2014年6月20日 音楽 昨日のパフォーマンスがあまりに良く、アイヤーも違う内容になると言っていたので、予定を少し変えて、2日連続で見ることにする。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。
アイヤーが詠唱っぽく指を這わせる調べにあわせリズム・セクションが徐々に重なって行き、それらは次第にあらぬ方向に向かい、という曲の始まり方は往々にして、どの曲も同じ(それは昨日も)。そして、三者演奏になって以降の、想像不可能にして大胆な航路の取り方、起伏ありまくりの重なりの様は、プログ・ロック的手触りを感じさせる場合もある。プログなプログ・ロック愛好者の方々、アイヤーさんを聞いてみてはいかがでしょうか。
確かに演奏する曲は異なり(セロニアス・モンク曲もアタマのほうでやった)、そのため3人の重なり〜インタープレイの取り方も前日とは異なる。ウッド・ベースのクランプスはもう少しジャズ側に寄った演奏をし(でも、アルコ演奏比率は昨日より低い。あれは、効果音的な何かを求める使い方でもあった?)、ドラムのマーカス・ギルモアはブラシを使う部分もあった。彼、何気にバスドラのチューニングを昨日とはかえていなかったか。わりと素直なシャッフル・ビートでブルース〜ゴスペル流れの曲を披露する(ぼくは、寛ぎつつ、いろんな思いを得ました)場合も。とか、総じて昨日よりも、過去の財産との連続を意識させるパフォーマンスであったし、もう少しジャズ色が強かったとも指摘できるだろう。
来週この3人で録音するそうなECM新作用曲も披露。完全に、コットンクラブ公演のトライアングル関係が、そのまま切り取られるものになるのではないのか。「エレクトロ・ミュージックのパイオニアであるロバートなんちゃらに捧げる」みたいなことを言って演奏したアンコール曲は、ダダダダダという単純な同一音/テンポの畳み掛けが延々と続けられる。まるでこの前のマイ・ブラッディ・バレンタイン公演(2013年2月7日)の実演ハイライトの曲みたいな感じのもの。もちろん、その基本の反復パターンは崩さず、全員一丸となって、そこに自らのミュージシャンシップをかけた創意をこれでもかと加えて行くのだが、おもしろすぎる。そして、最後はそんなにアイコンタクトをかわした様子もないのに、パキっと終わる。カッキー。
やはり、アイヤーをとんでもなく支持!
▶過去の、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン
http://43142.diarynote.jp/201302091333126442/
<今日の、アイヤーさん>
アイヤーは時折、ちゃんとマイクをもって、ぎこちなく短めのMCをする人、それほど内容が代わる人ではない。MCなぞしなくてもいいとぼくは思うが、受け手に誠実に、言葉をかけたい表れと推測する。しかし……。
これが最後の来日公演にならないことを望む。→また日本に来れるといいなあ。→また、日本に戻ってきたい。
という項目は、ぼくが見た3日のなかでどんどん変化して行った。<ミュージカル・アドヴェンチャー>という言葉は毎回使ったかな。なるほど、それが彼の表現を適切に説目する言葉かもしれぬ。
アイヤーが詠唱っぽく指を這わせる調べにあわせリズム・セクションが徐々に重なって行き、それらは次第にあらぬ方向に向かい、という曲の始まり方は往々にして、どの曲も同じ(それは昨日も)。そして、三者演奏になって以降の、想像不可能にして大胆な航路の取り方、起伏ありまくりの重なりの様は、プログ・ロック的手触りを感じさせる場合もある。プログなプログ・ロック愛好者の方々、アイヤーさんを聞いてみてはいかがでしょうか。
確かに演奏する曲は異なり(セロニアス・モンク曲もアタマのほうでやった)、そのため3人の重なり〜インタープレイの取り方も前日とは異なる。ウッド・ベースのクランプスはもう少しジャズ側に寄った演奏をし(でも、アルコ演奏比率は昨日より低い。あれは、効果音的な何かを求める使い方でもあった?)、ドラムのマーカス・ギルモアはブラシを使う部分もあった。彼、何気にバスドラのチューニングを昨日とはかえていなかったか。わりと素直なシャッフル・ビートでブルース〜ゴスペル流れの曲を披露する(ぼくは、寛ぎつつ、いろんな思いを得ました)場合も。とか、総じて昨日よりも、過去の財産との連続を意識させるパフォーマンスであったし、もう少しジャズ色が強かったとも指摘できるだろう。
来週この3人で録音するそうなECM新作用曲も披露。完全に、コットンクラブ公演のトライアングル関係が、そのまま切り取られるものになるのではないのか。「エレクトロ・ミュージックのパイオニアであるロバートなんちゃらに捧げる」みたいなことを言って演奏したアンコール曲は、ダダダダダという単純な同一音/テンポの畳み掛けが延々と続けられる。まるでこの前のマイ・ブラッディ・バレンタイン公演(2013年2月7日)の実演ハイライトの曲みたいな感じのもの。もちろん、その基本の反復パターンは崩さず、全員一丸となって、そこに自らのミュージシャンシップをかけた創意をこれでもかと加えて行くのだが、おもしろすぎる。そして、最後はそんなにアイコンタクトをかわした様子もないのに、パキっと終わる。カッキー。
やはり、アイヤーをとんでもなく支持!
▶過去の、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン
http://43142.diarynote.jp/201302091333126442/
<今日の、アイヤーさん>
アイヤーは時折、ちゃんとマイクをもって、ぎこちなく短めのMCをする人、それほど内容が代わる人ではない。MCなぞしなくてもいいとぼくは思うが、受け手に誠実に、言葉をかけたい表れと推測する。しかし……。
これが最後の来日公演にならないことを望む。→また日本に来れるといいなあ。→また、日本に戻ってきたい。
という項目は、ぼくが見た3日のなかでどんどん変化して行った。<ミュージカル・アドヴェンチャー>という言葉は毎回使ったかな。なるほど、それが彼の表現を適切に説目する言葉かもしれぬ。
コメント