1979年生まれのルクセンブルグ人ヴァイブラフォン奏者と1977年生まれのベルギー人ピアニスト(2010年11月11日)、2010年に独エンヤからデュオ・アルバムを出しているお二人の公演。丸の内・コットンクラブ、ファースト・ショウ。

 クラシック教育もしっかり受けている両者だろうが、そのクールなやりとりの様は4ビート的というよりはパルシーと言いたくなる。そして、それこそはこの2人こその妙味であり、存在意義でもあると、書けるだろう。ヴァイブはときに控え目に電気エフェクトを噛ませ、ニーヴはペダルをとっても繊細に駆使する。響きにも存分に留意していた、とも指摘できるはず。そんな2つの鍵盤楽器の重なりは見事に意志の疎通がなされていて、きっちり丁々発止しつつも不毛に音がぶつかりあう部分がないのには大きく頷く。演奏曲は詩的なオリジナルを中心に、ウォルト・ディッカーソンやセロニアス・モンク曲なども。2人の自作をやる場合と他人曲をやる場合はけっこう手触りの違いあり。後者のときは、醒めたなかに彼らなりの黒さが出たりもするから。

 シューマッハはステージでエエ格好しいな仕草を取る人で、そこにユーロ性を覚えたかも。後で、ニーヴのマネイジャーを紹介されたが、スーツを来つつピアスを沢山つけた彼もかなり格好付けた色男で、それも欧州的な何かを感じさせ、なぜか好感を持った。

▶過去の、ニーヴ
http://43142.diarynote.jp/201011140051119042/

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