小曽根真&パキート・デリベラ 東京都交響楽団。ヴェロニカ・フェリアーニ
2013年10月26日 音楽 小曽根真(2013年8月1日、他)&パキート・デリベラのデュオを軸に、東京都交響楽団も絡むという出し物。上野・東京文化会館/大ホール、満員。1部の1曲目は、三者でモーツァルトの「クラリネット協奏曲イ長調べK.622」を演奏、途中で小曽根とデリベラはジャズ的な掛け合いを二カ所挿入する。また、2曲目は小曽根とオーケストラの組み合わせでラフマニノフの「パガニーニの主題による協奏曲op.43」を披露。オケの指揮者はジョシュア・タンというシンガポール人。そして、2部は小曽根とデリベラ(こちらは、一部アルト・サックスも吹く)のデュオ演奏。ショパン(だっけ)やディジー・ガレスピーやそれぞれのオリジンルが素材で、少し予定調和気味に二人は丁々発止する。正装とカジュアルといった感じで、1部と2部で二人は服装をかえる。そういえば、1部は客席側の照明が明るいままなされ、2部では暗くなった。普通、クラシック系公演って、客席側の照明もけっこう明るいの?
ほとんどクラシックには触れていないので、1部の演奏については、ぶっちゃけよく分らない。ただ、オーケストラの楽器音の重なりや響きは本当におもしろいし、接していると、クラシックのオーケストラ曲って本当に編曲芸術なのだナと思わずにはいられない。編成がデカければデカいほど興味深いと思える自分のコドモな好みをぼくは再認識したりもしたが、ラフマニノフ曲のときは弦楽器が増員されるとともに金管奏者陣が加わり、さらに打楽器奏者が5人も入ったのがうれしかった。グルーヴ感に富むオーケストラ表現を誰か教えて欲しい。きっと、そういうのだってあるでしょ?
元イラケレのパキート・デリベラ(スペイン語圏の人なので、デリヴェラではなく、デリベラと記す。亡命し、長年にわたり米国在住)には今回初めて触れるような気がするが、こんな人なのか。もうかしこまったキブンの1部から、厳粛な雰囲気をぶち壊す、お茶目な所作を連発。たとえば、出て来たとたん、クラリネットを望遠鏡のように目につけてみたり。とても、場がなごむ。ははは、いいなあ。ぼくもああいうサバけた老人になれればいいなと、少し思いました。
そして、一息入れて、青山・原宿教会に。ほう、ここの内部の造型はなかなかに凄いな。サンパウロ在住ブラジル人歌手、ヴェロニカ・フェリアーニのショウを見る。<BOSSA AOYAMA 2013>という催しの一環にある、無料公演。サポートは、電気ギター、電気ベース、テナー・サックス/フルートを担当する3人。とくに、ギター奏者のホドリーゴ・カンポスは個人アーティストとしてもとても要注目の存在らしい。
披露したのは、デビュー作では他人曲を歌っていた彼女がすべて自作曲で固めた新作からの曲のよう。そのショウに触れてすぐに分るのは、声がよく出るということ。歌い口が重なる嫌いもなくはないが、いやあこんなに喉が立派な人とは思わなかった。自ら生ギターを弾きながら歌うものも2曲あって(うち、1曲はフラメンコを少し想起させる右手使いをしていた)、そうすると別な広がりを持つようになる。ゆえに、ぼくはもっと本人がギターを持ってほしかったが、ギター音の重なりなど、サウンドの全体像に対しての細かな留意がそうさせるのか。実際、現代的な襞を持つ、暗めなブラジリアン・ポップという路線で全体の色調をまとめており(つまり、ブラジル的な誘いは持つものの、ボサノヴァ曲はゼロ)、それは線の太いアーティスト像に結びつく。とともに、きりっとパフォームしている端からいい人ノリが出てくるのも、彼女の美点だろう。MCは英語でしていた。なんか、ここのところ触れるブラジル人はみんなそうだな。この後、そんな彼女たちは東京以外でも、山形や福岡など4カ所で公演を行う。バンドとのやりとりももっと密になりそうで、今後どんどん変化していく感じも大アリと、ぼくは読んだ。
<今日の、飲み物>
東京文化会館で赤ワイン一杯。最初のライヴを見た後、上野の立ち飲みで、ビールとホッピー。ヴェロニカさん見たあと、青山で中華料理屋に入り、紹興酒。そして、もう一軒バーに流れ、同行者につられてコーヒー焼酎、ごくごく。あら、珍しくバーボンは飲んでないな。
ほとんどクラシックには触れていないので、1部の演奏については、ぶっちゃけよく分らない。ただ、オーケストラの楽器音の重なりや響きは本当におもしろいし、接していると、クラシックのオーケストラ曲って本当に編曲芸術なのだナと思わずにはいられない。編成がデカければデカいほど興味深いと思える自分のコドモな好みをぼくは再認識したりもしたが、ラフマニノフ曲のときは弦楽器が増員されるとともに金管奏者陣が加わり、さらに打楽器奏者が5人も入ったのがうれしかった。グルーヴ感に富むオーケストラ表現を誰か教えて欲しい。きっと、そういうのだってあるでしょ?
元イラケレのパキート・デリベラ(スペイン語圏の人なので、デリヴェラではなく、デリベラと記す。亡命し、長年にわたり米国在住)には今回初めて触れるような気がするが、こんな人なのか。もうかしこまったキブンの1部から、厳粛な雰囲気をぶち壊す、お茶目な所作を連発。たとえば、出て来たとたん、クラリネットを望遠鏡のように目につけてみたり。とても、場がなごむ。ははは、いいなあ。ぼくもああいうサバけた老人になれればいいなと、少し思いました。
そして、一息入れて、青山・原宿教会に。ほう、ここの内部の造型はなかなかに凄いな。サンパウロ在住ブラジル人歌手、ヴェロニカ・フェリアーニのショウを見る。<BOSSA AOYAMA 2013>という催しの一環にある、無料公演。サポートは、電気ギター、電気ベース、テナー・サックス/フルートを担当する3人。とくに、ギター奏者のホドリーゴ・カンポスは個人アーティストとしてもとても要注目の存在らしい。
披露したのは、デビュー作では他人曲を歌っていた彼女がすべて自作曲で固めた新作からの曲のよう。そのショウに触れてすぐに分るのは、声がよく出るということ。歌い口が重なる嫌いもなくはないが、いやあこんなに喉が立派な人とは思わなかった。自ら生ギターを弾きながら歌うものも2曲あって(うち、1曲はフラメンコを少し想起させる右手使いをしていた)、そうすると別な広がりを持つようになる。ゆえに、ぼくはもっと本人がギターを持ってほしかったが、ギター音の重なりなど、サウンドの全体像に対しての細かな留意がそうさせるのか。実際、現代的な襞を持つ、暗めなブラジリアン・ポップという路線で全体の色調をまとめており(つまり、ブラジル的な誘いは持つものの、ボサノヴァ曲はゼロ)、それは線の太いアーティスト像に結びつく。とともに、きりっとパフォームしている端からいい人ノリが出てくるのも、彼女の美点だろう。MCは英語でしていた。なんか、ここのところ触れるブラジル人はみんなそうだな。この後、そんな彼女たちは東京以外でも、山形や福岡など4カ所で公演を行う。バンドとのやりとりももっと密になりそうで、今後どんどん変化していく感じも大アリと、ぼくは読んだ。
<今日の、飲み物>
東京文化会館で赤ワイン一杯。最初のライヴを見た後、上野の立ち飲みで、ビールとホッピー。ヴェロニカさん見たあと、青山で中華料理屋に入り、紹興酒。そして、もう一軒バーに流れ、同行者につられてコーヒー焼酎、ごくごく。あら、珍しくバーボンは飲んでないな。
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