ミッジ・ユーロ

2013年9月23日 音楽
 エレクトロな音をうまく用いたニュー・ウェイヴ期英国ポップ・ブループであるウルトラヴォックスにジョン・フォックスと入れ替わるように加入しフロントに立った、シンガー/ギタリスト(1953年、スコットランド生まれ)の公演。同バンドって初期はブライアン・イーノ、その後もコニー・プランクが複数プロデュースに関わっていたよな。ユーロはウルトラヴォックス脱退後(いや、まだ在籍していたか)、バンド・エイド(クリスマスの歌)やライヴ・エイドといった1980年代中期のアフリカ救済チャリティ音楽行動の重要裏方としても関与、どかこほのかに顔役みたいな印象を与えるのはそのためか。彼の苗字のスペルは、Ure。なんで、ユーロという日本語表記に当時のレコード会社はしたのかにゃ? 六本木・ビルボードライブ東京、ファースト・ショウ。

 ソロになってからの曲もやるが、もちろんウルトラヴォックス時代の曲もたっぷりやるし、客の歓声も大きい。ときどき見栄を切ったポーズも取りつつギターを弾きながら歌う当人(茶色のスーツを着用)に加え,キーボード、ベース、ドラムという編成でパフォーマンス。一部、シークエンス音が挟まれる場合もあり。ユーロの歌声は存在感は大きくないがよく出ていて、ギター演奏も無理なく決まる。さすが、叩き上げ。で、ショウに触れながら、ぼくは一緒に見ていたウルトラヴォックス通(ここのアンケート用紙の希望する出演アーティストの項目に、ジョン・フォックスと書いていた)と共に大笑い。なんか、演歌チックというか、ある種、熟練した芸のようなものがあり、そのケレン味のない出し方がツボだったんだよなー。いい人そうだけど、バックのミュージシャンの名前紹介をしなかった。そういう人も珍しい。

<今日の、夕刊>
 福島第一原子力発電所の事故について、チェルノブイリの事故よりは軽度であると思っている人は少なくないのではないか。だが、今日の毎日新聞夕刊2面特集によれば、チェルノブイリと比較すると福島のほうは事後処理がとても難しいらしい。事故後にチェルノブイリは空冷で燃料が固まり、原子炉内にカメラを入れることが出来たのに対し、福島はいまだ水冷であがいているとともに、調査カメラを入れることもできないため原子炉内の様が一向に把握できておらず、作業がぜんぜん進んでいないのだそう。同じ時間の幅で見ると、チェルノブイリは休火山になったところ、福島はいまだ活火山ということか。………。そういえば、ちょい前の同夕刊2面特集では、30年以内に70%の確率で大地震がおきる東京で本当にオリンピックをやってもいいの、という問いかけを持つ特集をやっていた。確かに競技開催地の多くはもろに液状化くらいそうな埋め立て地でもあるよな。ところで、ライヴ後に流れた先で、すぐ前に北方領土(国後と択捉島)に行った人の話を聞く。親族に北方領土出身者がいると“ツアー”に申し込めるのだという。昔は“ムネオハウス”に泊まったこともあったが、今は船中泊だそう。一時期より、ロシアは冷たい感じだという。今回は担当大臣もツアーに加わったそうだ。

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