クラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤー(2006年1月24日、2012年1月6日)のキーボード奏者だったロビー・ガーティンがいる、ブルックリン発の3ピースのバンド。彼はクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤー在籍時代からこのバンドをやっていて、昨年の夏にクラップ・ユア・ハンズ・セイ・ヤーのほうは脱退している。渋谷・O-NEST。

 3人が出て来て、そして音を出し始めたら、即NYっぽいと思わずにはいられず。見た感じに加え、ギター音の重なりとか曲調とかの何かがなぜかそう感じさせる。ドラムとサブのヴォーカルを担当するガーティン(一部、リード・ヴォーカルを取る場合もある)、リード・ヴォーカル/ギター担当の女性であるリンゼー・ベイカー、ギターを弾くクリス・ディケンというベースレスの編成。ではあるものの、コード・ネームのポジションをシンプルに押さえるようなベース的な低音はギターの音群と一緒に出てくる。

 アルバム(出来のいい新作となる2作目はバトルズ〜2004年1月7日〜の2011年作を手がけた、キース・ソウザとセス・マンチェスターのプロデュース。http://radicaldads.bandcamp.com/releases で、全曲試聴できる)同様に迸る感覚や刺を抱えたギター・ロックを、3人はフレンドリーに披露。こりゃ、ニヤニヤしながら見れちゃう。曲自体はそれほど長くはないが、男性ギタリストはときにかなりひしゃげた感覚を持つソロを存分に取る。ふふふ。繰り返しになるが、3人のけれん味のない、でもほのかな陰影も表出する実演に触れていて、ドキドキでき、なんかNYのライヴ・ヴェニューにいるような気分にも一瞬なった。

<今日の、回顧>
 ラディカル・ダッズの日本盤はアジアン・カンフー・ジェネレーションのレーベルから出されていて、彼らが主宰する全国規模のライヴ・イヴェント<NANO-MUGEN CIRCUIT 2013>に出るためにラディカル・ダッツは来日。しかし、海外アーティストまでを扱う大型イヴェントを毎年やっているアジアン・カンフー・ジェネレーションはすごいな。かつて、フジ・ロックの場外ステージであるルーキー・ア・ゴー・ゴーに出た際の彼らを見たことがあった。真っすぐだとは思ったが、こんなに正しい力を持つとは思わなかった。一人が某音楽誌の編集長に似ていると、仲間内で話題になったんだよな。
 

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