訥々としたヴォーカルをオルガンを弾きながら披露するカフカ(その名は、出身地である北海道礼文島の地名から来ているよう)と手だれの奏者たちによるパフォーマンス。代官山・晴れたら空に豆まいて。当人を含め、ときに加わったマウンテン・モカ・キリマンジャロ(2012年12月6日、他)の栗原健(リード)以外の演奏者は先月の前野健太のライヴ(2013年4月21日)の参加たち。ただし、こちらはあのときと異なり、楽器の持ち替えはしない。基本のバンドは、ピアノの石橋英子、ギターのジム・オルーク、ベースの須藤俊明、ドラムの山本達久、ヴァイオリンの波多野敦子。最初にカフカも加わるmooolsが出たようだが、会場入りしたのはちょうどインターミッションのとき。

 カフカは山梨県でレコーディング・スタジオをやっていて、この日も出て来て歌った前野健太のレコーディングもそこでなされたようだが、なんか和気あいあいとした実演に接し、彼のスタジオでのライヴに招き入れられた思いも得る。カフカの友人という外国人も2人出て来てきた。そしてふと、ダリル・ホール(2011年2月28日、他)がいろんな人を自宅に呼んでお手合わせをする公開ライヴ・シリーズ“ライヴ・フロム・ダリルズ・ハウス”のことを思い出す。そういえば、先週その“ライヴ・フロム・ダリルズ・ハウス”についてステージ上で言及していた人がいたな。ルーマー(2013年5月16日)だったっけ?

 モータウン曲「アイル・ビー・ゼア」やプロコル・ハルム「青い影」他、往年のポップ名曲を、じんわりと取り上げる。レイ・チャールズの当たり曲「ジョージア・オン・マイ・マインド」を含めザ・バンドの『アイランズ』収録曲も2曲やったな。また、シカゴ(2010年2月19日)の「サタデイ・イン・ザ・パーク」はシカゴ出身のジム・オルークがぬぼーっと歌う。カフカにホーム・カミング・ソングと紹介されたら、彼はシカゴには戻りたくないと返す。オルークは前野健太登場の際には、ザ・ナックの「マイ・シャローナ」を歌う。タイトルのリフレイン部分は「マエノケンタァ」と置き換えて……他愛ないが、そういう微笑ましい仲間感覚があふれていたショウでもあったと書けるのだろうな。


<今日の、夕刊>
 1面トップで、個人のデーターを一括し番号で扱う“マイナンバー”制度導入が参議院でも可決されたことが報じられている。アメリカのドラマを見ると、本人確認のため社会保障番号を聞いてくるシーンがあるが、日本でもそうなったりするの? 新聞記事には、それを成すには莫大なお金がかかることと、個人情報漏洩に対する多大な危惧にも触れられていたが、マイナンバー導入によって大儲けを画策している悪党がいるのは確かだろう。そういえば、住基ネットってどうなった? 
 ぼくは大昔に導入された郵便番号にも、未だ疑問を持っている。だって、欧米諸国と異なり、県→市町村→番地や建物名と大から小に流れる日本の住所において、それは必要であったのか? まあ現在、郵便番号は機械で読み取るようになって配達側の利便性にはつながってはいるのだろうが、かつては人による識別であったはず。3桁から7桁に変更になった際に、その7桁の郵便番号があれば、住所表記は丁目と番地の番号だけでOKと言われたが、そうしている人はほとんどいないでしょう? その利点を使わない手はないだろうと、ぼくは請求書を郵便番号と丁目番地番号だけを記して郵送したりもするが、受け取った人からはナンダコイツ?とか思われているんだと思う。
 マイナンバー導入により個人データーが一括に管理され、役所関連サーヴィスが円滑になるというが、ぼくはそういうサーヴィスを受ける機会がないためか、これまで不便や理不尽を感じたことはない。諸外国と比すれば、日本はまだそこらへんの対応はましじゃあないのか。まして、公務員に対する風当たりが強くなっている昨今、そうした対応はより細やかになっているのではないか。と、考えると、情報漏洩に対するマイナスのほうが導入による利点よりもべらぼうに高いと思わざるをえない。国会を通ってしまったのでもう後戻りはないのだろうが(憲法改正もそうなるゾゾゾっ)、推進に関与した人物の名前を公表してほしいとも思う。その人が濡れ手で粟な利益を得るかどうかはともかくとして、結果的に国民の安心感低減と税金浪費を導いたスットコドッコイの名は残されていいと思う。
 ちっ、夕刊見ながらムカムカ来て、意固地なこと書いちゃった。。。どこかで一括管理されるキブンが嫌なのかな?

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