まず、六本木・ビルボードライブ東京で、パキスタン人と英国人を両親とする、イスラマバード生まれ/ロンドン在住女性歌手を見る。ピアノ、ベース(一部、ウッド・ベース)、ドラム(レギュラー・グリップで叩く)の3人がサポート。

 その2作目『ボーイズ・ドント・クライ』はホール&オーツ(2011年2月28日、他)、ロジャー・ニコルズ/ポール・ウィリアムズやアイザック・ヘイズ(2007年7月18日)などの選曲が絶妙。かつ、それらをどこか霞がかかったとも言いたくなる落ち着いたテイストで再提示した作品で、そここに現代的な儚さのようなものがあると思え、ぼくはかなり抗しがたい魅力を覚えたりもした。そしたら、実際の彼女はもっと“ミドル・オブ・ザ・ロード”と言うしかない、素直な歌い口をまっすぐに開くタイプの人だった。ゆえに、ぼくはアルバムのほうに魅力を感じるが、それはそれ、お客からけっこう熱い反応を受けていた。

 その後は丸の内・コットンクラブで、1977年にオハイオ州クリーヴランドで結成された、今はLA拠点となるソウル・バンド(2006年7月24日、2007年11月9日)を見る。デバージなんかとともに1980年代上半期のモータウンを彩ったグループだが、ライヴ・ショウとしてはほぼ文句のない好パーマンスを提供。ウキっ。黒の帽子やスーツや赤いネクタイでかためた(みんな、微妙に色合いや型が異なる)格好もうれしい。ベーシストは左利きで、右利き用のベースを逆さにして弾いていた。そうする(ジミ・ヘンドリックス影響下にあることを謳歌する)ギタリストはたまにいるが、ベースを逆さに構える人はたぶん初めて触れる。

<今日の、油断>
 ライヴ後、有楽町でちゃらちゃら飲んでいたら、終電を逃す。ありゃ? えーん。タクシーに乗ったら、高速(道路)にしますかと問われる。有楽町から高速を使うという発想はなかったが、高速は渋滞していても一般道と異なり時間でメーターが上がることがないんですよと言うので、高速料金がかかっても“上”で行くことに。そしたら、えっと言うぐらいすいすい。そのことと関係あったか只もっと飲みたかっただけか、渋谷ランプで降りて(って、我が家もここで降りるのだよな)、もう一軒よっちゃう。そして、夜半帰って無防備に寝たら寒さで目が覚める。わーん、風邪ひいちゃったよ〜。

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