ヴィンセント・ギャロ。ザ・ピート・ベスト・バンド
2013年4月27日 音楽 南青山・ブルーノート東京、そして丸の内・コットンクラブと、二つの音楽会場をはしご。
俳優/監督、絵描き、音楽など、いろんな自己表現を悠々と行っている人物、この日は白のスーツぽい格好で登場。なんと、前回みたとき(2010年12月2日)は基本オーディエンスに背を向けてパフォーマンスしていたが、今回はちゃんと客席側を斜めに見てパフォーマンスした。そんな彼、今回はドラムを叩かず、ダブル・ネックのギターを中心に、ベースやメロトロンを弾き、歌う。サポートは前回見た時の2人とは異なる人たち、1人はギターやベースや鍵盤、もう1人は弦楽器、リード楽器、鍵盤楽器、打楽器などを手にする。そういう構成員間の楽器の絶え間ない持ち替えは、既成概念に囚われていないことの表出につながるか。また一方では、思いついたことはなんでもやりたいという無邪気なアマチュアリズムを透けて見させる部分もあるかもしれない。
前回のショウでも歌ったスタンダード「ムーン・リヴァー」とキング・クリムゾン曲「ムーン・チャイルド」も歌うが、それはショウの最初と最後の曲に置かれていた。テーマは何気に月だった、な〜んて。今回はヴォーカルをとる曲が多く、その中性的な歌はより確かなものになっていた。インストは中盤の終わりぐらいにまとめ、漂う断片を提出したりやもろにフリー・ミュージック的なもの(カチっと曲を終えたナ)を披露。どこかもったいぶった感じも持つその作法は、さすが音楽の世界以外で評価を受けている人だからこそ、とも思わせられるかな。
やはり、そこにはある種のツっぱった無頼性のようなものと、それとは表裏一体にありそうな気取りや柔軟性のようなものが横たわる。そんな実演に触れながら、彼はそうした凸凹を持て余してきた人であったものの、今はある程度折り合いをつけることができていて、そのもやもやを楽しんでいるようだとも、ぼくは感じた。
その後は、ザ・ビートルズのパーロフォンからのデビュー前、ようはリンゴ・スターの前任者として約2年間メンバーであったドラマーのピート・ベストのバンドを見る。ふふふ、ようはジョンやポールやジョージと横並びにいた人……。1941年生まれの彼は1980年代以降に何作かアルバムを出していて、一番新しいアルバムとなる『Haymans Green』(Lightyear)というアルバムはすべてオリジナル曲のもと爽やかにザ・ビートルズ初期風の曲を披露している。そのジャケット・カヴァーにはザ・ビートルズ時代だろう彼の若き日の写真を出すなど、ザ・ビートルズのメンバーであることを利用しているのは疑いないが、音はうまく作ってある。
フロントにそれぞれがリード・ヴォーカルをとるギター、ベース、ギターの3人、そしてステージ後列にドラムを叩く彼に加え、弟であるというローグ・ベストというドラマー。つまり、ツイン・ドラムにてショウはすすむ。兄のほうが高齢にてあまり叩かないのかと思ったら、本人もしゃかりきになって叩いていた。息子と言われても信じそうな大分年齢が離れていそうな弟は要所をきちっと締めるという役割。2度ほど前に出て来てMCをしたりもしたピート・ベストはフライヤーの写真のまんま。ほんとに愛想よく、いい人そう。かつ、若いころはけっこうハンサムだったんだろうなという面影も。初期ザ・ビートルズのなかで、彼が一番女の子にモテたという話があったっけ。なんか、いい老後のように思えた。
ショウは『Haymans Green』の世界を出そうと言う事はせず、まさにピート・ベストがいたころの、ザ・ビートルズのハンブルグ出稼ぎでのショウを再現するような指針を持っていたと言えるか。チャック・ベリーらのロックロール・スタンダードやザ・ビートルズもやっていた「ベサメ・ムーチョ」のような有名曲、ザ・ビ—トルズの初期ロックンロール曲(ロックロールぽいということで『レット・イット・ビー』収録の「ワン・アフター・909」もやった)などを、ざくっと、満面の娯楽性を掲げて披露。なんか2、3曲は初期のザ・スクイーズみたいだなとぼくは思ってしまったものもあったが、それもオールディーズのカヴァーだったのだろうか。それとも、オリジナル? ショウが終わると、ピートさんはサイン会にはげんでいた。
なんか、かなり対比的なヴェクトルのショウを続けて見ちゃったナ、という思い。
<今日の、超赤面>
英語ができるなんて思っちゃいないので、外国人とのやりとりは、ブロークンな英語でえいやっとすませる。単語の使い方、文法が違っていようが、まあ言わんとすることは分るでしょという感じナリ。で、先日アルゼンチン人のミュージシャンからメールが来たので返事をしたのだが……。そのまた返信にはお礼とともに、なんか奇妙な表現だね、fleshってどういう意味?との記載。あちゃー。うわーん。rをlにスペル間違えちゃった。ま、ぼくの英語能力、英語勘なんてそんなもん、なんて開き直っちゃいけないな。かなり、恥。スライ・ストーンの名盤『Fresh』を『Flesh』と書いていたら、酷いなあと、ぼくも思うはずだし、だいいち発音が異なるぢゃん。いかんいかんいかん。ともあれ、そのメールの主のクリスチャンのバンド、ヴァベルの音を紹介します。聞いてみてください。ぼくは大好き、日本にもマーケットあると思うんのだが。前にも一度この項で紹介したけど、一番上の動画は新着デス。
http://vimeo.com/63482799
https://soundcloud.com/valbetrio
https://vimeo.com/47519728
俳優/監督、絵描き、音楽など、いろんな自己表現を悠々と行っている人物、この日は白のスーツぽい格好で登場。なんと、前回みたとき(2010年12月2日)は基本オーディエンスに背を向けてパフォーマンスしていたが、今回はちゃんと客席側を斜めに見てパフォーマンスした。そんな彼、今回はドラムを叩かず、ダブル・ネックのギターを中心に、ベースやメロトロンを弾き、歌う。サポートは前回見た時の2人とは異なる人たち、1人はギターやベースや鍵盤、もう1人は弦楽器、リード楽器、鍵盤楽器、打楽器などを手にする。そういう構成員間の楽器の絶え間ない持ち替えは、既成概念に囚われていないことの表出につながるか。また一方では、思いついたことはなんでもやりたいという無邪気なアマチュアリズムを透けて見させる部分もあるかもしれない。
前回のショウでも歌ったスタンダード「ムーン・リヴァー」とキング・クリムゾン曲「ムーン・チャイルド」も歌うが、それはショウの最初と最後の曲に置かれていた。テーマは何気に月だった、な〜んて。今回はヴォーカルをとる曲が多く、その中性的な歌はより確かなものになっていた。インストは中盤の終わりぐらいにまとめ、漂う断片を提出したりやもろにフリー・ミュージック的なもの(カチっと曲を終えたナ)を披露。どこかもったいぶった感じも持つその作法は、さすが音楽の世界以外で評価を受けている人だからこそ、とも思わせられるかな。
やはり、そこにはある種のツっぱった無頼性のようなものと、それとは表裏一体にありそうな気取りや柔軟性のようなものが横たわる。そんな実演に触れながら、彼はそうした凸凹を持て余してきた人であったものの、今はある程度折り合いをつけることができていて、そのもやもやを楽しんでいるようだとも、ぼくは感じた。
その後は、ザ・ビートルズのパーロフォンからのデビュー前、ようはリンゴ・スターの前任者として約2年間メンバーであったドラマーのピート・ベストのバンドを見る。ふふふ、ようはジョンやポールやジョージと横並びにいた人……。1941年生まれの彼は1980年代以降に何作かアルバムを出していて、一番新しいアルバムとなる『Haymans Green』(Lightyear)というアルバムはすべてオリジナル曲のもと爽やかにザ・ビートルズ初期風の曲を披露している。そのジャケット・カヴァーにはザ・ビートルズ時代だろう彼の若き日の写真を出すなど、ザ・ビートルズのメンバーであることを利用しているのは疑いないが、音はうまく作ってある。
フロントにそれぞれがリード・ヴォーカルをとるギター、ベース、ギターの3人、そしてステージ後列にドラムを叩く彼に加え、弟であるというローグ・ベストというドラマー。つまり、ツイン・ドラムにてショウはすすむ。兄のほうが高齢にてあまり叩かないのかと思ったら、本人もしゃかりきになって叩いていた。息子と言われても信じそうな大分年齢が離れていそうな弟は要所をきちっと締めるという役割。2度ほど前に出て来てMCをしたりもしたピート・ベストはフライヤーの写真のまんま。ほんとに愛想よく、いい人そう。かつ、若いころはけっこうハンサムだったんだろうなという面影も。初期ザ・ビートルズのなかで、彼が一番女の子にモテたという話があったっけ。なんか、いい老後のように思えた。
ショウは『Haymans Green』の世界を出そうと言う事はせず、まさにピート・ベストがいたころの、ザ・ビートルズのハンブルグ出稼ぎでのショウを再現するような指針を持っていたと言えるか。チャック・ベリーらのロックロール・スタンダードやザ・ビートルズもやっていた「ベサメ・ムーチョ」のような有名曲、ザ・ビ—トルズの初期ロックンロール曲(ロックロールぽいということで『レット・イット・ビー』収録の「ワン・アフター・909」もやった)などを、ざくっと、満面の娯楽性を掲げて披露。なんか2、3曲は初期のザ・スクイーズみたいだなとぼくは思ってしまったものもあったが、それもオールディーズのカヴァーだったのだろうか。それとも、オリジナル? ショウが終わると、ピートさんはサイン会にはげんでいた。
なんか、かなり対比的なヴェクトルのショウを続けて見ちゃったナ、という思い。
<今日の、超赤面>
英語ができるなんて思っちゃいないので、外国人とのやりとりは、ブロークンな英語でえいやっとすませる。単語の使い方、文法が違っていようが、まあ言わんとすることは分るでしょという感じナリ。で、先日アルゼンチン人のミュージシャンからメールが来たので返事をしたのだが……。そのまた返信にはお礼とともに、なんか奇妙な表現だね、fleshってどういう意味?との記載。あちゃー。うわーん。rをlにスペル間違えちゃった。ま、ぼくの英語能力、英語勘なんてそんなもん、なんて開き直っちゃいけないな。かなり、恥。スライ・ストーンの名盤『Fresh』を『Flesh』と書いていたら、酷いなあと、ぼくも思うはずだし、だいいち発音が異なるぢゃん。いかんいかんいかん。ともあれ、そのメールの主のクリスチャンのバンド、ヴァベルの音を紹介します。聞いてみてください。ぼくは大好き、日本にもマーケットあると思うんのだが。前にも一度この項で紹介したけど、一番上の動画は新着デス。
http://vimeo.com/63482799
https://soundcloud.com/valbetrio
https://vimeo.com/47519728
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