渋谷であった英国の4人組バンドの公演を2つ、はしご。

 まず、AXで順調に評価をのばしているロック・バンドのザ・ヴァクシーンズを見る。見てくれも垢抜けて堂々とし、音もデカく押し出しが強くなり……。初来日時(2012年2月15日)と比べると、いろんな部分で成長しているなと思わずにはいられず。で、今回のショウに接して聞いて思ったのは、なんか彼らはブルース・スプリングスティーンみたいな垢抜けない曲をやるなあ。。。。スプリングスティーンにまったく興味が持てないぼくの脳内イメージに従っての感想ですが。まあ、一言で言えば、どこかに英国的襞を持つ歌謡ロックを、愚直と言いたくノリもちらせかつつ披露していた。1時間弱の本編を見て、場所を移動する。

 クラブクアトロのほうは、白人ファンク・インスト・バンドのザ・ニュー・マスター・サウンズ(2010年1月23日、他)。ザ・ミーターズの影響が強い表現を聞かせるのは変わらずだが、あれれリーダーのエディ・ロバーツってリーゼントだったっけ? でもって、ベーシストって黒人だったっけ? その長身髭面のベーシストはなかなかに格好よく、槍が降ろうが何しようが黙々と弾いているんじゃないかと思わせる佇まいがな〜かなか。前回、ゲスト同行していた中年のリード奏者がおらず、それは視覚面にはおおいにプラスをもたらす。あと、彼らって扇情性を獲得するためにオルガンの音色はかなりキンキンしたものを採用しているのだな。

 前回は2部制でライヴがもたれ終演は22時を回っていたはずで、それが頭にあったのでハシゴすることを決めたのだが、今回は2時間ぐらいの1ショウにてのパフォーマンス。それゆえ、ぼくは後半しか見ることができなかったが、まあその気安くも確かな訴求力は変わっていないように思えた。アンコールでやったレゲエ曲も良かった。もし彼らが米国で活動していたなら、ジャム・バンド・ミュージックのムーヴメントがイケイケだったころなら結構な人気バンドにもなったんじゃないかとも、今回見ていてほんわか思ったかな。彼ら、来月は米国ツアーをすることになっていて、ニューオーリンズのティピティナズ(2007年2月2日、2007年2月4日、参照)にも出演。それ、ザ・ファンキー・ミーターズ(2009年7月25日)と一緒の出し物のよう。

<今日の、公園通り>
 両会場とも満員という感じではなかったが、反応はそれぞれにかなり熱かったナ。とともに、アーティストと観客側の気持ちの疎通がなりたっていたような。AXに行くには公園通りを使うが、久しぶりに歩いて、かつての目抜き通りもけっこう寂れていると思わずにはいられず。人通りが少なく、店の並びも地味。そういえば30年強前、今の公園通りにあるアップルストア渋谷店の2、3軒先にディスクユニオンの渋谷店があった。ロックやファンクやブルースの新譜は別のお店で購入していたが、フリー・ジャズ欧州盤と中古盤購入については同店に本当にお世話になりました。

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