ロフト/NYアヴァンギャルド系リード奏者の強者が4人集った、いわばサックスによるアカペラ集団がワールド・サキソフォン・カルテットである。ステージ上には、サックスの音を拾うマイクが4本だけ。いやあ、編成がシンプルだと、機材もシンプル。

 今の構成員は、テナーのデイヴィッド・マレイ(2003年8月9日、2004年6月6 日)、アルトのオリヴァー・レイク(2003年11月18、同22 日)、主にバリトンのハミエット・ブルーイット、そして1995年に亡くなってしまったアルトのジュリアス・ヘンフィルに変わって、今回の公演はトニー・コフィという1966年生まれの英国人奏者が同行している。英国人らしくジャズ・ジャマイカ(2001年8月25日。モンティ・アレキサンダー主導の同名ユニットとは別)やジョス・ストーン(2007年4月5、6日)のアルバムに入っていたりもする彼は、ジャマラディーン・タクーマの2010年オーネット・コールマン・トリービュート盤に入っていた人物(海外盤はP-ヴァイン発の日本盤とは少し異なる曲目で、タクーマとコフィの双頭リーダー作になっている)。現在、マレイも欧州(ドイツ)居住なはずで、コフィの参加は彼の声掛けだろうか。MCはマレイがこなし、彼がリーダーシップを取っている感じもあった。

 冒頭、会場後方からサックスを鳴らした4人がでてきて、そのままステージに上がり演奏。ほとんど、マイクいらないじゃん。一応譜面台は置いてあるのだが、過剰に凝ったことはしていないし、年期の入った実力者たちであるし、それもいらないだろうとツっこみを入れたくなる。→譜面台をおかれるのが、すこしイヤなぼく。途中までは秩序だって演奏していても曲後半はかなりわちゃくちゃ、いやフリーぽく重なるときも。予定調和ぽいというか、手癖勝負ですね。メンバー曲もあればスタンダードもあり(あったよな?)、ジミヘン曲もあり。どこか、余裕ぶっこきすぎと感じる部分もあったけど、改めてかつてのNYロフト勢の実力のほど(やはり、腐ってもマレイと、ぼくは思ってしまった。その1980年前後の黄金のブツを聞き返したくなった。ブルーイットも存在感あったナ)は実感できたし、うれしい実演であったのは間違いない。

<今日の、アップルストア>
 ライヴを見る前に、銀座のアップルストアに行って、PCを修理に出す。アップルストア、初体験。初めて、行く。家からだったら渋谷店のほうが近いが、マック通の友達が絶対に銀座のほうに持っていけと言う(なんでも、客あつかいの丁寧さがおおきく違うそう)ので、それに従った。店員がみんな青のTシャツを着せられていて、ビックリ。なんか、フットなんとかという、黒のポロシャツを店員が着ているあちらの運動靴のチェーン店を思い出す。ま、スニーカーもPCやタブレットも同じようなものか。もう人がいっぱい、入店したとたん、気がなえる。おまけに不満をありったけの憎悪とともにブチまけているおっさんがいたりして、一気にココロが暗くなる。また、その様を対応店員以外の店の人たちは、気にしつつも事なかれな感じで静観している様もなんかなあ。このフロアの責任者は何をやっているんだろう。でも、ぼくに対応してくれた青年は二重丸。←わざわざ銀座まで来てよかった、と思えた。やっぱり、サポートセンターの電話対応もそうだけど、個人差が著しくある。

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