フリッグはフィンランドの若い世代によるトラッド・グループ(バンジョー奏者だけおっさんだったが、彼はエキストラ)でフィドル奏者4人(うち、一人は5弦。それ、ヴァイオリンとヴィオラの両方をかねられるからだそう)いる8人組だ。別にオリジナル曲じゃなきゃ自分たちの表現は簡潔しないとかは思わないそうだが、多くは伝統の機微を通ったオリジナル曲を演奏する。青山・カイ。
音楽が生活に密着しまくった村(音楽学校も整備され、夏場はそこで、その道では著名な音楽フェスが開かれるらしい)の出身者を中心としているが、なるほど、他のトラッド系の担い手と比べて、おおいに楽器演奏のスキルが高いと思わせられる。ほう。だから切れもあり、スピード感も持つ。北の国に伝えられるトラッドに、ケルト系表現やブルーグラスなどいろんなことを重ねたことを志向する彼らだが、それゆえ、やっていることが無理なく伝わる。小さな排気量のエンジンでぎんぎんに回転を挙げて山道を疾走するのが通常のトラッドとしたら、彼らの車はけっこうデカい排気量のエンジンを持ち颯爽と走っているという所感を得たりもするか。
これまで5枚のアルバムをリリースしている彼らだが、実演に触れて驚いたのは、肉声の使い方。彼らはときに、やんちゃに、場合によっては少しだけダダイスト調? それが味あり、おおいに広がりと諧謔を導き、いい感じ。そんなことCD では見せていないわけで、これは発想のしなやかな新世代ならではの行き方だよなあと大きく頷いた。
その後、近くのプラッサ・オンゼにいく。シンガーの前田優子を、新澤健一郎(キーボード)、是方博邦(ギター)、コモブチキイチロウ(ベース。2011年1月21日)、藤井摂(ドラム)がサポート。ぼくは認知していなかったが、“ブラジル曲歌い”としてはかなりキャリアのある人で、かつてはブラジル音楽提供の日本における総本山的なこのお店にもとても良く出ていたそう。で、その歌唱を聞いて、自分を持った歌い方をする人だなと頷く。ブラジル音楽やボサノヴァに憧れて心をこめてうたうだけでなく、その先にきっちり自分の味を出している。ワナビーを超えた先にちゃんと個がある。スタジオ/サポート系の売れっ子奏者たちがそろってのバッキングも、それをやんわり助けるか。彼女の新作プロデュースは仙波清彦師匠(2011年4月1日、他)とのこと。
<今日の、サンダーバード>
フリッグのステージは前にヴァイオリン奏者たちが位置し、後ろにはウッド・ベース、ギター、マンドリン奏者が並ぶ。けっこう、みんな色彩感のあるカジュアルな格好をしているな。そんななか、客席側から向かって左側に立つ、赤いパンツをはいた眼鏡のヴァイオリン青年がポワっとしているのになんかかなり惹かれるキャラあり。27秒考えて、これはまるでサンダーバードに出てくる(脇役の)人形みたいだと合点する。知人にそれを伝えると、同意を受ける。ふふふ。
英国の人形を用いた特撮TVドラマ「サンダーバード」はとっても好きだった。もう、感心しっぱなし、感化されまくり。欲張りなぼくは、なんでも入れられるバージルが運転するサンダーバード2号が一番すきだったかな。さすが、サンダーバードの基地(もう、もろもろの設置や仕掛けに憧れました)は高価で買えなかったが、それぞれ各号はプラモデルで作ったような。小学生のころ、「サンダーバード」は日曜の18時からNHKでTV放映されていて、それを見終わると、あー明日からまた1週間学校かとほのかに暗くなるのが常だったっけ。
「サンダーバード」って、ぼくが一番夢中になったTV番組であるのは間違いなく、ぼくの人間形成に途方もない影響を与えているはず。こんなすごい番組を作ってしまう外国はすごい(当時、ちゃんと英国産と認識していたかなー?)と思いまくり、それが後のロック愛好にもつながっているはずだ。海外文化憧憬の一里塚? あ、「サンダーバード」を見ていなかったら、ぼくは音楽業界にすすんでいない? 仕事でロンドンに行くようになると、サンダーバード・グッズを探し、買い求めたりしたこともあったな。知人にプレゼントしたりもしたけど、まだ数点はトランクルームにあるはずだ。そのサンダーバードを作ったジェリー・アンダーソンによる、後続の特撮人形番組「キャプテンスカーレット」や「ロンドン指令X」もたまに光通信のTVチャンネルでやっているけど、ぼくは「サンダーバード」ほど燃えない。やはり、「サンダーバンダー」はぼくにとってはスペシャルすぎる。
音楽が生活に密着しまくった村(音楽学校も整備され、夏場はそこで、その道では著名な音楽フェスが開かれるらしい)の出身者を中心としているが、なるほど、他のトラッド系の担い手と比べて、おおいに楽器演奏のスキルが高いと思わせられる。ほう。だから切れもあり、スピード感も持つ。北の国に伝えられるトラッドに、ケルト系表現やブルーグラスなどいろんなことを重ねたことを志向する彼らだが、それゆえ、やっていることが無理なく伝わる。小さな排気量のエンジンでぎんぎんに回転を挙げて山道を疾走するのが通常のトラッドとしたら、彼らの車はけっこうデカい排気量のエンジンを持ち颯爽と走っているという所感を得たりもするか。
これまで5枚のアルバムをリリースしている彼らだが、実演に触れて驚いたのは、肉声の使い方。彼らはときに、やんちゃに、場合によっては少しだけダダイスト調? それが味あり、おおいに広がりと諧謔を導き、いい感じ。そんなことCD では見せていないわけで、これは発想のしなやかな新世代ならではの行き方だよなあと大きく頷いた。
その後、近くのプラッサ・オンゼにいく。シンガーの前田優子を、新澤健一郎(キーボード)、是方博邦(ギター)、コモブチキイチロウ(ベース。2011年1月21日)、藤井摂(ドラム)がサポート。ぼくは認知していなかったが、“ブラジル曲歌い”としてはかなりキャリアのある人で、かつてはブラジル音楽提供の日本における総本山的なこのお店にもとても良く出ていたそう。で、その歌唱を聞いて、自分を持った歌い方をする人だなと頷く。ブラジル音楽やボサノヴァに憧れて心をこめてうたうだけでなく、その先にきっちり自分の味を出している。ワナビーを超えた先にちゃんと個がある。スタジオ/サポート系の売れっ子奏者たちがそろってのバッキングも、それをやんわり助けるか。彼女の新作プロデュースは仙波清彦師匠(2011年4月1日、他)とのこと。
<今日の、サンダーバード>
フリッグのステージは前にヴァイオリン奏者たちが位置し、後ろにはウッド・ベース、ギター、マンドリン奏者が並ぶ。けっこう、みんな色彩感のあるカジュアルな格好をしているな。そんななか、客席側から向かって左側に立つ、赤いパンツをはいた眼鏡のヴァイオリン青年がポワっとしているのになんかかなり惹かれるキャラあり。27秒考えて、これはまるでサンダーバードに出てくる(脇役の)人形みたいだと合点する。知人にそれを伝えると、同意を受ける。ふふふ。
英国の人形を用いた特撮TVドラマ「サンダーバード」はとっても好きだった。もう、感心しっぱなし、感化されまくり。欲張りなぼくは、なんでも入れられるバージルが運転するサンダーバード2号が一番すきだったかな。さすが、サンダーバードの基地(もう、もろもろの設置や仕掛けに憧れました)は高価で買えなかったが、それぞれ各号はプラモデルで作ったような。小学生のころ、「サンダーバード」は日曜の18時からNHKでTV放映されていて、それを見終わると、あー明日からまた1週間学校かとほのかに暗くなるのが常だったっけ。
「サンダーバード」って、ぼくが一番夢中になったTV番組であるのは間違いなく、ぼくの人間形成に途方もない影響を与えているはず。こんなすごい番組を作ってしまう外国はすごい(当時、ちゃんと英国産と認識していたかなー?)と思いまくり、それが後のロック愛好にもつながっているはずだ。海外文化憧憬の一里塚? あ、「サンダーバード」を見ていなかったら、ぼくは音楽業界にすすんでいない? 仕事でロンドンに行くようになると、サンダーバード・グッズを探し、買い求めたりしたこともあったな。知人にプレゼントしたりもしたけど、まだ数点はトランクルームにあるはずだ。そのサンダーバードを作ったジェリー・アンダーソンによる、後続の特撮人形番組「キャプテンスカーレット」や「ロンドン指令X」もたまに光通信のTVチャンネルでやっているけど、ぼくは「サンダーバード」ほど燃えない。やはり、「サンダーバンダー」はぼくにとってはスペシャルすぎる。
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