近藤房之助

2011年6月16日 音楽
 すんごく、愛とココロのあるショウだったな。もうウキウキ、ポカポカした気持ちになれました。

 熟練ブルース歌手/ギタリスト(2006年7月23日)が若手のファンク系バンド複数と重なり、これまで彼が歌わなかったろうソウル/ポップ曲をカヴァーするという新作『黒くなれ』のリリースを祝う公演。目黒・ブルースアレイ。同作をプロデュースしたキーボード奏者のSWING-Oをバンド・リーダーに、録音に関わっていたMountain Mocha Kilimanjaro(2008年5月30日、2010年5月23日)他のバンドの選抜群者7人(三管)によるサポートなり。で、驚いたのは、その寄せ集めバンドの音/佇まいの良さ。それ、アルバムで聞かれるものより、ずっとぼくの耳にはグっと来た。偉大な先輩にハジかかせちゃいけねえと、けっこうリハもやったのかな。あと、フフフとなれたのはMC(とバッキング・ヴォーカル)もこなしたSWING-Oの気安くも実直なノリ。たぶん、ぼくは彼に初めて接すると思うが、いい感じを出す人だった。なんでも、40代の彼が上の世代(近藤)と下の世代(伴奏陣)をつなぐ意図もアルバムにはあったという。彼、ローズ、オルガン音を代用させるノード・エレクトロ、ピアノを用いていたが、それは昨日のアジムスのホセ・ロベルト・ベルトラミと同じ。

 還暦を迎えてしまった近藤は若々しく、チャーミング。声も良く出ている。当然、歌い口はアーシーでもあるんだが、そうでありつつ澄んだ情感を聞き手に与えるのは彼の大きな美点だと再確認。途中、「エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」ではアルバムでバッキングしていた女性4人組バンドのズクナシの面々がソウル・シスターな格好で出てきて、歌をつける。この晩の前座は、米国ツアーを3月にやった彼女たちがやったはず。本編しか見れず、とっても残念。

 ステージ上のミュージシャン間で、ステージと客席側とで、熱い気持ちの交歓があり。ぼくは無形の音楽の素敵をたっぷり実感した。

<今日の感慨>
 高揚し流れた先で、もう1年たつんですねー、と言われる。へ? サッカーのW杯のことであった。そっかー、昨年の今頃は家でTVが見れないもんだから、TV放映をもとめてジプシー化していたんだよなー。6月11日から7月11日にかけての本欄の原稿もけっこうそれに触れているもんなー。1ヶ月もワールドカップ主体の生活を送ったのか。気張っていたな、オレ(笑い)。まあ、試合結果に一喜一憂していたのは多くの来日ミュージシャンも同じだったわけだが。今年は梅雨入りは早かったが、雨量は少ない。また、暑さも昨年からみれば、控え目なり。

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