マリのコラ奏者とフランスのチェロ奏者、まったく出自の異なるミュージシャンと楽器がナチュラルに重なり合う、デュオのグループ。偶然出会い、ウマがあって、余暇に一緒に家でお手合わせするようになったのが発端であるというが、まさに肩の凝らない、寛いだ繊細表現を聞かせたな。表参道・カイ。

 まずは、セガールの視野の広い、技に富んだチェロ演奏にびっくり。こんなに豊かに幅広いチェロ演奏する人がいるんだァ。なんでも出来そう、マイラ・アンドラーテ(2007年10月25日)、ヴァネッサ・パラディ、レイ・レマらパリに拠点を置く人から、カルリーニョス・ブラウン(2000年4月30 日)、スティング(2000年10月16日)、セザリア・エヴォラ、ブラッカリシャス、エルヴィス・コステロ(2011年3月1日、他)まで、いろんなレコーディングに参加しているのにも納得。それに較べると、シソコのコラ演奏は楽器自体のプリミティヴな構造もあって幅の狭さを感じるが、やはりコラ奏者としては破格に洗練されている人と言えるだろう。やる曲はソシコ作のほうが多い。

 繰り返しのフレーズ音(コラが基調になる場合がおおいか)を基本において、無理なく音を重ねあって行く、と書けるだろうパフォーマンス。うーぬ。それは軽やかで、俗っぽくなく多分にノーブルで、ときに機微に富んでいる。ふむふむ、コレはあまり聞いたことのないタイプの音楽であり、存在していい、クロスオーヴァーした洗練和みの音楽だと思った。2人のリーダー作は『チェンバー・ミュージック』(米国ではシックス・ディグリーズからだされている)とタイトル付けされているが、なるほど、それはもう一つの室内音楽たりえている。MCはセガールが担当。それによれば、サイモン・ジェフスのペンギン・カフェ・オーケストラを参照したところはあったようで、それにも納得。80年代初頭に日本のポリドールでそれを売って社内実績をあげた人物が現在ユニヴァーサル・ミュージュックの日本CEOを務めていますね。

 後半2曲とアンコール1曲で、清水靖晃(2000年12月16日、2006年9月26日、2010年2月27日)がくわわり、さすがの協調、個性発揮を見せる。本当にテナー・サックスの技量自体もそうだけど、彼もしなやかに枠超えしちゃう名人、なり。一緒に録音しても面白そうと思った。

<このところのSNS>
 まるっきりその手のものに弱く、自ら動いたことはないが、知人の誘いにより(そういうのを受けるのは腰が軽い)、ミクシーも、トゥイッターも、フェイスブックも入っている。うち、頭の二つは休業状態。ミクシーなんてパスワードを忘れちゃってて自分でここ3年ぐらい開いてもいない。ま、フェイスブックもそうなるはずだったんだが、ここ1ヶ月強ほど友達希望がけっこう来ていてビックリ。ある先輩に写真ぐらい入れなよと言われ、ならとクラーク志織さんが描いてくれた絵を載せたら、それ以降、そこそこ賑やかなことになっている。目に訴える力ってすごいんだな。かといって、自分から書き込むとかはしないので(その仕方も良くわからない)、自分から友達希望を出す事は今のところはしていないが。一つびっくりするのは、<友達かも>という本部からの情報に、かつて付き合いがあった人の名前があること。で、その案内で、今は海外に住んでいるんだと知ったりもするのだが、どういう回路でその人とぼくが知り合いであると推測するのか。友達がダブっているならもちろん理解できるのだが、一切友達の重なりがないのに、ひょっこりそういう案内が来るとビビります。

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