ストーリー・オブ・ザ・イアー
2010年6月24日 音楽 W杯万歳モードは続く。そこに、月末の締め切りラッシュが重なり、もーてんてこまい。
そんなわけで、インタヴューのときはワン・パターンにワールド・カップ話をマクラに持って行くワタシ……。イングランドの第2戦(アルジェリアと引き分け。2試合でまさかの勝ち点2)の翌日には、アンダーワールドのカール・ハイドにインタヴューしたのだが、やはりワールドカップの話題から入る。そしたら、「おいおい、あんな試合をやったすぐ後に、そんなことを聞くのかい」と、彼は苦笑い。ちゃんと日本の日程も把握していて、「イングランドのことについては一切話さないよ。(今日ある)日本とオランダの試合のことは語ってもいいけどね」。
彼はマンチェスター・ユナイテッドのクレイズとか。彼の血縁者はみんなアストン・ヴィラを応援しているそうだが、子供のころにジョージ・ベストの大ファンになったためハイドは彼が所属したマンUを応援するようになったという。確かにベストはロック・ミュージシャンと同列で格好良かったですよねと応対すると、「そう、彼はザ・ビートルズと同じような存在だった。あと、モハメド・アリもね」。フットボールは好きだったものの子供の頃からヘタでその道に進むなんてことはこれっぽちも思わなかったそうだが、代々ハイド家周辺はサッカーが上手な人が多くて、僕は親族から駄目な奴と非難轟々だったと、彼は言ってもいた。
そんなハイドは8月下旬から9月中旬かけて彼が描いたペインティングを70点ほどそろえた(ブライアン・イーノとの協調曲も収められたコンピ盤『Athens』のジャケット・カヴァーになっていた絵のようなものが、主となるらしい)展覧会をラフォーレミュージアム原宿で開くことになっている。それは、“What’s Going on in Your Head When You’re Dancing?”と名付けるそう。なんか、マーヴィン・ゲイ(『ホワッツ・ゴーイン・オン』)とオーネット・コールマン(『ダンシング・イン・ユア・ヘッド』)のアルバム・タイトルをくっつけたみたいですねというと、思いもしなかったそうだが、その指摘にとっても喜ぶ。そこから、R&Bやジャズの話になだれこんだりもしました。彼とキャミオ/ラリー・ブラックモンの話をするとは思わなかった。でもって、ハイドは何よりマイルス・デイヴィス命で、彼の話をするともう止まらないという人でありますね。
話題は変わるが、そういううれしいい意外性をレーベル単位で見せているのが、エピタフ/アンタイではないか。もともとエピタフは80年代初頭に西海岸パンク・バンドのバッド・リリジョンのメンバーが立ち上げた理想主義を持つインディだが、パンク系バンドを送り出すだけでなく、90年代後期に入るとヘル・キャットやアンタイといった傍系レーベルを持ち、またミシシッピ州の慧眼アリのぶっ壊れブルース・レーベルのファット・ポッサムを傘下に引き寄せちゃうなど、本当に音楽ジャンルの枠を超えた“自由”をプロダクツ送出で体現しているレーベルだよな。とくに、アンタイからは、アンティバラス(2005年1月21日、他)、マイケル・フランティ(2006年10月5日、他))、ブッカー・T(2010年2月8日、他)、メイヴィス・ステイプルズ、デヴォーチカ等、本当に興味深い人のブツが沢山出ている。自身も同レーベルに所属し、ソロモン・バーク(2010年5月29日、他)、ベティ・ラヴェット(2007年10月9日)、モーズ・アリソンらプロデュース作もそこから出してもらっているジョー・ヘンリー(2010年4月2日、4日)も、「アンタイはいい、やり易い。企画を持って行くと乗ってくれるし、このままの関係を続けたい」、と言っていたもの。どういう人が現場の担当者なのかは知らないが、本当に“眼”のある仕事をしていると思う。
と前置きが長くなったが、ストーリー・オブ・ザ・イアーはそのエピタフ所属のバンド。デビュー時はマドンナのマーヴェリックが契約したというのもくすぐるし、積極的にCDを聞こうとは思わないけど、その周辺状況に対する興味のひかれ具合もあり、ライヴ・ショウに言ってみた。渋谷・O-イースト。
入りは上々。熱い反応。ぼくの音楽履歴においてはなかなか形容の言葉遣いに困る、激情型太平楽ロック表現をサーヴィス満点に示す連中。かつて見たフォール・アウト・ボーイ公演(2007年2月27日)のように、ステージの前面へりにはお立ち台が左右に二つおいてある。で、時々メンバーがそこに立ち、見栄を切り、客を湧かす。メンバーの一人が、今回は日本人とのハーフの子供を作って帰りたい、みたいな40年前の外タレみたいな発言もかます。なる程ねーという感じで、45分見させてもらいました。
その後(というか、翌日の3時半から)はW杯の日本vs.デンマーク。おお、素晴らしい勝利。これほど素敵なTVプログラムもそうはないのでは。グループ・リーグ突破、万歳。知人と燃えまくる。こういうこともあるのだなー。ラッキーよ、続け! おねがいっ。
そんなわけで、インタヴューのときはワン・パターンにワールド・カップ話をマクラに持って行くワタシ……。イングランドの第2戦(アルジェリアと引き分け。2試合でまさかの勝ち点2)の翌日には、アンダーワールドのカール・ハイドにインタヴューしたのだが、やはりワールドカップの話題から入る。そしたら、「おいおい、あんな試合をやったすぐ後に、そんなことを聞くのかい」と、彼は苦笑い。ちゃんと日本の日程も把握していて、「イングランドのことについては一切話さないよ。(今日ある)日本とオランダの試合のことは語ってもいいけどね」。
彼はマンチェスター・ユナイテッドのクレイズとか。彼の血縁者はみんなアストン・ヴィラを応援しているそうだが、子供のころにジョージ・ベストの大ファンになったためハイドは彼が所属したマンUを応援するようになったという。確かにベストはロック・ミュージシャンと同列で格好良かったですよねと応対すると、「そう、彼はザ・ビートルズと同じような存在だった。あと、モハメド・アリもね」。フットボールは好きだったものの子供の頃からヘタでその道に進むなんてことはこれっぽちも思わなかったそうだが、代々ハイド家周辺はサッカーが上手な人が多くて、僕は親族から駄目な奴と非難轟々だったと、彼は言ってもいた。
そんなハイドは8月下旬から9月中旬かけて彼が描いたペインティングを70点ほどそろえた(ブライアン・イーノとの協調曲も収められたコンピ盤『Athens』のジャケット・カヴァーになっていた絵のようなものが、主となるらしい)展覧会をラフォーレミュージアム原宿で開くことになっている。それは、“What’s Going on in Your Head When You’re Dancing?”と名付けるそう。なんか、マーヴィン・ゲイ(『ホワッツ・ゴーイン・オン』)とオーネット・コールマン(『ダンシング・イン・ユア・ヘッド』)のアルバム・タイトルをくっつけたみたいですねというと、思いもしなかったそうだが、その指摘にとっても喜ぶ。そこから、R&Bやジャズの話になだれこんだりもしました。彼とキャミオ/ラリー・ブラックモンの話をするとは思わなかった。でもって、ハイドは何よりマイルス・デイヴィス命で、彼の話をするともう止まらないという人でありますね。
話題は変わるが、そういううれしいい意外性をレーベル単位で見せているのが、エピタフ/アンタイではないか。もともとエピタフは80年代初頭に西海岸パンク・バンドのバッド・リリジョンのメンバーが立ち上げた理想主義を持つインディだが、パンク系バンドを送り出すだけでなく、90年代後期に入るとヘル・キャットやアンタイといった傍系レーベルを持ち、またミシシッピ州の慧眼アリのぶっ壊れブルース・レーベルのファット・ポッサムを傘下に引き寄せちゃうなど、本当に音楽ジャンルの枠を超えた“自由”をプロダクツ送出で体現しているレーベルだよな。とくに、アンタイからは、アンティバラス(2005年1月21日、他)、マイケル・フランティ(2006年10月5日、他))、ブッカー・T(2010年2月8日、他)、メイヴィス・ステイプルズ、デヴォーチカ等、本当に興味深い人のブツが沢山出ている。自身も同レーベルに所属し、ソロモン・バーク(2010年5月29日、他)、ベティ・ラヴェット(2007年10月9日)、モーズ・アリソンらプロデュース作もそこから出してもらっているジョー・ヘンリー(2010年4月2日、4日)も、「アンタイはいい、やり易い。企画を持って行くと乗ってくれるし、このままの関係を続けたい」、と言っていたもの。どういう人が現場の担当者なのかは知らないが、本当に“眼”のある仕事をしていると思う。
と前置きが長くなったが、ストーリー・オブ・ザ・イアーはそのエピタフ所属のバンド。デビュー時はマドンナのマーヴェリックが契約したというのもくすぐるし、積極的にCDを聞こうとは思わないけど、その周辺状況に対する興味のひかれ具合もあり、ライヴ・ショウに言ってみた。渋谷・O-イースト。
入りは上々。熱い反応。ぼくの音楽履歴においてはなかなか形容の言葉遣いに困る、激情型太平楽ロック表現をサーヴィス満点に示す連中。かつて見たフォール・アウト・ボーイ公演(2007年2月27日)のように、ステージの前面へりにはお立ち台が左右に二つおいてある。で、時々メンバーがそこに立ち、見栄を切り、客を湧かす。メンバーの一人が、今回は日本人とのハーフの子供を作って帰りたい、みたいな40年前の外タレみたいな発言もかます。なる程ねーという感じで、45分見させてもらいました。
その後(というか、翌日の3時半から)はW杯の日本vs.デンマーク。おお、素晴らしい勝利。これほど素敵なTVプログラムもそうはないのでは。グループ・リーグ突破、万歳。知人と燃えまくる。こういうこともあるのだなー。ラッキーよ、続け! おねがいっ。
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