この日曜日あたりから、駅という駅(ホームも)に警察官を見かける。(ケンカ売るような感じにならないように丁寧に、そのなかの一人に)聞けば、オバマ来日(13日に到着する)を受けての警備ということだが、相当な人数がかり出されているんだろーなと思うことしきり。とともに、それがどのぐらい役にたつのかと疑問に思わずにはいられないが。もし、ぼくがたまたまこの時期に海外から来た旅行者だった(そして、オバマの件を知らなかった)ら、そうとう東京の印象が悪くなるとも思った。そういやあ、成田空港入りするときの関所でのチェック、いいかげんやめにしないのかな。無駄と思う。

 南青山・ブルーノート東京(ファースト・ショウ)。リーダーのマシュー・ギャリソン(70年生まれ)は過去ジョン・スコフィールド公演(1999年5月11日)やハービー・ハンコック公演(2001年12月27日)に同行したことがある電気ベース奏者だが、なんとジャズ史に燦然と名を残すベーシストのジミー・ギャリソン(1936〜74年)の息子だったのか。そのジミー・ギャリソンはなによりジョン・コルトレーンの飛翔期〜壮絶期(1961〜67年)をじっくりと支えた人物として知られるが、やはりコルトレーン壮絶期に仕えたドラマーのラシッド・アリ(1935年〜2009年、エルヴィン・ジョーンズの後釜ですね)の息子アミン・アリも電気ベース奏者だよな(ジェイムズ・ブラッド・ウルマーとの関わりで著名。ミレニアム以降は情報が伝わってこないような)。

 父の死後はイタリアで育ち、音楽の道を進むためにまた合衆国に住むようになったマシュー・ギャリソン(70年生まれ)だったが、まったく父親の影を感じさせない、手慣れたエフェクター使い込みで5弦電気ベースをペニャペニャ弾く。うーん、ぼくの趣味ではない。彼はスティーヴ・コールマンの5エレメンツにも昔入っていたことがあったけど、こんなふうだったけか。親指多用の右手のフィンガリングは少し個性的だったかも。それと、なんか音楽の虫という風情がかなり出ている人とも感じた。

 共演者は、西海岸ハード・フュージョンの主任(?)ギタリストでなぜかジョー・ザヴィヌル(2003年10月8日)のザヴィヌル・シンジケートにいたスコット・ヘンダーソンと仲良しのスコット・キンゼイ(キーボード)と、ものすごーく来日回数を重ねているだろうキューバ出身ドラマーのオラシオ“エルネグロ”エルナンデス(2004年12月15日、他)。三者ともリーダー作を持ちますね。キンゼイはヘンダーソンの流れから晩年のザヴィヌルにけっこう可愛がってもらっており、ギャリソンもザヴィヌル作に参加していたこともあり、今回のショウはザヴィヌルに捧げるという名目がついてのもの。そのお題目ついてはよく分からなかったが、確かな手癖が下敷きとなるパワー・フュージョン演奏を繰り広げたと言えるか。ギャリソンとキンゼイはともに横にPCを置いていた。MCによると、二人は相当に親近感をもっているようだ。

 12時近く、渋谷駅の半蔵門/田園都市線駅に降りると、夕方にはあれだけ目についた警官が一人もいない。偶然かもしれないが、なんで〜。ちゃんと公務員勤務時間内に従っての警備? 

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