3時頃、仕事に飽きて国会中継を少し見たら、気が触れているとしか思えない保守系議員のご都合主義なあまりに低劣な質問の様に少し触れ、気持ち悪くなる。それに反発するヤジ、そしてそれを受けて予定調和/満足げに答える首相にも吐き気をもよおす。昔からだろうが、あんなのどう考えてもおかしい。厭世的なキブンで渋谷・クラブクアトロに向かい(因果関係はないが、開演時間を30分早く間違える)、ギターとドラムのデュオ編成バンドを二つ見る。その小さな編成は原初的衝動のココロを相当に明解に出す事につながりますね。

 まず、あふりらんぽ(2005年8月17日)。おお、この関西ベースの女性デュオ・ユニットを見るのは久しぶりだが、いい意味で破天荒さ/酔狂さ/ダダさは減じてない。まずは客席フロアでたっぷり変な声を出しながら徘徊したり寝転がったりすりするパフォーマンスしたあとにステージで演奏しだすが、やはり感心。基本は叩き込み型激情演奏と素っ頓狂な肉声表出のとりとめのない掛け合わせなのだが、吹っ切れていて、思いっきり彼女たちでしかないもの。演奏自体はうまくなっていると思わせるが、基本の捨て身の姿勢は変わっておらず、ケラケラ笑いながら頷く。そんな彼女たちに触れながら、海外通受けするオルタナ担い手はなぜ関西出身者のほうが多いんだろーかと少し考える。

 そしてバンバート・ハンバート(2008年11月9日)の1/2である佐藤良成(ギター、歌)が友達ドラマー/シンガー(村井健也)と組んだグッバイマイラヴ。曲はいち、にー、さんと日本語のカウントではじまり、実にシンプルなドラム・セットからたたき出されるとってもざっくりした語気の強い簡素ドラム音に轟音ギター音がからまり、そこにをすっこーんと抜けた質感を持つヴォーカルが乗る。ぶっきらぼう、だけどなんか愛らしいところも。極端にロックな心持ちで届ける濡れた歌心……。外側に向く発散のヴェクトルと照れの含む内向きの情念、二つの異なるものを抱えながら、彼らなりの小宇宙をポッカリ出したいという思いなのかな。


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