テリ・リン・キャリントン・グループ
2009年6月15日 音楽 南青山・ブルーノート東京で、ジャズ界きっての女性ドラマー(2004年9月7日、2005年8月21日、2008年12月1日、他)のリーダー・グループの実演を見る。ファースト・ショウ。昨年暮れに続く来日だが、前回が基本コンテンポラリー・ジャズ志向だったのに対し、今回はソウルっぽいフュージョン(世間では、スムース・ジャズという言い方もされるか)設定によるパフォーマンスを披露するが、やはり顔ぶれが豪華。もう30年強もポップ/フュージョン・レコーディングの前線で活躍している鍵盤のグレッグ・フィリンゲインズ(一時は、エリック・クラプトンのサポートでよく来日していましたね)、スムース・ジャズ界を代表するサックス奏者のエヴェレット・ハープ、かつてエレクトラからクワイエット・ストーム系ヴォーカル・アルバムを2枚出しているベーシストのクリス・ウォーカー(2003年3月13日。実は高校卒業後、最初に入ったプロのバンドがオーネット・コールマンのプライムタイム!)等々。さらに、無名の若いキーボーディスト(ローレンス・フィールズ)や風体やソロのとき浮いていた唯一の白人であるギタリストのランディ・ランヨン(でも、こういうなんか持ってそうな若手を飄々と雇うところにキャリントンの度量のデカさを感じる)。また、演奏部を重視しつつも多くの曲では実力派ロリ・ペリ(何作もアルバムを出すコーラス・グループのペリの一人だった人で、リーダー作も持つ)をフィーチャー。ザ・ビートルズの「レット・イット・ビー」や「ミッシェル」(こちらは、インストにて)のアダプテイションは秀逸。ぼくの耳には部分部分で緩いと感じる設定によるものではあったが、いろいろと実はあり。出演者みんなが仲が良さそうで、歓びを感じてたっぷり演奏/歌唱している様も良かった。
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