おもいっきり声を出せること、おもいっきり歌えること、きっちりオイラの節/佇まいを持っていることって素敵だな。アイリッシュ勢が二つ一緒の出し物、有楽町・東京国際フォーラムのホールC。会場内の空気がいっぱい震えた。

 まず、ホット・ハウス・フラワーズで天下を取ったこともあるオ・メンリィ(1999年9月23日、2000年10月3日、2001年7月28日)が出てきて、ソロで30分。アカペラで始まった彼のパフォーマンスはピアノの弾き語りだけでなく、カリンバを弾きながら歌ったりも(けっこうアフリか音楽を聞くこともあるんだろうな、とそれは思わせる)。気ままに自然児のごとく、身体のなかからわき上がってきたメロディや言葉を宙に浮かせる。やはり、ワン・アンド・オンリー。超然。

 そして、今年2度目の来日となるザ・スウェル・シーズンが登場、ぶっとさとしっとりさをうまく併せ持つ歌心横溢表現を堂々展開。それは先の来日公演(2009年1月15日)と同様の所感を与えるものだが、その澄んだまっつぐ風情は絶対的なものがあるナ。最後は両者一緒にボブ・ディランの「フォーエヴァー・ヤング」を嬉々と、力強く披露。オ・メンリーの新作はザ・スウェル・シーズンのお二人の助力がなければ出来なかった一作。家に帰ったら、絶対聞き直してみようと思ったはずだが、もちろんお酒の誘惑に負けまくるぼくにそんな時間はなくなるのだった。


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