casa。Back Soul Invaders
2009年3月29日 音楽 まず、青山・プラッサオンゼ。古賀夕紀子(ヴォーカル、作詞)と古賀美宏(ギター、作曲)による姉弟ユニットのcasaを見る。よくある構成とも言える女男のユニットだが、けっこう通受けしている存在であることが物語るように、そうしたなかでも相当に卓越した審美眼とひらめきと知識をしっかりと持つ人たちじゃなんじゃないか。この日のライヴはアルバムにも参加しているウッド・ベース奏者とドラマーがつき、ばっちりのサポートを見せる。その音楽性はブラジル音楽を一番のべースにしつつ、いろんなものを種々選択した末に繊細に編み上げた、技ありのコンテンポラリーなオーガニック・ミュージックというもの。広がりある風の感覚があり、透明度の高い深度があり……。そして、そうした表現はジョニ・ミッチェルの愛好家が聞いてもニンマリできるものと、ぼくは確信する。それにしても、大学時代はジャズをやっていたという弟くんは洒脱ながら難しい曲を書くなあ。だが、それが姉の声で開かれると、高尚さを持ちつつとてもインティメントなものとして宙を舞うのだから、素敵だ。曲によっては、電気的効果音がバンド音とともに流されたりもする。あれれ、ROVOの勝井佑二(2006年12月3日、他)が弾いたらすごく合いそうな曲も。すでに3枚のアルバムを出している彼女たちだが、新曲はいろいろ出来ているらしく、けっこう新曲を中心に披露されたよう。近くレコーディング予定という新作が楽しみだ。
続いて、高円寺・JIROKICHIで山浦“アニキ”智夫(1999年4月23日、同6月23日、同9月30日、2003年9月9日)率いる4人組、Back Soul Invadersを見る。道がすいている日曜夜だからこそ出来たハシゴだな。ピアノを弾きながら歌う山浦、ギター、ベース、ドラム、この晩はそこにパーカッションが加わった布陣。ギターはディキシー・タンタス時代=大学時代からの付き合いの渡辺貴利、黒人音楽直伝の多彩な奏法でびゅんびゅん飛ばす。快感。ベースは正ベーシストが大黒摩季のツアーに参加していて代役が入っているとか。でも、グルーヴたっぷりの演奏をなんなくつけていて、とてもそうとは思えない。山浦は客扱いも巧み、やんやの喝采を浴びる。ちゃんと、いい客がついているな。オー・ヤー! とにもかくにも、まったくもって、ぼくのツボにはまる表現……。良質なブラック・ミュージックやロックを通過させた先にあるファンクネスとメロディと心意気のあるポップ・ミュージック、とそれは言うしかないもの。ライヴが終わったあと、場内にルーシー・フォスター(2009年3月27日)の新譜が流れてそれにもニコっ。
と、まったく持ち味は違うものの、両者とも胸を張り、しなやかな自分の考える日本語の表現を鋭意展開。そういう担い手は今、他にもいろいろいる事と思う。ああ、気が遠くなる……。幸運にも知る事ができた才ある人ぐらいは親身に紹介したいナ。
続いて、高円寺・JIROKICHIで山浦“アニキ”智夫(1999年4月23日、同6月23日、同9月30日、2003年9月9日)率いる4人組、Back Soul Invadersを見る。道がすいている日曜夜だからこそ出来たハシゴだな。ピアノを弾きながら歌う山浦、ギター、ベース、ドラム、この晩はそこにパーカッションが加わった布陣。ギターはディキシー・タンタス時代=大学時代からの付き合いの渡辺貴利、黒人音楽直伝の多彩な奏法でびゅんびゅん飛ばす。快感。ベースは正ベーシストが大黒摩季のツアーに参加していて代役が入っているとか。でも、グルーヴたっぷりの演奏をなんなくつけていて、とてもそうとは思えない。山浦は客扱いも巧み、やんやの喝采を浴びる。ちゃんと、いい客がついているな。オー・ヤー! とにもかくにも、まったくもって、ぼくのツボにはまる表現……。良質なブラック・ミュージックやロックを通過させた先にあるファンクネスとメロディと心意気のあるポップ・ミュージック、とそれは言うしかないもの。ライヴが終わったあと、場内にルーシー・フォスター(2009年3月27日)の新譜が流れてそれにもニコっ。
と、まったく持ち味は違うものの、両者とも胸を張り、しなやかな自分の考える日本語の表現を鋭意展開。そういう担い手は今、他にもいろいろいる事と思う。ああ、気が遠くなる……。幸運にも知る事ができた才ある人ぐらいは親身に紹介したいナ。
コメント